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「輸入車は燃費が悪い」は過去の話? ガソリン車なら国産と良い勝負!? 輸入車の燃費事情とは

くるまのニュース / 2022年4月2日 14時10分

「輸入車」というと贅沢品のイメージが強く、日本に導入されるのは大排気量エンジン搭載や、小さくてもスポーティさを強調したモデルが中心でした。その影響もあってか「輸入車は燃費が悪い」と思われがちですが、実際はどうなのでしょうか。

■近年の輸入車の燃費はどうなっている?

 自動車大国である日本には、数多くの国産自動車メーカーが存在します。その一方で、海外メーカーのクルマも輸入されており、「輸入車」の販売台数も年々増加しています。

 いまでは一般的になった輸入車ですが、かつては贅沢品のイメージが強く、日本に導入されるモデルのほとんどは上級グレードやパワフルなエンジンを搭載したモデル中心でした。

 国産車との差別化を図るためにも、大排気量エンジンを搭載したり、スポーティさを強調したモデルを中心に据えたラインナップになりがちだったことから、「輸入車は燃費が悪い」というイメージが根強く残っているようです。

 実際、輸入車は燃費が悪いのでしょうか。最近の輸入車の燃費事情に迫ります。

 EU(欧州連合)は「2030年までには2021年比で37.5%のCO2削減」さらには「2035年までにすべての新車のゼロエミッション化」という目標を掲げ、これに追随する形で日本も「2030年までにカーボンニュートラル実現」を目指しています。

 これまで日本で販売される輸入車は高級感やスポーティさ、ハイパワーをアピールするモデルが主流。燃費に特化したグレードなどは本国のみで販売され、日本未導入のケースが多かったのも事実です。

 輸入車の燃費について、都内にある輸入車専門店K店長に聞いてみました。

「ガソリンエンジンの性能で見ると、極端に燃費が悪いクルマは減ってきていると思います。

 ただし欧州車の場合はクリーンディーゼルを優先させた期間があり、ガソリンエンジンの効率アップに尽力してきた国産車のエンジンに一日の長があるといえるでしょう」

 また海外は広い国土と隣国とは地続きという環境ゆえに長距離でも快適なパワーを重視する傾向がありましたが、それでも最近の輸入車の燃費はかなり改善されているようです。

「輸入車の場合、想定されるスピード域が国産車よりも高めになっていると思われますが、高速道路では燃費も伸びますので、燃費が悪いという印象はあまりないと思います」(中古車店 K店長)

※ ※ ※

 近年欧州では、燃費規制、いわゆるCAFE規制があるのと、ディーゼル車は排出ガス規制が厳しくなったことからダウンサイジングのガソリンエンジンが増加。

 さらに、これに加えて、ハイブリッド車のほかプラグインハイブリッド車、BEVなども増えるなど、クルマの電動化が進んでいます。

■燃費が良い輸入車にはどんなモデルがある?

 最近登場した輸入車のなかには、ハイブリッド車には及ばないものの、ガソリンエンジン搭載したモデルとしては国産車に負けない高効率なものがあります。

 ここからは、燃費の良い輸入車をいくつか紹介します。

●フォルクスワーゲン「Tクロス」

 2015年に発覚した「VW排ガス不正問題」では、ディーゼルエンジンのNOxとCO2の排出量の数値をソフトウェアの不正で改ざんして大きな問題になりました。

 そんな反省も踏まえ、現在のフォルクスワーゲンはさらに厳密に、かつ公正に環境性能の引き上げに力を入れている印象です。

フォルクスワーゲン「Tクロス」フォルクスワーゲン「Tクロス」

 クリーンディーゼルエンジンの進化だけでなく、「Tクロス」に搭載される1リッターガソリンエンジンも高効率&低圧縮ターボを組み合わせ、WLTCモード燃費(以下同様)は16.9km/L(FF)を実現。

 全長4115mm×全幅1760mm×全高1580mmというサイズは、小排気量エンジンを搭載する国産の小型SUVよりひと回り大きいのですが、十分な燃費性能を備えているといえるでしょう。

●シトロエン「C3」

 欧州のなかでも環境性能やハイブリッドにこだわりが強いのがフランスです。

 昔からボディサイズの割に小排気量エンジンを搭載し、実用性重視のクルマづくりの傾向はありましたが、現在ではガソリンエンジンも低圧縮ターボとの組み合わせによる低燃費を実現しています。

 そんななかでも、スタイリッシュかつ実用的なコンパクトとして人気になっているのがシトロエン「C3」です。

 C3は流行りのSUVスタイルではなく、居住性を考慮した5ドアハッチバックを採用。

 全長3995mm×全幅1730mm×全高1530mmのボディに、1.2リッターターボエンジンを搭載し、カタログ数値では17.2km/L(FF)を記録しました。

 プレミアムガソリン仕様ですが、国産車並みの数値を叩き出しています。

●ミニ「ワン」

 日本でもすっかりメジャーな存在となっているミニにはさまざまなボディバリエーションがありますが、ベーシックなモデルといえば3ドアハッチバックの「ワン」です。

 全長3835mm×全幅1725mm×全高1430mmのコンパクトなボディで、1.5リッターターボエンジンを搭載し、16.2km/L(FF)を記録しています。

 スポーティな「クーパー」ではターボの圧縮比の変更などでパワーもアップしますが、それでも15.6km/L(FF)と意外にも悪くない数字。

 ちなみに同じ1.5リッターのディーゼルターボエンジンでは、19.5km/Lとなっています。

※ ※ ※

 今回は欧州車を中心に見てみましたが、輸入車の燃費はかなり善戦していることがわかります。

 筆者(金田ケイスケ)が数十年前に乗っていたイタリアンクーペなどは、市街地で3km/L台だったことを考えると、現代の輸入車の燃費は雲泥の差といえます。

 そのため、今回の結果としては「古い輸入車は燃費が悪い」というのが正解のようです。

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