夢の「車中泊バス」誕生! 斬新デザイン&質感高い内装がスゴい! もはや「子ども部屋!?」 アメ車「バンデューラスクールバス」のキャンピングカー仕様とは
くるまのニュース / 2022年7月31日 19時10分
アメリカのスクールバスをキャンピングカーにカスタムしている人がいるようです。いったいどのようになっているのでしょうか。
■夢の車中泊仕様はもはや“走る子供部屋”だった?
最近アウトドアやキャンプが流行し、車中泊を楽しむ人も増えています。自分のクルマを車中泊仕様にしている人も増えています。
そのなかで、アメリカのスクールバスをキャンピングカーにカスタムしている人がいるようです。いったいどのようになっているのでしょうか。
近年注目される車中泊ですが、欧米では「バンライフ」という形で発展しています。
「バン(van)」と「ライフ(life)」を掛け合わせた造語で、クルマを中心としたライフスタイルを指します。
バンライフという言葉の起源は、ファッションデザイナーのフォスター・ハンティントン氏がバンで生活を始めたことが最初といわれています。
こうしたバンライフは徐々に需要が高まっており、世代や性別を問わず、チャレンジする人が増えてきているようです。
日本でバンライフをする場合には、ミニバンや軽ワゴンなどでおこなう人が多いですが、なかには、GMC「VANDURA(バンデューラ)」のスクールバス仕様「バンデューラスクールバス」をカスタムして車中泊をおこなっています。
バンデューラスクールバスのオーナーである「eri★(@Tentekomai_ch)」さんは、
eri★さん家族は、2022年4月には、このバンデューラキャンピングカーを提げ、ユーチューブを開始し、車中泊の様子や車内を紹介しています。
バンデューラは、シボレー「シボレー・バン」の兄弟車で、乗用車などを中心とするシボレーと、ライトトラック、SUVを中心とするGMCといったブランド分けがされているのが特徴です。
そのバンデューラがベースとなっているスクールバスの「GMC VANDURA 3500 BLUE BIRD school bus」をさらにベースにリメイクし、キャンピングカーに仕上げたといいます。
eri★さんは、元々人とは違った個性的なクルマが好きで、何年か前から「スクールバスをキャンピングカーにしたいな」と考えていたといい、制作経緯について次にのように話しています。
「スクールバスのほかにも色々な個性的なキャンピングカーも探してみたりしているうちに『このバスが欲しい!』と一目惚れしたのが、1991年式のGMC『バンデューラスクールバス』で、このバスをキャンピングカーにしようと決めました」
休みの日に家族で色々なところへ行き車中泊をする為に、こだわりぬいてカスタムしているというeri★さんのバンデューラスクールバスですが、本来、黄色く塗装されていたボディは白色に再塗装してあります。
そんなバンデューラスクールバスのこだわりポイントについてeri★さんは、以下のように話します。
「DIY感のない、子供部屋のような内装に作り上げたのは大きく力を入れたポイントのひとつです。
通常のキャンピングカーではテーブルとイスが普通ですが、小さい子供もいる為、自宅の部屋で過ごす感覚のように地べたでくつろいだり、座って食事をしたり、遊んだり出来る空間を作るのにこだわりました。子供の成長につれてまた内装を変える予定です」
壁のクロス以外すべてDIYで制作しているこのバンデューラスクールバスは、車内のいたるところにこだわりが詰まっている様子が見て取れます。
キッチンの蛇口はなんとタッチレス水栓で、ソープディスペンサーもついているほか、キッチン下の排水タンクから臭いが上がってこないように、二重構造でトラップを装着。
テレビ、冷暖房、冷蔵庫、電子レンジが完備されており、車内の足元付近のFFヒーターの吹き出し口は、温度調節がしやすいよう、開閉できるものを選んだといいます。
また、ヒーターのダクトを配管するために生まれた隙間などはカセットコンロを入れたりなど、なんでも収納できるスペースとして活用されているほか、車内の電力を賄うため、天井には太陽光発電用のソーラーパネルが設置されています。
車内後方は、3人兄弟の子供たちが過ごすためのスペースになり、二段ベッドを設置。一見、ただの2段ベッド構造なのですが、昇降式のベッドが上段のベッドの下に隠されています。
これは3兄弟のうちの次男の「僕も上の段で寝たい」という希望を叶えるために悩んで工夫して思いついた案であるといいます。
もうひとつ、ベッドの工夫したポイントとして、最上段と2段目のベッドには、寝相の悪い息子さんのためにマグネットで取り外しのできる仕切りを作っています。
※ ※ ※
このように、子供たちを思って工夫して作り上げたベッドですが、前述したユーチューブ内で旦那さんは「こんなにこだわったのですが、子供たちが結構ここで寝てくれないことが多くて。大人用のベッドで寝ちゃったりしているので、僕は床で寝袋を使ったりして寝ています」と話しています。
そんな大人用のベッドは、ソファベッドとなっています。場所を圧迫しないようにスライド式の骨組みになっていて、下には衣類などの収納スペースがあります。
■「バンデューラスクールバス」ナニが大変? 車中泊するとどんな感じ?
ほかにも、もともとついていなかった網戸を車窓につけたり、壁中に配置されたおもちゃやその棚は、夫婦二人で厳選して選んだり、室内空間への妥協のないこだわりが伺えます。
そうして制作したキャンピングカーで実際に車中泊をしたときのことを、eri★さんは「車内は出来る限り広めに空間を作った為快適に過ごせています。子供達も車中泊中、退屈せずに家と変わらず楽しく過ごしています」といいます。
では、制作するうえで大変だったことはなんなのでしょうか。DIYの際に大変だったポイントをeri★さんは次のように話します。
「大きなタイヤハウスをどう隠すのかに悩まされました。どう頑張っても内側に盛り上がっているため収納ができません。
ですので、足場や物置に出来るような形で隠したのですが、意外と成功で、子供が手を洗う際、そのままでは蛇口に届かないので、踏み台として活用できました。
クーラーも、悩みました。本当は家庭用エアコンをつけたかったのですが、家庭用エアコンの室外機は大きいので目立ちます。
せっかくのスクールバスということで、やはり室外機は外観を損なわないよう見えない所につけたかったので、出来る限り室外機が小さいものを探しました。
結果、家庭用エアコンの室外機よりも小さい室外機のクーラーを選び、室外機は目立たないように車体の下に吊り下げて取り付けました」
※ ※ ※
水回り設備まで完璧! こんなスゴいカスタムカー見たことある? スクールバスをキャンピングカーに仕立てた夢のクルマがスゴい!(画像提供:eri★(@Tentekomai_ch))
さまざまな苦労や問題を乗り越え、家族のこだわりを細部まで詰めて制作されたバンデューラスクールバス。
制作期間については、仕事をしながら休みの日や、仕事が終わってから少しの時間の作業だった為、完成まで約1年のもの月日がかかったといいます。
また周囲からの反響が大きかったといい、eri★さんは「このバスに乗っていると色々な場所でたくさんの方に声をかけて頂き、出会いが増えました」と話します。
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