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ド派手グリルの 「新型ラージミニバン」発表! 「アルファード」ライバル誕生!? THS採用の新型「M8 HYBRID」を中国でお披露目!

くるまのニュース / 2022年8月25日 7時10分

トヨタ技術採用のレクサス顔「ラージミニバン」発表! THS搭載の第2弾トランプチ新型「M8 HYBRID」を中国でお披露目!

■中国全長5m超えの「トランプチ M8ハイブリッド」とは

 中国の自動車メーカー広州汽車は、2010年より自社ブランド「トランプチ」の展開を開始しています。
 
 そうしたなかで、トヨタのハイブリッドシステム「THS-II」を搭載したラージミニバンとなる新型「M8」が2022年8月23日に発表されました。

 世界に誇るトヨタのハイブリッドシステム「THS」。最初に搭載したトヨタ「プリウス(1997年発売)」は、ハイブリッド車を代表するモデルとして世界中に知られています。

 世界に衝撃を与えた世界初のスプリット式ハイブリッドシステム搭載量産車「プリウス」は装備やパッケージング、設計はもちろんのこと、その根幹となるパワートレイン「THS(Toyota Hybrid System)」も非常に革新的なものでした。

 2代目プリウスからは2世代目のTHS-IIを採用。バッテリーのみで走行を可能とする「EVモード」や、後輪に電動モーターを配置する電気式4WDシステム「E-Four」など、今では当たり前となる革新的機能を初めて世に送り出した世代です。

 その後、THS-IIの名はそのままに3世代目、4世代目、そして2022年の4代目ノア/ヴォクシーで5世代目へと移行。

 2022年3月末現在、これらハイブリッド車を含むトヨタの電動車は全世界の累計販売台数で2000万台に達しています。

 トヨタが開発したTHS-IIですが、実は2006年に登場の北米向け日産「アルティマ」や、2013年に登場のマツダ「アクセラ ハイブリッド」にも搭載されています。

 スバル「XVの」北米向けモデル「クロストレック」ではPHVモデルが用意されていますが、これもTHS-IIをベースにしており、トヨタ以外にもいくつかの日本メーカーがトヨタからシステムの供給を受けていました。

 そして登場から24年経った2021年には初めて日本国外メーカーとして、中国の広州汽車が展開するプレミアムブランド「トランプチ」に向けて供給されることが発表され、海外メーカーにおける初のTHS採用例となったのです。

 中国で5番目の規模を誇る広州汽車(GAC)は広東省広州市が本拠地の国営メーカーで、1954年に設立されたバス修理工場「広州市公衆汽車修理廠」に端を発しています。

 現在はトヨタのみならず、ホンダや三菱の中国におけるパートナーとしても有名で、それぞれ「広汽トヨタ」、「広汽ホンダ」、そして「広汽三菱」などの合弁会社を設立、中国国内におけるそれぞれの車種の製造・販売をおこなっています。

 広州汽車は2010年より自社ブランド「トランプチ」の展開を開始。2021年に登場した大型SUV「GS8」の2代目モデルではハイブリッドモデルにトヨタのTHS-IIを搭載し、大きな話題となりました。

 そして今回、これに続くTHS-II搭載第2弾モデルとしてラージミニバンの新型M8が発表されたのです。

 2017年に登場したM8は同ブランド最大のミニバンでこの3列・7人乗りミニバンは当初「GM8」という名前でしたが、2020年9月の上海モーターショーで発表された2021年モデルより「M8」へと改称。また、2018年からは一回り小さい「GM6(のちにM6へと改称)」も登場しています。

■全長5m超えのトランプチ新型「M8ハイブリッド」とはどんなモデルなのか?

 M8は今回のモデルチェンジで2代目へと移行。

 最大の特徴は新たなパワートレインで、旧型M8は旧型GS8と同じく2リッター直列4気筒ターボエンジンのみの設定でしたが、新型ではそれに加えてハイブリッド、そしてプラグインハイブリッドも用意しています。

 ハイブリッドモデルは新型GS8同様、広州汽車が開発した4B20J2型2リッター直列4気筒ターボエンジンに最適化された特別仕様の第4世代THS-IIを搭載。

 出力はエンジン単体で187hp、モーター単体で180hpとされていますが、システム総合出力は現時点で明らかとなっていません。

 サイズは全長5193mm×全幅1893mm×全高1832mm、ホイールベースが3070mmで、中国で絶大な人気を誇るトヨタ「アルファード」よりも大きい設計です。

 競争が激化している中国のミニバン市場にて、アルファードの対抗馬としてトヨタのハイブリッドシステムを搭載する大型ミニバンが登場するというのは、中国市場にしかない面白みを感じます。

 THS-II搭載の理由として広州汽車は「トヨタが20年以上開発をおこなった結果、多くの人に支持されるようになった優れた技術であるから」としており、ここからもトヨタの持つハイブリッド技術の優位性がうかがえます。

 広州汽車の新エネルギー車は長らく電気自動車(EV)とプラグインハイブリッド車(PHEV)のみでしたが、新型GS8からはハイブリッド車の展開も積極的におこなっていく方針となりました。

トヨタのハイブリッドシステム「THS-II」を採用するトランプチ新型「GS8」(Photo:GAC Passenger Vehicle Co.)トヨタのハイブリッドシステム「THS-II」を採用するトランプチ新型「GS8」(Photo:GAC Passenger Vehicle Co.)

 新型GS8と同時に発表されたハイブリッド技術戦略「鉅浪混動(メガ・ウェーブス・ハイブリッド)」では、トヨタのTHS-IIを組み合わせたシステムに加え、広州汽車が独自に開発したシリーズパラレルハイブリッドシステム「GMC 2.0」も用意。

 つまりは、ふたつのハイブリッドシステムでひとつのハイブリッド戦略を構成しているわけです。

 それぞれの搭載車種にも特徴があります。THS-II採用モデルはGS8やM8などの大型車種であるのに対し、GMC 2.0はコンパクトSUV「影酷(エムクー)」やコンパクトスポーツセダン「影豹(エムパオ)」に採用されています。

 GMC 2.0採用の影酷と影豹は4B20L1型2リッター直列4気筒エンジンを搭載。THS-II採用モデルがターボエンジンを搭載しているのに対し、GMC 2.0では自然吸気エンジンとなっているのも特徴的です。

 近年、徐々に増え始めている「ターボエンジン+ハイブリッド」は構造が複雑であり、価格とサイズの両方が重要な小型のモデル群には向いていないとされていることからも、この二通りのハイブリッド戦略には納得がいきます。

 広州汽車のハイブリッド車は今後ますます増えていくことが予想され、それは必然的にTHS-IIの搭載車種が増えることも意味します。

 どのメーカーもEV一辺倒となりがちな時代ですが、広州汽車のようにハイブリッド車でしか提供できない存在と価値に注目し、新たに展開していくことを決めるメーカーも今後、続々と現れてほしいです。

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