トヨタ「クラウン」新旧比較! 王道「クラウン セダン」全長5m超えでサイズ拡大が止まらない!?
くるまのニュース / 2022年8月7日 6時10分
2022年7月15日、トヨタが16代目となる新型「クラウン」の4シリーズを一挙に発表しました。なかでも従来型の流れをくむのが4ドアタイプの「クラウン セダン」です。新旧クラウン セダンを比較してみます。
■大変革の新型「クラウン」では車幅1800mmの不文律もついに破られた!?
トヨタの高級車「クラウン」が2022年7月15日にフルモデルチェンジしました。16代目となる新型は、まず2022年秋に「クラウン クロスオーバー」を先行発売し、その後スポーツSUV「クラウン スポーツ」、ラージSUV「クラウン エステート」、そして4ドアセダン「クラウン セダン」を順次発売していく予定だといいます。
SUV色が強くなり、従来のイメージを大きく変えた新型クラウンのなかで、従来の流れを継承する役目を果たすのがセダンです。先代の15代目クラウンと比較してみましょう。
新旧のクラウン(セダン)について、まずはボディサイズを比較してみましょう。
先代のクラウン(15代目)は全長4910mm×全幅1800mm×全高1455mm、ホイールベース2920mm。
これに対し新型(16代目)の新型クラウン セダンは、全長5030mm×全幅1890mm×全高1470mm、ホイールベースは3000mmと、全体に拡大傾向にあります。
なおこの寸法はプロトタイプの開発目標値とされており、実際に2023年頃に市販される新型クラウン セダンが、同等のサイズで現れるのかは現段階では不明です。
これまで歴代クラウンは、車幅1800mm以内に収めることが継承され続けてきました。クラウンの上級派生版「クラウン マジェスタ」でも同様の流れにあります。
かつてトヨタの開発関係者に聞いた話では、過去のクラウン開発者たちが日本全国の道路環境や駐車場事情を調査し、車幅は1800mmを上限とすべきだと結論付けたことが、歴代モデルで絶えず継承されてきた流れがあるようです。
実際、都市部で多いパレット式の立体駐車場などでは、車幅1800mm、全長5m以内の入庫制限を設けているところは多く存在しています。
前出のトヨタ関係者によると、ほかにもクラウンにはこうした“縛り”とでもいうべき不文律がいくつも“伝承”されていたといいます。
しかし大変革を掲げ、世界40の国と地域での販売を目指すグローバルモデルへと舵を切った16代目の新型クラウンシリーズでは、伝統の不文律もついに破られたようです。
ちなみに先行発表されたクラウン クロスオーバーも、全長4930mm×全幅1840mm×全高1540mm、ホイールベースは2850mmで、やはり1800mmの壁を超えていますが、セダンに対し全高以外は少し小さいサイズとなっています。
※ ※ ※
2022年7月の新型クラウン発表披露会では、今秋に先行発売される予定のクラウン クロスオーバーの詳細スペックなどは明らかにされたものの、残る3つのラインナップについては、外観デザインと寸法のみが公開されているのみです。
15代目クラウンでは、3.5リッター V型6気筒ハイブリッドを筆頭に、2リッターターボや2.5リッターハイブリッドなどのパワートレインが用意されていましたが、16代目クラウン セダンがどのような設定となるかはいまのところ一切不明です。
そもそも新型クラウン クロスオーバーは、エンジンレイアウトや駆動方式自体が横置きエンジン+4WD(E-Four)に刷新されています。
初代から15代目まで脈々と続いてきた縦置きエンジン+後輪駆動の伝統のレイアウトとは、そもそもがまったく異なっているのです。
ただしSNSの声をみてみると、新型クラウン4シリーズの中で、セダンだけどこか異質だとする声は大きくあがっています。
「サイドから見たフォルムがセダンだけ違う」「(セダンだけ)フロントノーズが長く見える」「セダンはもしかしてFRレイアウト?」といった具合です。
またそれに関連し、15代目クラウンと共通する縦置きエンジン+後輪駆動系のTNGA GA-Lプラットフォームをベースに開発された燃料電池車(FCV)「MIRAI(ミライ)」の外形やフォルムとの近似性を指摘する声もみられ、16代目の新型クラウン セダンにFCVの設定があると予想する声すらあがっています。
トヨタでは今後1年半の間に、残る新型クラウンの3シリーズを順次販売していく予定だとしています。
詳細が発表されるのが待ち遠しいところです。
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