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最強の「車中泊仕様車」が凄い! コロナ禍でも追い風の「キャンピングトレーラー」市場が盛り上がる理由とは

くるまのニュース / 2022年5月15日 9時10分

キャンピングカーが過去にない盛り上がりをみせています。10年に渡り右肩上がりの成長を遂げ、今も長い納車待ちが続く状況です。そんななかでも注目したいのが「キャンピングトレーラー」です。

■キャンピングカーブームの中で注目すべきは「キャンピングトレーラー」だ

 ここ数年、キャンピングカーを見かけることが多くなったと感じることはありませんか。
 
 日本RV協会がまとめた「キャンピングカー白書2021」によれば、2020年の国内のキャンピングカー保有台数は約12万7400台。10年以上にわたって右肩上がりで、キャンピングカーの需要が増えていることが分かります。

 キャンピングカーが増えている要因には、核家族化、高齢化、アウトドアブームなどが挙げられますが、コロナ禍によるソーシャルディスタンスも業界にとっては追い風になりました。

 2022年3月に開催された「ジャパンキャンピングカーショー2022」において何店かのビルダーに聞いてみましたが、どこも受注は順調だということで、現在は納車まで1年から1年半待ちという返答がほとんどでした。

 キャンピングカーの長納期には理由があります。ひとつはベースになる車両生産の滞りです。

 自動車業界はコロナ禍の影響で半導体不足となり、従来の生産計画を下回る車種が少なくありません。

 これに加えて、キャンピングカーはインテリアを人の手で作り上げていくため、大がかりな生産設備がなければ、スピーディな大量生産ができないのです。

 それでも、待ってでも欲しいという人が後を絶たないキャンピングカーですが、市場では別な選択肢が注目されています。それは「キャンピングトレーラー」です。

 エンジンを持って自走するキャンピングカーに対して、キャンピングトレーラーはけん引するヘッド車が必要です。

 つまり、2台持ちがマストとなるわけですが、8ナンバーのキャンピングカーと比較してもメリットはあります。

 まず大きなメリットは、自走式に比べると圧倒的に維持費が少ないということ。

 自走式はクルマですので、車検やメンテナンスなどにそれなりの予算が必要です。排気量が大きければ、自動車税も数万円単位になります。

 一方、トレーラーはブレーキや保安器などの点検で済むので、車検費用が低く抑えられます。自動車税も、多くの都道府県で1万円強です。

 また自走式は年数と共に動産の価値が下がっていきますが、トレーラーは値下がり率が低いのもメリットのひとつです。

 デメリットといえば、駐車スペースがヘッド車と2台分必要なことくらいでしょうか。

 ただし駐車スペースが比較的確保しやすい地方部では、庭に置いて離れや子供部屋、仕事部屋として利用している人も少なくありません。

 ちなみに最大のメリットは、納期が短いこと。現車があれば、1か月以内に納車できる販売店がほとんどです。

 また実車をじっくり見て確認することができるため、納得のいく1台を選ぶことができます。

 さらに、同じような居住空間、装備を持った自走式に比べると、価格が2/3程度というのも魅力です。

 キャンピングトレーラーもここ数年、順調に需要を増やしています。

 市場で主力となっている輸入トレーラーで見てみると、2017年には300台だった輸入数が、2018年には396台、2019年は368台、2020年は355台と、堅調に推移していることが分かります(日本RV協会調べ)。また国産トレーラーの台数も順調に増加しています。

 2022年はまだコロナ禍などの影響で生産現場が混乱しているため、十分な台数が輸入されていないようですが、販売店によれば2023年以降は正常な状態に戻るということです。

■軽量な750kg以下のトレーラーならけん引免許も不要! しかし免許を取得すべき理由とは

 さてキャンピングトレーラーで気になるのが、けん引するための免許です。いわゆる「けん引免許」ですが、トレーラーの場合は重量が750kg以下であれば、けん引免許は不要です。

 そのため、かつては750kg以下のモデルに国内の注目が集まっていました。

小型キャンピングトレーラー[画像はイメージです]小型キャンピングトレーラー[画像はイメージです]

 しかし、昨今は事情が変わってきたと、埼玉県にあるキャンピングカービルダー、RVランド本店のスタッフは次のように話しています。

「自走式もそうですが、最初は小さくて手軽なモデルを買うのですが、使っているうちに居住性に対しての欲が出てくるユーザーさんがほとんどです。

 そのため、買い替えで大きくなっていくという傾向があるのです。

 トレーラーも同様で、最初は750kg以下のモデルを探しに来るお客さまが多いですが、結局は実車を見て750kg以上のモデルが欲しくなる人がほとんどです。」

 750kg以下のモデルの居住空間は、トヨタ「カムロード」などをベースにしたキャブコンバージョン(キャブコン)とほぼ同等の広さ。

 それでも魅力的なのですが、そのひとつ上のサイズを見てしまうと考え方が変わってしまいます。

 広いダイネット(リビング・ダイニングスペース)にベッドルーム、洗面所、トイレ&シャワールーム。その装備と空間は、まるでコテージなみ。

 これに加えて、トレーラーの独特の運転技術も、750kg以上のモデルを選ぶ要因になっていると、前述のスタッフは次のように話します。

「トレーラーは曲がるときや後退のときに、独特の動きをします。

 免許がないモデルでも、これを十分に理解して、技術を習得しなければけん引できません。

 だったら、きっちりと免許を取得して、大きなモデルに乗ったほうがいいだろうというお客さまが多いのです。」

 ちなみにけん引免許は、自動車教習所では15万円前後で取得できます。

 しかし、仕事などでけん引免許が必要な場合などにおいては、働く人の能力開発やキャリア形成を支援する「教育訓練給付制度」を使うことも可能です。

 この制度を使えば、教習所に払った金額の20%の給付金が支給されるのです。つまり10万円強でけん引免許が取得できることになります。

 取得までにかかる時間ですが、規定教習時間は12時間。実技だけで、学科教習はありません。

 技能をしっかりと取得しておけば、キャンピングトレーラーを買っても安心なのではないでしょうか。

 けん引するヘッド車は、セダンなどの乗用車でもOK。ただし、国産車の場合はけん引に対応するための十分なボディ強度を持っていないモデルもありますので、トレーラーを購入する前に愛車の強度確認をしましょう。

 キャンピングトレーラー文化が根付く欧州のクルマでは、コンパクトカーでもけん引を前提に造られているモデルが少なくありません。

※ ※ ※

 旅先で家のようにくつろげるキャンピングトレーラー。キャンピングカーとはひと味違う贅沢感を堪能できます。

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