オールシーズンタイヤの代表格に新モデル登場! グッドイヤー「ベクター4 GEN3」の進化とは?
くるまのニュース / 2022年9月2日 20時10分
オールシーズンタイヤの代名詞ともいえるグッドイヤー「ベクター・フォーシーズンズ」が、第3世代の「GEN3」に進化しました。夏冬の試走会で実際に乗ってみて、その性能を確認してみました。
■タイヤノイズが劇的に低減 ウエット路も強い
グッドイヤーの新オールシーズンタイヤ、「ベクター4シーズンズGEN3」が登場しました。
その名のとおり、ジェネレーション3(第3世代)に進化したオールシーズンタイヤ、ベクターの新製品で、乗用車用とSUV用を用意。
乗用車用のベクター4シーズンズGEN3のサイズは15インチから19インチ、40シリーズから65シリーズまで全21サイズ、ベクター4シーズンズGEN3 SUVは17インチから20インチ、50シリーズから65シリーズまで全5サイズ。価格はともにオープンです。
従来のベクター4シーズンズハイブリッドも併売されます。つまり従来品はスタンダード、新しいGEN3は「プレミアム・オールシーズンタイヤ」という立ち位置になります。
V字型の左右対称トレッドパターンは従来品と似ていますが、GEN3は従来品にあったセンターリブが廃止され、V字パターンの角度が寝かされたことが特徴です。さらにトレッド中央には大型のサイプを配置、排雪性能を向上し、雪上グリップ性能を向上しているといいます。
※ ※ ※
ドライやウエット路など、夏タイヤとしての性能はどう進化したのでしょうか。この8月、千葉県にあるイベント会場で試走会が催されました。
まずは新製品ベクター4 GEN3を装着したシトロエン「ベルランゴ」で一般道を走行します。圏央道に向かい、高速走行をチェックします。
グッドイヤー「ベクター4シーズンズ GEN3」を装着したシトロエン「ベルランゴ」で走行
従来品ベクター4ハイブリッドは、数あるオールシーズンタイヤのなかでもトータルバランスが良く、素直な特性を持っています。ただし高速走行時のタイヤノイズが比較的大きいのが気になる点でした。
新製品ベクター4 GEN3は「シャー」というパターンノイズも、「ゴー」というロードノイズも抑えられているのがはっきりと感じ取れます。これは、誰が乗ってもその進化を体感できるレベルです。資料にも、従来品と比べてパターンノイズは36%、ロードノイズは31%低減と書かれています。
これは新Vシェイプトレッドによる効果。またパターン配列をより細分化することで路面からのピッチ音を分散した結果だといいます。
ワインディングでも、ベクターらしい素直なハンドリングは変わりません。これは冬タイヤに分類されるオールシーズンタイヤを履いている印象はなく、夏タイヤのようにふつうに走行できます。
続いて、特設コースにて新旧タイヤのウエットブレーキ比較をおこないます。テスト車はトヨタ「カムリ」です。
70km/hまで加速してブレーキング、その距離をGPSを用いたデータロガーで測るのですが、何度試しても新製品GEN3のほうが短い距離で止まります。リリースによると、ウエットブレーキは従来品よりも8%向上しているようです。
さらにウエットハンドリングを比較するため、日産「リーフ」でパイロンスラロームを走行します。従来品も鈍さもなく、素直なハンドリングで好印象なのですが、新製品のGEN3は同じ速度でも横のグリップが高く、そこから先速度を上げていっても滑り出しが穏やかでした。
■圧雪路ではタイヤを気にせず普通に走ることができる
2022年2月に、長野県・女神湖において冬の試走会が開催され、冬道での性能も確認しました。
新製品グッドイヤー「ベクター4シーズンズ GEN3 SUV」を装着したトヨタ「ハリアー」で圧雪路を走行
まずは新製品のベクター4シーズンズGEN3 SUVを装着したトヨタ「ハリアー」で、一般道を走行します。
2月の女神湖周辺は、朝晩はマイナス10度以下に下がり降雪も多い場所です。この時期、路面も圧雪路が中心となります。
そんななか、GEN3 SUVを装着したハリアーは、ふつうに走ることができました。特に圧雪路では駆動/制動ともに十分なグリップ力を発揮、雪詰まりによるグリップ低下も起こらずに安定した走りを続けます。こうした路面では、スタッドレスタイヤとほぼ変わらない感覚で走行できます。
もともと従来品のベクター4シーズンズハイブリッドも雪道に強いタイプのオールシーズンタイヤなのですが、新製品GEN3 SUVもその流れを汲んでいます。
場所によっては、雪が溶けてシャーベット状になっている路面や凍った路面、ウエット路面とさまざまな路面が登場しますが、無理のない運転を心がけている限り、一度もヒヤッとすることはありませんでした。女神湖周辺には多くのスキー場が存在していますが、ベクター4シーズンズGEN3を装着していれば、悪天候でない限りは、スタッドレスタイヤではなくても愛車でアクセスすることは可能です。
続いて女神湖上に用意された特設コースで比較試走をおこないます。
まずは従来品ベクター4シーズンズハイブリッドから。トヨタ「プリウス」で試走します。
基本的にはアイス路面の苦手なオールシーズンタイヤなので、女神湖の氷上コースでは発進の際、慎重にアクセルペダルを踏まないとスリップしてしまいます。ただし氷の上に雪があるような路面では、ある程度の発進/加速は可能です。
スラロームに関しても同様で、速度を落として細かいアクセルワークをおこなわないとなかなか曲がりません。ハンドル応答性も鈍く、思い通りに運転することはできませんでした。
続いて新製品のGEN3に乗り換えます。発進時にアクセルワークに気をつけないとタイヤがスリップするのは従来品と同様ですが、スラローム走行で違いが出ます。ハンドルを左右に切った際の手ごたえが良く、横グリップが従来品に比べて良い印象です。
クルマの鼻先が内に内に入っていこうとする感覚が、従来品とは異なります。また圧雪した路面でのブレーキングは、従来品よりも高いことを実感しました。スノー制動は従来品に比べて5%向上しているそうです。
女神湖という氷の上では、逆にスタッドレスタイヤの重要性をあらためて感じましたが、そんななかでも新製品ベクター4シーズンズGEN3の進化ぶりも垣間見ることができました。
※ ※ ※
もともと従来品のベクター4ハイブリッドも、非常にバランスの良いタイヤで好印象だったのですが、新製品ベクター4 GEN3は、バランスの良さは変わらず、さらにタイヤノイズの低減を実現。スノー路面も含めてウエット路やドライ路面などさまざまな路面の走行性能を高めながら快適性も兼ね備え、まさに「プレミアム」と呼ぶにふさわしいオールシーズンタイヤに仕上がっていました。
今回は試せませんでしたが、さらにライフ性能も向上しているということ。資料によれば、従来品よりも30%も向上しているようです。
従来品の良さはそのままに、さらに進化した新製品ベクター4シーズンズ GEN3。そのバランスの良さは試す価値ありです。
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