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首都高値上げまであと3日 上限630円アップの1950円! なぜこのタイミングで値上げする? 具体的にどうなるの?

くるまのニュース / 2022年3月29日 8時10分

いよいよこの4月1日から、首都高速に新たな料金制度が導入されます。実質値上げとなる今回の料金制度ですが、具体的にはどうなるのでしょうか。

■ETC車&現金車の新たな上限料金として普通車が1950円に大幅アップ

 いよいよ2022年4月1日、首都圏の高速道路に新たな料金体系が本格導入されます。

 この“新たな料金体系”のそもそもの端緒は、2015年7月に出された社会資本整備審議会道路分科会国土幹線道路部会の中間答申で「料金体系の整理・統一」「起終点を基本とした継ぎ目のない料金の実現」「政策的な料金の導入」が打ち出されたことです。

 国土交通省はこの答申を受け、2021年3月までに「料金水準を現行の高速自動車国道の大都市近郊区間の水準に統一、車種区分については5車種区分に統一」「圏央道の利用が料金の面で不利にならないよう、経路に寄らず、起終点間の最短距離を基本に料金を決定」などからなる「料金に関する具体方針(案)」をまとめました。

 こうした流れから、2016年4月には首都高の料金が上記水準および車種区分に移行しましたが、物流への影響や非ETC車への負担増などを考慮して、激変緩和措置としてETC車には1300円の上限料金(普通車、その後消費税率改定で1320円)が設定され、現金車も一部区間を除きこの料金となりました。

 また一般有料道路として供用され、割高な料金が設定されていた圏央道については料金の見直しがおこなわれました。高速自動車国道の大都市近郊区間と同じ水準になるように改定がおこなわれ、ETC2.0車ではさらに割引となる制度も導入されました。

 しかし、それでも現金車の場合、首都高を通ったほうが、圏央道や外環道よりも通行料金が割安になるという状況は残されていました。

 今回の改定では、この首都高の激変緩和措置が見直され、ETC車の新たな上限料金として1950円(普通車、以下同)が設定されます。また現金車も、一部区間を除き同料金となります。つまり従来、首都高で1320円の上限に収まっていた区間は、1950円まで値上がりすることになるのです。

 こうして首都高が値上がりすることで、影響を受ける路線もあります。それは「経路に寄らず、起終点間の最短距離を基本に料金を決定」という考え方から、これまで首都高を経由したほうが安く、その料金で走行できた区間が、首都高の値上げに影響され、料金が改定されることによるものです。

 そして今回の値上げは首都高だけに止まりません。それは「経路に寄らず、起終点間の最短距離を基本に料金を決定」という考え方から、従来は割安な首都高経由で料金を決定していた区間が、首都高の上限料金の変更で影響を受けてしまうためです。

■実際の通行料金は「ドラぷら」で調べられる

 具体的な例を見てみましょう。

 平日の日中に、中央道の八王子ICから圏央道のつくば中央ICに向かう場合、3月31日までは、ETC車であれば(ETC2.0車除く)、中央道下りから八王子JCTを経由して圏央道外回りを使うルートでも、中央道上りから首都高4号新宿線、都心環状線、6号向島線、6号三郷線を経由して圏央道内回りを使うルートでも、同じ3590円です。

 ところが4月1日以降は、これがいずれも3710円へと値上げされます。これは首都高の料金が上がるため、首都高を使わない圏央道も「起終点間の最短距離を基本に料金を決定する」という原則で、通行料金が上がってしまうためです。

首都高の値上げ、現金車はどうなるのか?首都高の値上げ、現金車はどうなるのか?

 ただ一方で、首都高を使う場合でも、逆に値下がりとなるケースもあります。

 同じく平日の日中、ETC車が首都高湾岸線空港中央入口から常磐道の水戸ICまで走行する場合、3月31日までは葛西JCTから首都高中央環状線、6号三郷線、常磐道を通るルートは3870円なのに対し、首都高湾岸線をそのまま高谷JCTまで走り、外環道内回りから三郷JCTで常磐道に入るルートは4270円で、走行する時間帯によっては「混雑して時間がかかる首都高を通るほうが、空いていて早く着く外環道より高い」という矛盾も生まれていました。

 しかし4月1日以降はどちらのルートを通っても3950円となります。

 これは、新たに導入される「千葉外環迂回利用割引」、つまり首都高湾岸線または横浜・川崎エリアを発着し、常磐道を利用するETC車が千葉外環(高谷JCT〜三郷JCT)を迂回して利用する場合、首都高都心環状線や中央環状線経由の料金と同じ料金になるよう、千葉外環の料金を割り引く仕組みによるものです。

 そのため都心環状線、中央環状線を使う場合は80円の値上がりとなりますが、千葉外環を使う場合は320円の値下げとなり、都心環状線、中央環状線、千葉外環のいずれを使っても「起終点間の最短距離を基本に料金を決定する」という仕組みが実現することとなります。

 なお前述の圏央道については、ETC2.0車を対象とした「ETC2.0割引」が、また「千葉外環迂回利用割引」については、首都高で深夜割引が適用になる場合に料金が変更になるなど、さらに細かいルールもあります。

 NEXCO東日本では「通行料金は時間帯で異なることもあります。実際の通行料金については『ドラぷら』で条件を入力してご確認いただくことをおすすめしています」(広報課)と呼びかけています。

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