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プレミアムSUVの先駆け! トヨタ「ハリアー」が高級路線で大ヒット! 元祖都会派SUVの魅力とは

くるまのニュース / 2022年7月18日 16時10分

新しいジャンルを切り開いたクルマとして、トヨタ「ハリアー」に着目。「プレミアムなクロスオーバーSUV」という新ジャンルの先駆けとなったハリアーの魅力とはどのようなところにあるのでしょうか。

■SUVにプレミアム感を与えたトヨタ「ハリアー」

 いつの時代でも、新しいジャンルを生み出す先駆者として誕生したモデルや、人気カテゴリーへと成長させる原動力となったクルマがあります。

 そのなかからトヨタ「ハリアー」に注目。SUVというジャンルのなかで、「プレミアムクロスオーバーSUV」という価値観を生み出したハリアーとは、どのようなモデルなのでしょうか。歴史を振り返ります。

 もともとSUVは、トラックをベースにしたクロスカントリー4WDに端を発しています。スタイルを踏襲しつつも快適性をより高めるべく、ラダーフレームからモノコックへとボディ構造を変更。エンジンや足回り、トランスミッションなども快適性と静粛性を重視したものを採用しながら、少し高めの最低地上高やアウトドアなイメージを感じさせるエクステリアと、セダンやワゴンのような快適性をも盛り込んだものです。

 現在に通じるスタイルをもつSUVが世に出はじめた1990年代前半は、実用性を重視したモデルが主流で、搭載されるエンジンも手頃なパワーのレギュラーガソリン仕様を搭載するケースが大半。その性質上からヘビーデューティなクロカンに対して「ライトクロカン」などと呼ばれていました。

 気軽に乗れる新スタイルのSUVとして、トヨタ初代「RAV4」などは新たなデートカーとしても人気がありました。

 そんななか、1980年代から90年代前半にかけ一世を風靡したトヨタ「マークII」3兄弟など、「VIPカー」や「ハイソカー」と呼ばれたラグジュアリーな内外装のセダンやクーペに代わり、ユーザーの関心はSUVやミニバン、ステーションワゴンといったRV車人気に取って代わるようになりました。

 そこでトヨタは、人気上昇中のSUVに新たにラグジュアリーな装備や内外装、余裕あるエンジンなどを搭載、ハイソな新ジャンルのSUVとして、初代ハリアーを誕生させました。

 1997年にデビューした初代は、当時の「カムリ」のプラットフォームをベースに、全長4575mm×全幅1815mm×全高1665mmと、現在でも通用する立派なサイズのボディです。

 当時のSUVとしては大きな排気量の3リッターV型6気筒エンジンを搭載したほか、廉価モデルとして2.2リッター直列4気筒モデルも用意。

 駆動方式も4WDだけでなくFFも用意され、舗装路メインの都市型高級SUVという路線を確立させました。なお北米など海外向けには、高級車ブランドのレクサス「RX」としてデビューさせています。

 また当時の、多くのユーザーが少しでも高級なものを目指すニーズとマッチ。あれほどまでにVIPセダン好きだった人々が、次々に高級SUVのハリアーに乗り換えたエピソードもあるほどです。

 舗装路しか走らないけれど、いざというときにはオフロードも走れる4WDや、当時のセダンに劣らない洗練されたインテリアなどが受け入れられたことで、海外メーカーもこぞって高級SUV市場にモデルを投入し始めます。

 スポーツカー専門メーカーだったポルシェまでのちにSUVモデルの「カイエン」をデビューさせるなど、ハリアーは、海外の高級車ブランドもSUV市場に参入するきっかけを生み出したパイオニア的存在となりました。

 初代が切り開いた高級SUVという路線をさらに洗練させ、2003年に2代目と進化したハリアー。より価値を高めるためにトヨタが考えたのが、「高級サルーンを超えるハンドリングと先進の安全性」です。

 2代目の登場当初は3リッターV型6気筒と2.4リッター直列4気筒エンジンを搭載しましたが、2006年にはライバル車(日産「ムラーノ」など)に対抗すべく、3リッターから280馬力の3.5リッターエンジンへと換装。

 また2000年代に入ると環境性能がクルマ選びの基準のひとつとなり、トヨタは次々にハイブリッドモデルを投入するなか、SUVとしては国産初となる「ハリアーハイブリッド」が2005年に追加設定されました。

 3.3リッターエンジン+モーターという組み合わせで、「高級志向のためのハイブリッド」を印象付けていました。

 ちなみにボディサイズは全長4735mm×全幅1845mm×全高1680mmと、初代よりもひと回りサイズアップ。

 サイズでもさらなる高級感を打ち出し、都市型SUVの代表モデルとでも呼べる高級感と安全性で、引き続き大ヒットモデルになりました。

 なおレクサス版のRXは2009年、先行して3代目へと進化。ボディサイズを拡大させるなど、独自路線を進んでいます。

■現行モデルは4代目 世代を重ねてますます魅力的に

 完成度と高級感の高さから、レクサス RXと併売され国内販売を続けていた2代目は、デビュー10年が経過した2013年にフルモデルチェンジ。ハリアーは3代目となりました。

 3代目ハリアーは国内専用モデルとなり、それまで別車種扱いだったハイブリッドモデルを統合。これは、ハイブリッドモデルが当たり前のようにラインナップに加わる、現在のような状況になったことも関係していたのでしょう。

3代目「ハリアー」3代目「ハリアー」

 また、プラットフォームはRAV4と共通になり、都市型SUVらしく時代のニーズを読んでエンジンのダウンサイジングを実施。ガソリンエンジンは2リッターと、それまでの大排気量エンジンの代わりに2.5リッターエンジン+モーターのハイブリッドモデルの2つに集約させています(2017年のマイナーチェンジで2リッターターボを追加)。

 3代目ハリアーは、シャープで精悍になったフロントマスクと、前傾したリアのクォーターピラー(Cピラー)を採用し、さらにスポーティなデザインへと進化。

 ジャンルとしてのSUVが成熟したことを受けてクーペライクなスポーティ路線をいち早く導入するあたり、トヨタの時代を読む先見性は素晴らしいとえます。

 ちなみにエンジンだけでなく、ボディサイズも全長4720mm×全幅1835mm×全高1690mmと若干スリム化。水平基調なデザインと相まって、高級だけでなくスポーツクーペのようなスペシャリティ感を高めたモデルとして人気を博しました。

 国内専用モデルとして3代目で築いたキャラクターをより際立たせるべく、2020年に4代目(現行)へとフルモデルチェンジ。

 この4代目から再びグローバルモデル(海外名「ヴェンザ」)として、よりクーペフォルムを強調したデザインを採用しています。

 刷新された新プラットフォームは、5代目RAV4などと共有。さらに環境性能と安全性を考慮したハイブリッドによる4WD「E-Four」を採用し、高い安全性を実現する「Toyota Safety Sense」も第二世代を搭載しました。

 また、トヨタ初となる前後録画機能も盛り込んだ「デジタルインナーミラー」や「ヘッドアップディスプレイ」を標準装備。この近未来的な充実した装備と性能で、数多あるライバル車の指標として現在も高級SUVジャンルを牽引しています。

 全長4740mm×全幅1855mm×全高1660mmと多少の増減はあるものの、先代とほぼ同じ大きさをキープしつつ伸びやかさをも手に入れ、より洗練されたスタイリングは輸入SUVと並んでも負けない存在感があります。

 2.5リッターエンジン+モーターのハイブリッドは222馬力(4WD)となり、1680kgから1770kgの車重でも軽快さは増しています。

 なにより、SUV全盛のなかでもスタイリッシュさでは群を抜いており、安全性もピカイチ、燃費も良く、パワーも十分。今もっとも好まれるスペシャリティカーといえるでしょう。

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