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日産新型「エクストレイル」がハイブリッド専用に! 増えつつある「ハイブリッドSUV」メリットと強みは?

くるまのニュース / 2022年9月14日 8時10分

日産新型「エクストレイル」がハイブリッド車のみで登場するなど、SUVでもハイブリッドが主流になっています。SUVにハイブリッドは適しているのでしょうか。

■ハイブリッド×SUVって一体どうなの?

 日産の人気SUVである日産「エクストレイル」がフルモデルチェンジし、4代目モデルが登場しました。しかも今回はプラットフォームも一新、日産のシリーズ式ハイブリッドである「e-POWER」専用モデルとなりました。

 かつてはクリーンディーゼルを搭載してタフな走行性能がウリだったエクストレイルがハイブリッド専用モデルになるとは、SUVでもハイブリッドが主流という現状が見えてきます。

 一方でオフロード志向の強いクロカンベースのSUVでは、太いトルクと軽油による経済性の良さを兼ね備えたディーゼルエンジンも根強い人気を誇っているのも事実。

 そもそもSUVにハイブリッドは適しているのか、さまざまな角度から「ハイブリッドSUV」の魅力を検証してみます。

 いまやSUVがブームとなっており、セダンの王道だったトヨタ「クラウン」も新型ではクロスオーバーSUVなど3つのSUVをラインナップすることになりました。

 また、「2030年までにガソリンエンジン搭載車の新車販売を原則禁止」という政府主導の目標もあり、ピュアEVまでの過渡期となっている現在はハイブリッド車が主力となっており、シリーズ式、パラレル式、シリーズ・パラレル式のほか、軽自動車などに搭載されるマイルドハイブリッドなどのシステムがあります。

 では、ハイブリッドSUV最大のメリットはどこにあるのでしょうか。業界関係者のT氏に聞いてみました。

「ハイブリッドを搭載することで、SUVの弱点のひとつである車重の重さによる燃費の悪さを補ってくれるのが良いところでしょう。また税金や保険などでもハイブリッド車はメリットがありそうです。

 まだ数は少ないもののBEV(バッテリーEV)のSUVも登場してきていますが、レジャーなどに使われて長距離移動も多いSUVではハイブリッドは主力パワートレーンになるでしょう」

 またハイブリッドのメリットである静粛性や有害物質の排出量の少なさも、アウトドアフィールドに出かける機会が多いSUVにとっては好都合。

 つまり、これまでの大排気量エンジンを搭載していたSUVにとってデメリットだった部分を、ハイブリッドがうまく補ってくれることが期待できるというわけです。

※ ※ ※

 世界的な半導体不足が続いている現在、魅力的な新車が登場しても納期が未定な状況が続いており、そうなるとすぐに乗れる中古車のSUVを検討するという人も多いでしょう。

 中古車は数年前のモデルがメインとなることから、ガソリン車やディーゼル車から選ぶことが多そうですが、それでもハイブリッドのSUVを購入するのが良いのでしょうか。

 中古車で懸念されるのは、ハイブリッドSUVを狙いたくても、現在の中古車市場ではひと世代前のハイブリッドシステムを搭載したモデルが中心であるということです。

 中古車のハイブリッドSUVについて、都内で新車・中古車両方を手掛ける販売店のK店長に聞いてみました。

「中古のハイブリッドSUVは、流通量もそれなりにある割には思ったほど盛り上がっていない印象です。

 国産SUVを探している人は新しいモデルを希望されることが多く、価格が手ごろでも“型遅れ”を避ける傾向があるようです」

 現状では新車のハイブリッドSUVを待つか、なるべく新しい中古車を狙うのが良さそうですが、現在の新車が中古車市場に出始める3年後は、むしろハイブリッド車が中心になるかもしれません。

 とくにトヨタ「ヤリスクロス」や「RAV4」「ハリアー」など、人気SUVのハイブリッド車は市場に出回るサイクルも早く、もうしばらく経てば入手できる可能性もありそうです。

■ハイブリッドSUVでオフロードを走れる? カスタムは可能?

 ハイブリッドSUVで気になるのは、オフロード走行が可能かという点です。ヘビーデューティな使い方は、ハイブリッドでも賄えるのか、クロカンを中心としたカスタムを手掛ける4WD専門店のスタッフに話を聞いてみました。

「これはハイブリッドシステムの性能の問題ではなく、そのクルマ自体の成り立ちによるところが大きいでしょう。

 乗用車ベースのSUVはモノコックボディを採用しており、オンロードを優先した作りになっています。激しい衝撃や極端に負荷がかかるシーンでは、足回りよりボディ剛性のほうが心配です。

 一方、日産の『e-4ORCE』やトヨタの『E-Four』などは、前後のトルク配分などを電子制御してくれるので、むしろ人間による手動操作より優秀でしょう。

 路面状況や速度を検知して最適なトルク配分をしてくれるので、初心者でもオフロード走行や雪道走行がしやすくなっていると思います」

ハイブリッド仕様のトヨタ「RAV4」ハイブリッド仕様のトヨタ「RAV4」

 また最新のハイブリッドシステムは、荒れた路面ではロードノイズも大きい状況では積極的にエンジンを稼働させるなど、ロードノイズまで考慮した制御を可能にしています。

 これはオンロード性能を大事にしつつも、オフロード性能も十分考慮されているのですから、まさにハイブリッシステムはSUVに求められる性能を十分以上に満たしているといえるでしょう。

 では、ハイリッドSUVはカスタムできるのでしょうか。

「本格的なオフローダーでハイブリッド車はまだ数少なく、パーツを開発しているショップやメーカーも少ないと思います。

 ハイブリッドは繊細なシステムなので、現状では外装系パーツの装着やタイヤ&ホイールの交換といったライトカスタムが中心になってくるだろうと考えています」(4WD専門店スタッフ)

 ハイブリッドSUVは日頃のメンテナンスの面で不安はないのでしょうか。神奈川県で国産・輸入車を問わず整備や修理を手掛けるH整備士に聞いてみました。

「ハイブリッドSUVはまだ新しいジャンルなので耐久性に関しては把握しきれていませんが、メカニカルなトラブルはほぼ問題ないと思います」

 ただし、SUVに限らず、ハイブリッドシステム搭載車ならではの注意点はいくつかありそうです。

「リチウムイオンやニッケルなどのメインバッテリーのほかに、ハイブリッド車にも補機用バッテリーが搭載されていることが意外に忘れがちです。

 ハイブリッド車のバッテリートラブルは、たいていこの補機用バッテリー上がりなので、忘れずにチェックしてください」(H整備士)

 ガソリン車の補機用バッテリーはエンジンルーム内にありますが、ハイブリッド車の場合はリアシート下など手が届きにくい場所に設置されることが多く、そのためどうしても工賃も高くなることが多いそうです。

※ ※ ※

 ハイブリッドSUVのネックはガソリン車よりも価格が高いところですが、それ以外の部分ではSUVとハイブリッドの組み合わせはメリットしかないという結論になりそうです。

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