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トヨタ16代目「クラウン」ついに発表! 王冠・名コピーはいつから? フラッグシップ高級車約70年の進化を振り返る

くるまのニュース / 2022年7月17日 18時10分

トヨタが16代目となる新型「クラウン」を発表しました。1955年の初代登場からおよそ70年、同社のフラッグシップモデルの進化を簡単に振り返ります。

■「王冠」「いつかはクラウン」いつから?

 2022年7月15日、16代目となるトヨタの新型「クラウン」が世界初公開されました。

 クラウンは1955年発売の初代から70年近い歴史の中で代を重ね、進化してきました。ここで日本を代表する高級セダンの歩みを簡単に振り返ってみましょう。

 初代クラウン(当時は「トヨペット・クラウン」)は1955年1月に発売されました。当時の日本は道路の整備が遅れており、道路舗装率はわずか1%程度。そしてクルマは海外の協力を得ながら作っていた時代です。

 その中で登場したクラウンは、「日本の道路を走っても、乗り心地のいいクルマを開発する」というコンセプトのもと、日本人の手で作られた純国産車として誕生しました。

 乗り心地向上に貢献する日本初採用の前輪独立懸架式(ダブルウィッシュボーン式)サスペンションは、現在も高級車に使われています。また、「トヨグライド」という半自動のオートマチック・トランスミッションも日本で初めて採用されました。

 ボディは、第二次世界大戦後の占領下にある国内で見られたアメリカの高級セダンをモチーフに丸みを帯びたデザインとなり、ドアは後席の乗降を容易にするために観音開きとなっています。

※ ※ ※

 クラウンの王冠エンブレムが初めて付いたのが、1962年登場の2代目です。アメリカ市場で惨敗した初代の反省を生かしてパワーを向上。オートマチック・トランスミッションも採用し、クルマの基本部分となるプラットフォームも従来のハシゴ型から、剛性の高いX型と呼ばれるフレーム構造を採用しました。また、スタイリングもフラットデッキスタイルと呼ばれる当時のアメリカ車をモチーフとしたものとなり、アメリカ車の影響が強く現れています。

 1964年には日本初のV型8気筒エンジンを搭載し、横幅は現行の15代目よりも大きな上級モデル「クラウン・エイト」を登場し高級路線を強めます。

※ ※ ※

 1971年登場の4代目は、斬新な外装デザインにボディ同色バンパーの採用、曲面を多用したフォルムが話題となりました。

 また、電子制御燃料噴射装置や電動リクライニングシート、アイドリングストップ機能など、当時の最先端技術が盛り込まれました。

 しかし、4代目の斬新なデザインはユーザーの敬遠を招き販売は低迷。後に「クラウン史上最大の失敗」といわれるようになりました。

 そこで、トヨタは4代目の発売からわずか3年後の1974年に、直線基調で重厚感のあるデザインに回帰した5代目を発売し、販売台数を回復させました。

■「いつかはクラウン」…クラウンはあこがれの高級車に

 1983年発売の7代目は有名なキャッチコピー「いつかはクラウン」をひっさげて登場。東京ディズニーランドが開園し、ファミリーコンピュータが発売されたこの年、クラウンはすでに高級車の代名詞であり、あこがれのクルマになっていたことが分かります。

 そんなクラウンですが好景気の追い風もあり、1988年から1990年の国内販売台数ランキングでは8代目が月間販売台数で「カローラ」を上回る月もあるなど、年間販売台数では3年連続でカローラ、「マークII」に次ぐ3位になるほどの人気ぶりに。

 なかでも1990年は歴代クラウンで最高となる年間約21万台(シリーズ累計)を販売。コロナ禍前の2019年に最も売れた登録車は「プリウス」ですが、それでも年間12万5587台ですから、8代目クラウンの勢いが際立ちます。

2003年発売の12代目「クラウン」2003年発売の12代目「クラウン」

 21世紀を迎えて最初に登場したモデルは通称「ゼロクラウン」と呼ばれています。2003年に発売されたこの12代目はそれまでの歴代モデルとは一線を画すほどの変化を遂げました。

 クラウンは、長く直列6気筒エンジンを改良して搭載されてきましたが、12代目はV型6気筒エンジンに。プラットフォーム(車台)もトヨタ「マークX」やレクサス「GS」とも共有されるものに刷新され、ボディもそれまでの直線基調から流麗でスタイリッシュなものへと変化しました。そしてエンブレムの書体も変更されています。

 この12代目は市場で好意的に受け取られ、以降のクラウンはスポーティな外観を継承していきます。

※ ※ ※

 2018年発売の15代目は、トヨタ初のコネクテッドカーとして、先進装備の充実が一気に加速。

 その一方で、ボディサイズは全長4910mm×全幅1800mm×全高1455mmと、昨今大型化が進む国産車のなかで全幅は1800mmを超えず、日本の道路事情に根ざしたクルマとなっています。

 15代目の外観は、フロントグリルは先代のイメージを踏襲していますが、サイドビューはクラウン史上初めてCピラー部にも窓を設置し、左右で6枚の窓に。この結果、全体のフォルムはクーペ風のスタイルとなり、よりスポーティな印象で若返りを図っています。

※ ※ ※

 クラウンは誕生以来、時代の変化にあわせて進化を重ねてきました。

 外観はもちろん、エンジンやトランスミッション、電子装備、ハイブリッド、安全性能などの新しい理論や技術を取り込んできた経緯は、そのまま国産車の歴史とも重なります。

 16代目が発表されましたが、トヨタのフラッグシップとしてのクラウンは、今後も進化が注目されます。

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