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なぜ「ルーフラック」装着する人は増えた? コロナ禍最中に需要増加? 意外と知らない「耐荷重」の盲点

くるまのニュース / 2022年4月23日 9時10分

最近のクルマ関連におけるアイテムで流行っているのが「ルーフラック」だといいます。軽自動車から大型SUVまでさまざまなタイプのルーフラックが販売されていますが、なぜ流行ってるのでしょうか。また、ルーフラックを使用するうえでの注意点とはどのようなものなのでしょうか。

■いま流行りの「ルーフラック」とは

 2000年代後半から伸び始め、2020年に爆発的に市場が拡大したキャンプシーン。
 
 市場を底支えしているのは、団塊世代ジュニアといわれていますが、市場成長の陰にはいくつものファクターが重なりました。
 
「ゆるキャン」「冬キャンプ」「ジムニー」「オーバーランドスタイル」、そしてコロナ禍です。
 
 ソーシャルディスタンスが保てるということで、レジャーとして人気となったキャンプですが、これに合わせて自動車産業では「ルーフラック」の需要が伸びています。

 ルーフラックとは、クルマのルーフ上にさまざまな形状・大きさの荷物を載せられる籠状のキャリアのことで、1980年代、1990年代の「クロカン四駆」「オートキャンプ」ブームの時にも流行したパーツです。

 そのルーフラックが最近再び注目されている背景について、INNOブランドでキャリア類を発売している株式会社カーメイトの担当者は次のように話しています。

「2019年にはコロナ禍の影響などもあって需要が一時的に落ちたルーフラックですが、2020年にはV字回復しました。

 その主な要因になったのが、冬キャンプの広まりです。

 かつては冬場は販売が停滞しましたが、冬キャンプの広まりのおかげで、通年で量販店などの売り場を確保できるようになったのも大きいです」

 カーメイトによれば、2018年から2021年にかけてのルーフラックの販売は3倍以上に成長し、いまやキャリア商品の花形だったルーフボックスと拮抗しているとのこと。

 自転車用キャリアの需要がダントツに高い欧米に比べると、この傾向は日本市場独特のようです。

 また、キャリアブランド「Terzo」を販売しているPIAA株式会社の担当者は次のように語っています。

「キャリアといえばスキースノーボードなどの長尺物およびブーツなど嵩の張る荷物を積むものが主流でしたが、昨今のアウトドアブームにより、キャンプ道具を積むためのルーフボックスおよびルーフラックへの需要は季節を問わず高まっております。

 とくに最近バスケットラック(ルーフラック)が好評で荷物を積むいう実用面と、クルマにワイルドなアウトドア感を醸し出すファッションアイテムとしても人気となっております」

 休日の高速道路などでは、ルーフラックにコンテナボックスやキャンプ用品を積載したSUVを頻繁に見かけます。

 ただし、すべてのユーザーが実用的に使っているわけではなく、なかには明らかにドレスアップを目的に装着している人も少なくありません。

 INNOブランドでキャリア類を発売している株式会社カーメイトは、2019年にルーフラック(同社では『ルーフデッキ』で呼称)を発売した当初から、ジムニーカスタムとオーバーランドスタイルを謳って市場に参入しています。

 海外でのルーフラック事情としては、オーストラリアで発祥して南アフリアや北米に広がったオーバーランドスタイル(オーバーランダーとも)で多用されています。

 本場ではトヨタ「ランドクルーザー」やスズキ「ジムニー」といった本格4WDを使うのですが、北米ではSUVやピックアップトラックにルーフラックやルーフテントを装着しています。

 こうしたスタイルが日本にも入り、トヨタ「RAV4」や日産「エクストレイル」、三菱「デリカD:5」などに装着するユーザーが多いとカーメイトの担当者はいいます。

■意外な盲点!? 「クルマ側の耐荷重」に注意!

 大抵のクルマに装着可能で、さまざまな荷物を積める便利なルーフラックですが、トラブルも多いといいます。

「キャリア自体の耐荷重はかなりありますが、クルマ側の強度による積載荷重を超えて積んでしまうケースが見受けられます。

 車種ごとにきちんと最大積載荷重を設定していますので、事前にHPなど確認の上ご使用いただければと思います」(PIAA担当者)

 大抵のキャリアの場合、ベースキャリアやレッグ部分の耐荷重が50kg以上を担保しているようですが、問題は車体側。

 軽自動車などは想像以上に耐荷重性能が低く、例えばルーフラック装着率が高い現行型のスズキ「ジムニー(JB64)」は、40kgと想像以上に低い数値です。

 さらにルーフ上の注意点について、カーメイト担当者は次のように話しています。

「ルーフラックの上に載って、荷物の積み降ろしをしているユーザーがいますが、キャリア側の耐荷重はクリアできても、車種によってはルーフが変形する恐れがあります。

 荷物を積み降ろしする場合は、必ず脚立を使っておこなうにようにしてください」

クルマ側の強度による耐荷重は気にしておきたいポイントだというクルマ側の強度による耐荷重は気にしておきたいポイントだという

 ちなみに、ルーフラックを装着した際に時折起こるトラブルが「風切り音」の発生。

 ルーフラックと車両の屋根の間を走行風が通ることによって発生する音のことですが、解決方法として最良なのが、フェアリングの装着です。

 ルーフラックのなかには、はじめから装着されている商品もありますが、オプションとして販売されている場合も。

 また、ベースキャリア同士の間隔やレッグを数cmずらすことで、風切り音を解消できる場合もあります。

※ ※ ※

 GWも目前に迫り、休日に向けて愛車にルーフラックを装着しようと思っている人も多いのではないでしょうか。

 ルーフラックを使用する場合は、取り付けをしっかりおこない、荷物を積むときはベルトをかけて、さらにネットを使うようにするのがベスト。

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