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納期遅れは新車だけじゃない!? 新品ナビも入手困難! パーツ不足の異常事態にどう対処すべき?

くるまのニュース / 2022年9月3日 11時10分

世界的な半導体不足の影響で、新車の納期が遅延したり未定になったりといった事態が増えています。また、オプション装備の欠品も相次いでいるとのこと。一体どういう状況なのでしょうか。

■新車だけでなくナビやディスプレイなども遅延気味

 世界的な半導体不足など影響で新車の納期が長期化する傾向が続いており、トヨタ「ランドクルーザー」は受注停止、「ハリアー」は注文キャンセルという事態が生じています。

 そしてクルマ本体だけでなくカーナビも同様の状況を呈しており、純正ナビはメーカーもある程度は見込み発注していたお陰で現状はカバーできているようですが、正規のアクセサリーカタログに載っている純正アクセサリーブランドのカーナビは軒並み納期未定。クルマが届いたとしてもナビがないことから、納車が遅れる事態にまで発展しています。

 これはどういうことなのか、国産メーカーのディーラスタッフに話を聞いたところ、販売現場はかなり混乱しているようです。

「販売している我々も、納車未定の車種が増えすぎてお客さまにご迷惑を掛けてしまっています。売りたくても肝心のクルマが手元にないんですから心苦しいばかりです」

 しかも車両本体だけでなく、ナビやディスプレイオーディオなども欠品が相次ぎ、販売がままならないのだそうです。

「純正ナビは在庫がまだありますが、半導体を使わないアクセサリー用品もなかなか入荷が難しい状況になりつつあります。またディスプレイオーディオなども入荷が未定になっているケースが増えています」

 ダイハツ「タント」の新車を購入しカーナビをグレードアップして発注した人に聞くと、車両は準備できてもディーラーオプションのナビが届かないために納車できない事態になったとのこと。結局、ディーラーオプションのナビではなく、純正ナビに変更することでなんとか納車されたといいます。

 この場合は、車両が届いたために対応できたそうですが、クルマ自体も相変わらず納期が遅れている現状が続いているそうです。

 そんな新車の納期遅延状況を受けて、活気付いているのが中古車市場。これまで安く買えていた車種までも上昇しており、ほしい中古車を探していた人にとっては、購入しにくい状況になってきています。

 メーカーが手掛ける認定中古車の値段にはあまり変動がないものの、そのぶん売れ行きは好調なのだとか。中古車店店長のN氏は次のようにいいます。

「以前は、多少古くても安い中古車を探されるお客さまが多かった印象ですが、最近ではいつ納車されるか分からない新車を待てないお客さまから、登録後3年未満の中古車を探してほしいとのリクエストをいくつも頂戴しています。

 早く納車してほしいという依頼はもちろん、新車に近いコンディションの中古車を求められることが増えました」

■故障したら直せないという事態も頻発!?

 中古車の需要が高まる一方で、半導体不足は中古車市場にも影響を及ぼしているようです。

 神奈川県のH整備士いわく、中古車を購入後に不具合や故障などの修理箇所があっても、パーツや素材までもが入手できないため修理もままならない状況が出てきているのだとか。

新車の納期遅延で中古車の需要が高まっている新車の納期遅延で中古車の需要が高まっている

「夏の暑い時期に修理依頼の多いエアコンですが、半導体とは関係のないエバポレーターやエクスパンションバルブといった交換用パーツも欠品しはじめています。

 また整備工場でパネルの修復などで使用する二液タイプの接着剤なども、欠品するようになりました。

 メーカーやディーラーがある程度確保している可能性はありますが、とにかくパーツ入手自体も難しくなってきています」

 中古車は新車のような安定したコンディションではなく、個体ごとに状態が違います。また経年劣化により、思わぬ箇所が故障するケースもあります。

 修理したくてもパーツが入手できず、せっかく買った中古車に乗れずにパーツを待っている人や、修理を諦めてほかのクルマに乗り換える人もいるようです。

 半導体やパーツが不足している現在、対応策などはあるのでしょうか。

「パーツの入手が難しいので、壊さないようにクルマに乗ることが最善策でしょう。

 ぶつけない運転はもちろんですが、エンジン始動直後にエアコンを全開にするのをやめる、ナビが不調の場合はパーツが入手できるまでスマホのナビアプリで代用するなどの工夫が必要になってくると思います」(H整備士)

 ちなみに、軽度の傷や凹み程度なら問題ないのですが、バンパー交換レベルの修理になると、バンパーのほか、ステー類やバンパーに埋め込まれるセンサーなども納期未定になっているようです。

 そこで考えられるのが、ほかのクルマのパーツの流用です。ただし、ひと昔前のような輸入車の電装系を国産のものに置き換えるような裏技も、最近では使いにくくなっているとのこと。

 これは運転支援システムや先進安全装備などが非常に高度なセンサーを使用している関係で、専用品でしか取り付けできなくなっていることが大きい原因なのだとか。

「あとは破損したパーツを地道に補修して再利用する方法です。多少時間とコストはかかりますが、弊社でも直せるパーツはなんとか直して再利用している状況です」(H整備士)

 実際に格安の輸入中古車を購入したユーザーが不具合のある箇所の修理を依頼してきたそうですが、ブレーキ周りが劣化・破損しており、パーツ入手が困難かつ高額になるため、直さずにクルマを手放すことになったケースもあるそうです。

※ ※ ※

 半導体不足、パーツ不足が深刻化しているなか、我々ドライバーが現状でできることは、今の状態をできるだけ保つような運転と定期的にメンテナンスをおこなうしかないようです。

 また、中古車も相場よりも値上がりしている状況なので、しっかり整備された中古車を選ぶか、状況が落ち着くまでクルマの購入を待ったほうが良いかもしれません。

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