新車の納期が遅れまくりで「いままでの常識が通じない!?」 新車を買うなら短期決戦が吉だ
くるまのニュース / 2022年9月5日 18時10分
新車の納期が長期化するなか、これまでの商談テクニックの常識が通じなくなっています。ここで改めて2022年版「新車をお得に買う方法」について紹介していきます。
■新車の納期が長期化するなか2022年版「新車の買い方」とは
これまで新車の納期といえば、よほどの人気モデルでもない限り、注文からおよそ1か月半から3か月前後で納車されるのが一般的でした。
ところが2022年に入り、新車の納期遅れが常態化。いまや半年待ち以上が当たり前となっているのです。
手間暇をかけてライバルメーカーの車種を比較しながらじっくりと商談して新車を買う…… そんないままでの常識も通じなくなってきましたが、2022年版「新車をお得に買う方法」について改めて考えてみましょう。
検索サイトで新車の買い方について調べると、販売店(新車ディーラー)での商談テクニックについて紹介するサイトがヒットします。
そこには、おおまかに以下のようなテクニックが挙げられていることが多いです。
—
1.希望の車種に絞らず必ずライバル車と比較検討しよう
2.1か月から2か月かけてじっくりと交渉し見積もりを詰めよう
3.年度末や半期決算期は狙い目! 金額面も大満足
—
交渉事を面倒と思わず、あせらずじっくりと比較検討を重ねていくのが吉…… というわけです。
しかし2022年8月現在、新型コロナウイルスの感染拡大や世界的な半導体部品不足など複合的な要素が重なり、多くの自動車メーカーで新車の生産が大きく遅れています。
そのため新車の納期についても、これまでになく長期化しているのです。しかもこの状況がここ半年で常態化しているうえ、先行きもいまだ不透明な状況が続いています。
これまで新車の納期は、販売店に注文をしてからおよそ1か月から3か月後といわれており、超人気車種や特殊な少量生産モデルでない限り、どのメーカーでも同じようなものでした。
東海地区で新車ディーラーの営業スタッフとして働くAさんは、納期の長期化にともなう意外な影響について以下のように話します。
「車検タイミング前に新車購入を検討したものの、納車の長期化によって、やむを得ず現保有車の車検を受けてもらうことになったケースが非常に増えています」
車検が切れる前に新車に乗り換えようというお客さんは非常に多く、新車ディーラーでも、車検を控えた顧客に対し新車乗り換えの提案をするのは基本中の基本だと、Aさんはいいます。
しかしその常識がいま、通用しなくなってきているのです。
今までのように何か月も時間をかけてじっくり検討する商談をしているようでは、いざ新車が欲しい時期にぜんぜん間に合わない! ということも考えられます。
欲しい時期に欲しいクルマを手に入れるためにも、今までの商談テクニックを少し変えてみてはどうでしょうか。
■クルマの購入は「短期決戦で挑め!」そのためにすべき意外なポイントとは
とはいえ、新車購入の際に比較検討することをやめる必要はありません。
欲しいクルマのライバル車を見てみることで、乗り心地や運転のしやすさなどを比較することができます。
似たようなライバル車でも、実際に比べてみるとシートアレンジや装備など、思った以上に違いはみえてくるもの。本命の良さを再確認することもできますし、ライバル車を気に入ることもあるでしょう。
販売店も対抗馬がいると知れば、値引きや下取りといった条件面で勝負をかけてくることが多いです。
そのうえで見積もり総額を比較すれば、本当に自分にあったクルマを満足のいく金額で購入することにつながります。
こういった見積もりの比較はやはり基本中の基本。いままで通りやるべきプロセスだといえるでしょう。
違うのは、「比較検討の期間を短縮してみる」点にあります。
新車を買うなら比較検討はマスト条件! でもできる限りスピーディに対処したいものです[画像はイメージです]
比較検討の期間を短縮するポイントは「希望をはっきり伝えること」です。
え、そんなこと!? と思う人も多いでしょう。
あるいは、買う意思をみせすぎてしまうと、値引き交渉にも悪影響がありそう…と感じるかもしれません。
実はそんなことはないのです。前出のAさんはこういいます。
「営業スタッフは初対面のお客さんに対し、さまざまなテクニックを駆使しながら情報を引き出そうとします。
果たしていつ買うのか、それとも今回は冷やかしなのか。ローンを使うのか、現金払いなのか。そして他社と比較しているのか。これらをひとつひとつ探る時間が、思いのほかかかるのです」
最初から希望の車種やライバル車種、納車希望の時期や支払い条件などを明確にすることで、商談時間を大幅に短縮できるのです。
そのためには下準備も必要です。事前におおまかな予算や車種を定め、事前にネットで見積もりを取得しておくなどしておくと、いざ実際の見積書を取得した際にも有利です。
希望のオプション装備なども、できる限り具体的に想定しておきましょう。こうした事前準備をすることで、見積もりの不明点なども見えてきたりするので、その疑問を商談時にまとめて聞けば良いのです。
※ ※ ※
新車に限らず、高額商品を購入する場合には「決算期がお得!」というイメージがあると思います。
実際、年度末の2月から3月は新車が良く売れる時期です。メーカーも販売促進の対策に力を入れ、販売店もいつも以上の販売台数のノルマを達成しようとするため、値引きなどの好条件も出やすくなります。
しかし納期が不透明ななかでは、そんないままでの常識も崩れてしまいます。
決算期にいくら新車の受注をしてもそれだけではダメで、新車が実際に「登録」できないと、ノルマの達成とはならないのです。
新車の登録とは一般に、車検証が発行されてナンバープレートが取り付けられた状態をいいます。
納期が不透明ないま、決算期を待っている暇があったら一刻も早く商談に入り、新車の登録に向けて動くことが商談の成功につながります。
自動車メーカーの生産ペースを、販売店や個人が変えることはできません。新車の納期が長期化していることがわかっているのであれば、欲しい時期に間に合うように逆算して動いていくしかありません。
だからこそ、購入には慎重になりすぎずスピーディに進めていくことが必要です。
比較検討の期間をコンパクトにしながら、車種も金額も納期も大満足できる商談ができるよう、クルマの購入は短期決戦で挑みましょう。
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