1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. ライフ

ウクライナ侵攻の苦戦は「タイヤ」にある? 中華製「粗悪品」原因でロシア軍立ち往生? 質が重要なタイヤ選びとは

くるまのニュース / 2022年5月10日 14時10分

ウクライナへの侵攻は、長期戦の様相を呈しています。その背景にはロシア軍が想像以上に苦戦を強いられていることが指摘されていますが、要因のひとつとして中国製の粗悪なタイヤを使用しているためともいわれています。

■ウクライナの「泥濘」に苦戦するロシア軍、タイヤはコピー品だった?

 ロシアによるウクライナへの侵攻は、落ち着きを見せる気配がないばかりか、日を追うごとに激しさを増しています。
 
 このように両国をめぐる情勢は長期戦の様相を呈していますが、その背景には事前の想定以上にロシア軍が苦戦していることも影響しているようです。
 
 そのひとつの要因として一節にはロシア軍の車両に中国製の粗悪なタイヤが使用されているためともいわれていますが、どういった内容なのでしょうか。

 ロシアおよびロシア軍の出撃基地となっているベラルーシは、ウクライナと陸続きの場所に位置しています。

 そのため、ロシア軍は陸路による侵攻を基本としていますが、ウクライナの首都であるキーフまでたどりつくことができずにいることが度々報道されています。

 もちろん、ウクライナ軍の必死の抵抗が大きな要因であることはいうまでもありませんが、その一方で、ロシア軍による侵攻自体が思うように進んでいないという分析もなされています。

 ウクライナは「ヨーロッパのパンかご」と呼ばれるほどの肥沃な大地をもっていることで知られていますが、それと同時に雪解けのタイミングンなどには多くの土地が「泥濘(でいねい)」と呼ばれる深いぬかるみで埋め尽くされます。

 この泥濘を通り抜けるのは、悪路走破性能に長けた軍用車でも容易ではなく、結果としてロシア軍の侵攻を妨げているといわれています。

 それに加えて、ロシア軍の軍用車に用いられているタイヤが、非常に質の悪いものであるという指摘もなされています。

 インターネット上には、ロシア軍の様子を写した画像を多く見ることができますが、そのなかには、泥濘にタイヤをとられて立ち往生しているロシア軍の軍用車の画像が少なくありません。

 そのなかには「パーンツィリ-S1」という短距離地対空ミサイルを軍用のトラックに搭載しているもののタイヤが泥濘にはまっているばかりか、タイヤそのものがパンクしたり破裂したりしてしまっているようです。

 このタイヤは中国のタイヤメーカー「yellow sea」の大型車用タイヤ「YS20」だと見られており、ミシュランの「XZL」というコピー品といわれブロックパターンに関しては、忠実に再現されているように見られます。

 ただし、タイヤの性能はブロックパターンだけで決まるわけではありません。

 グリップ力や耐久性は、ゴムをはじめとする素材の質にも大きく依存しており、素材の配合については各タイヤメーカーがもっとも苦心をしている部分のひとつです。

 また、タイヤはクルマと地面の唯一無二の接点であることから、タイヤの性能はクルマそのものの性能、とくに安全性能に直結する最重要部品のひとつです。

 軍用品には最高レベルの品質が求められるのが一般的ですが、そのなかで質の悪いコピータイヤを使用している点は、お粗末といわざるを得ないでしょう。

■タイヤは最重要部品のひとつ! 値段だけで選ばないようにすることが重要

 ただし、こうしたロシア軍のタイヤ問題は決して対岸の火事とはいえません。

 軍用車でなくても、クルマにとってタイヤが非常に重要な部品であることはいうまでもありませんが、その一方で、多くのユーザーがタイヤに精通しているわけではありません。

 多くの場合、タイヤの交換をおこなうタイミングは車検の際などに限定されています。

 タイヤは純正品でなくても、サイズなどが適合すれば装着することが可能であるため、ユーザーはいくつかの選択肢からどのタイヤに交換するか選ぶことになります。

 基本的には純正タイヤを選ぶ人が多いといわれていますが、一方で、値段が安ければ安いほうが良いというユーザーも少なくありません。

 20年ほど前であれば、「店頭に並んでいるもっとも安いタイヤ」でも大きな問題はありませんでした。

 日本は、世界トップシェアを誇るブリヂストンをはじめ、多くの世界的なタイヤメーカーが存在する「タイヤ王国」であるため、国内で粗悪な商品が出回ることはほとんどありませんでした。

 しかし、インターネットで世界中のタイヤの情報を得ることができるうえ、直接商品を購入できるようになった現在では、値段重視の「激安タイヤ」を探すことが容易となっています。

 さらに、持ち込んだタイヤを装着する店も簡単に探せるため、以前に比べて低コストで新しいタイヤに交換できるようになった反面、国外の粗悪なタイヤも購入時の選択肢に入ってきます。

 選択肢が増えることは、決して悪いことではありませんが、そのなかで優れたものを選ぶためには、ユーザー側にもある程度の知識が必要です。

タイヤは「値段」だけで選んではイケない! 劣化したタイヤはひび割れするなど性能も低下するほか、最悪の場合にはバーストする危険性も!タイヤは「値段」だけで選んではイケない! 劣化したタイヤはひび割れするなど性能も低下するほか、最悪の場合にはバーストする危険性も!

 もちろん、中国や韓国、台湾といったアジアのタイヤメーカーといった、いわゆる「アジアンタイヤ」のなかには低コストと高性能を両立したものも少なくありません。

 ただし、一部には粗悪品も見られるため、値段だけを見て購入するのはおすすめできません。

 また、タイヤは劣化するものであることも忘れてはいけません。国産タイヤであっても、製造から多くの年月が経過していたり、劣悪な保管状況だったりというものは危険です。

 タイヤは命に関わるものであるという意識を持ち、信頼できるメーカーのものを信頼できる店で購入・装着するようにしましょう。

※ ※ ※

 泥濘で立ち往生してしまったロシア軍の軍用車の一部には、1式で15億円ともいわれる地対空ミサイルシステムが搭載されていたものもあったようです。

 そこに装着される軍用タイヤはせいぜい数十万円程度と考えられますが、それが粗悪品だったために使用不能になるのは、やはりお粗末な話といえます。

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

デイリー: 参加する
ウィークリー: 参加する
マンスリー: 参加する
10秒滞在

記事にリアクションする

次の記事を探す

エラーが発生しました

ページを再読み込みして
ください