夏の車内必需品「サンシェード」はどう選ぶ? 種類は豊富でも注意すべきコトとは
くるまのニュース / 2022年7月20日 11時10分
車内の温度が上昇しやすい夏には、直射日光を防ぐことができる「サンシェード」の活用が有効的です。サンシェードにもいくつか種類がありますが、どのようなタイプがあるのでしょうか。
■夏の必需品サンシェード その種類は?
本格的な夏到来で暑い日が続いていますが、炎天下の夏場にクルマを駐車しておくと、わずかな時間で一気に車内の温度が上がってしまいます。
とくに、ハンドルやダッシュボードなどは、うかつに触れないほどの熱さになっていることもあるうえに、車内に長時間とどまることで、熱中症の危険性も考えられます。
そんな車内の気温を少しでも低減したり、直射日光を避けるために有効的なのが「サンシェード」です。サンシェードにも、いくつかの種類が挙げられますが、どのように選ぶのが良いのでしょうか。
カー用品店を展開するオートバックスセブンの広報担当者は「サンシェードでもっとも定番のものは、クルマのフロントガラスに取り付けるスライドタイプのもの」としつつ、以下のように説明を続けます。
「この定番のサンシェードは、よく見かけるシルバーのシンプルな折りたたみタイプのもので、一般的に“ジャバラ”と呼ばれているものです。当社ではもっとも売れているサンシェードになります」
もっとも定番といえるジャバラのサンシェードは、断熱材が強い日差しをカットし、車内温度の上昇をおさえてくれるので、車内やダッシュボードの温度が上がるのを防いでくれます。
吸盤付きで、取り付け取り外しが簡単なのもポイントで、使わない時は小さく折りたたむことができるため収納場所を圧迫しないのも魅力のひとつですが、注意点としてはサイズによってはクルマのフロントガラスに適合しない場合があります。
続けてオートバックス担当者は、別のタイプのサンシェードについて、「一方で、フロントガラスではなく、クルマのサイドガラスに取り付けるタイプのサンシェードも存在しており、たとえば、吸盤タイプや静電気で取り付けるタイプなどがあります」と説明します。
このサイドガラス用のサンシェードでは、コンパクトな状態からワンタッチ式で広がり日差しがカットできるハイメッシュ素材のものや、吸盤式で簡単に取り付け、取り外しが可能なものがラインナップされています。
似たような商品に、内蔵されたマグネットを、車窓の上部の金属フレームにつけるだけで誰でも簡単に着脱が出来る遮光カーテンも存在。
また、これはサンシェードとは少し違いますが、純正サンバイザーに簡単に取付けられる、半透明タイプのサンバイザーという商品もあり、こちらはそのまま折りたたんで純正サンバイザーに添うように折りたたむことができるので省スペースで活用できます。
さらに、半透明タイプでサンバイザーの先の視界もクリアなので、純正バイザーのように視界が狭くなるということもありません。
■サンシェードを使用する際の注意点は?
このようにさまざまなタイプがあるサンシェードですが、注意しなければならないことがあります。それは、「サンシェードは走行中の使用が禁止」されているということです。
道路交通法の第55条2項では、以下のように規定されています。
「車両の運転者は、運転者の視野若しくはハンドルその他の装置の操作を妨げ、後写鏡の効用を失わせ、車両の安定を害し、又は外部から当該車両の方向指示器、車両の番号標、制動灯、尾灯若しくは後部反射器を確認することができないこととなるような乗車をさせ、又は積載をして車両を運転してはならない」
これからわかるように、運転席や助手席のドアウインドウやフロントガラスにサンシェードをつけて走行すると、視界の確保がじゅうぶんではなく、法令違反とみなされる可能性が高いでしょう。
こうした法令違反を避けるために、サンシェードのほかに、紫外線対策としてはガラスにUVカットフィルムを貼るという選択肢もあります。
純正で色がついているガラスにフィルムを貼ると透過率が70%を下回る可能性もあるので注意!
ただし、前方3面のガラスに限っては、道路運送車両の保安基準の細目を定める告示第195条において「運転者が交通状況を確認するために必要な視野の範囲に係る部分における可視光線の透過率が70%以上のものであること」と定められています。
ちなみに、最近のクルマでは、IR(赤外線)・UV(紫外線)カット効果のある機能性ガラスを標準で採用しているものが増えてきています。こうした機能性ガラスは一見するとほぼ透明ですが、普通のガラスより可視光線透過率が低くなっています。
そのため、機能性ガラスに透過率が基準値ギリギリのフィルムを貼ると、トータルでの透過率が70%を下回る可能性があるので注意が必要です。ガラスに貼った状態で70%以上の透過率を保てなければ車検に通りません。
施工の際にはショップに依頼して、トータルでの透過率が70%を下回らないように計算してもらうとともに、フィルムに気泡やシワが入らないようにすると良いでしょう。
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