「あなたは大丈夫?」 近付きたくない「サンデードライバー」ってどんな人? 気をつけるべき運転術とは
くるまのニュース / 2022年5月8日 11時10分
週末や直帰連休になると通称「サンデードライバー」といわれる人の運転に遭遇します。実際にサンデードライバーとはどのような人を指すのでしょうか。
■どんな運転が「サンデードライバー」といわれるのか?
GWのような長期休暇には、実家に帰省したり、家族で旅行にでかけたり、長距離移動をする人も多いでしょう。
公共交通機関はもちろん、例年、クルマを利用しての移動も多く、高速道路が渋滞する様子も見られます。
しかし、なかには高速道路を普段利用しない人やクルマ自体を運転する機会が少ない人もいるでしょう。
そのようなドライバーを、ネットでは「サンデードライバー」と揶揄する声も見られます。
サンデードライバーと呼ばれる人の運転にはどのような特徴があるのでしょうか。
SNSでは「お出かけ日和で高速道路はサンデードライバーばっかり」、「高速道路渋滞〜サンデードライバー多いもんな」、「嘘みたいな運転するサンデードライバー多い」という声が見られます。
サンデードライバー自体には明確な定義があるわけではないものの、「週末しか運転しない人=運転に不慣れな人」というイメージが定着しているようです。
運転に慣れている人であれば、ハンドルやペダル操作といったものは自然な流れに沿っておこなうようになります。
しかし、普段運転をしていない故にぎこちない動きとなり、周囲から見て「あのクルマ大丈夫?」と思われることになるのです。
サンデードライバーについて、SNSで多く見られたのが「右車線にずっといるサンデードライバーなんなの?」、「右車線を70km/hで走行するサンデードライバー」、「ゆっくり走りたいなら左に行ってくれ…」といった声です。
一般的に高速道路には「走行車線」と「追い越し車線」、加えて上り勾配の区間では、トラックなどの加速しにくいクルマのために設けられている「登坂車線」などがあります。
左から順に、登坂車線・走行車線・追い越し車線の順に通行帯が設けられており、道路や区間によっては、走行車線が2車線あったり、登坂車線がなかったりすることもあります。
基本的に走行するのは走行車線であり、追い越し車線は、基本的に走行車線のクルマを追い越す際に走行します。
なお、道路交通法第20条の3では、追い越し車線について、「追い越しをするとき」「緊急車両に道をゆずるとき」「道路状況によりやむを得ない場合」に走行することができると記しており、通常の走行時において継続して走行できるものとはしていません。
ただ、このような法令があるにもかかわらず、ユーザーの声にもあるように、追い越し車線をゆるやかなスピードで走行し続けるドライバーがいるのも実情です。
追い越し車線をゆるやかな速度で走行してしまうと、追い越し車線を活用したいクルマの通行を妨げることになり、その後方車両までがスムーズに走行できない状況となります。
法令違反であることはもちろん、ほかの交通を妨げるうえに、後方に渋滞を発生させる要因にもなるため、「追い越したら走行車線に戻る」という意識を持って走行することが重要になります。
■ほかにもあるサンデードライバーと思われる運転とは
ほかに多く見られるのが「急に割り込みされて驚いた」、「車線変更はウィンカー出してからでしょ!」、「急ブレーキからの車線変更怖い…ウィンカー出してよ…」など、「車線変更」に関する声です。
高速道路上では、前述したようにクルマを追い越す際やPA/SAに入る際などに車線変更をおこなうことがあります。
高速道路では、一般道路よりも高い速度域で走行しているため、車線変更の際には念入りな死角の確認や周囲のドライバーとの意思疎通も必要です。
車線を変更したい旨を伝える、唯一かつ適切な方法がウィンカーを使用することですが、なかには、車線変更してからウィンカーを出したり、ブレーキで速度を落としてからウィンカーを出したり、さらにはウィンカーを出さずに車線変更するドライバーもいるようです。
車線変更については、道路交通法第53条において「同一方向に進行しながら進路を変えるときは、手、方向指示器又は灯火により合図をし、かつ、これらの行為が終わるまで当該合図を継続しなければならない」とされており、車線変更する前にウィンカーを出すことが定められています。
本来、ウィンカーは右左折および、車線変更する意思を周囲に伝えるものであるため、車線変更してからのウィンカーは、ウィンカーを出さない車線変更と同様のものとして捉えられます。
運転マナーという観点で考えても、ウィンカーなしの車線変更は周囲のドライバーを驚かせる要因にもなるうえに、意思疎通がとれない行為であるため、万が一の事故の危険性が高まります。
運転に慣れていないと高速道路の車線変更は難しいことがある
また、ブレーキを踏んでからの車線変更も周囲のドライバーにとっては、「前方にトラブルがあるのかも」という憶測を呼ぶものであり、突然のブレーキには驚く人も多いでしょう。
もとより、道路交通法第24条では「車両等の運転者は、危険を防止するためやむを得ない場合を除き、その車両等を急に停止させ、又はその速度を急激に減ずることとなるような急ブレーキをかけてはならない」として、急ブレーキの禁止が定められています。
そのため、車線変更において速度を落としたい場合には、まずはウィンカーで意思表示をし、その後ゆるやかなブレーキングで、必要に応じて速度を落とすようにしましょう。
このほかにも、SNSでは、「サンデードライバー、車間が近すぎる…」、「急加速、急減速するのなんで?」、「後ろのサンデードライバーがずっとハイビームで眩しいんだが」といった声が挙げられ、知らず知らずのうちに周囲に迷惑をかける運転をしているサンデードライバーが多いことがうかがえます。
※ ※ ※
なお、追い越し車線を走行し続けると「通行帯違反」として違反点数1点に加え、普通車では6000円の違反金が科されることになります。
自身のためにも、周囲のクルマとの安全な走行のためにも、余裕を持った安全な運転を心がけるようにしましょう。
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