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意外とできてない!? 警察官が感じる「運転マナーが良いドライバーの特徴」とは 交通取締り時のホンネを吐露

くるまのニュース / 2022年9月13日 14時10分

街中で、警察官が交通取り締まりをする様子を見かけたことがある人もいるでしょう。では警察官が取り締まりをおこなうなかで、感じた「運転マナーが良いドライバー」はどういった人が挙げられるのでしょうか。今回は元警察官Bさんに話を聞きました。

■警察官が感じる「運転マナー良いドライバー」とは

 街中で警察官が交通取り締まりをおこなっている姿を見かける人もいるでしょう。
 
 交通取り締まりでは危険運転をするドライバーだけでなく、運転マナーの良いドライバーも多く存在します。
 
 では実際に警察官が取り締まりをおこなっていたなかで「運転マナーが良い」と感じたドライバーはどういった人が挙げられるのでしょうか。
 
 今回は交番勤務6年、生活安全部門で2年携わってきた経験を持つ元警察官のBさんが3つの事例について以下のように教えてくれました。

 まず1つ目は「信号機のない横断歩道で歩行者に道を譲るドライバー」です。

 当たり前のことと感じる人もいるかもしれませんが、意外にも、ドライバーが渡ろうとしている歩行者を見落として横断歩道を通過してしまうケースは多いのです。

 道路交通法第38条第1項では、「車両等が横断歩道や自転車横断帯に接近する場合は、その進路の前方を横断する歩行者又は自転車がいないことが明らかな場合を除いて、横断歩道等の直前で停止できるような速度で進行しなければならない」と定められています。

 さらに同項では、「車両等は、その進路の前方の横断歩道を横断し、または横断しようとする歩行者等があるときは、その横断歩道等の前で一時停止し、かつ、その歩行者等の通行を妨げないようにしなければならない」とも決められています。

 法令でも定められている通り、横断歩道付近に人が立っていれば、横断歩道を渡る可能性があると判断し、一時停止するように心がけることが大切です。

 私の経験では過去に近くに小学校がある横断歩道で、児童が通学途中に横断歩道を渡ろうとしたところ、その目の前を通過するクルマもいました。

 朝の通勤・通学時間帯は気分的に慌てていることがあり、注意力が散漫になってしまう可能性もあります。

 またクルマは左側通行をしているため、左側から横断歩道を渡ろうとする歩行者には比較的気づきやすいのですが、右側方向から歩いてくる歩行者を見落としてしまう可能性もあるので、広く周囲を確認することが重要です。

 横断歩道又は自転車横断帯の手前には、それらが設置されていることを示すダイヤマークが道路上に描かれているので、道路を走る際の参考にしましょう。

続いて2つ目は「一時停止場所でしっかりと止まっているドライバー」です。

 一時停止場所で止まるということは、ブレーキを踏んで徐行するだけでは足りず、きちんとクルマの車輪が停止した状態でなければいけません。

 こちらも1つ目のケースと同様に、ドライバーが思っているより停止できていない場合があります。

 実際に取り締まりをおこなっていた際、ブレーキは踏んだものの、完全に停止していないクルマを多く見かけましたが、反対に停止線の手前でしっかりと止まり、数秒かけて入念に周りを確認した上、ゆっくりと前進するドライバーもいました。

 一時停止の後も「クルマが来るかもしれない」、「人がいるかもしれない」という予測運転が非常に重要なのです。

 警察庁の「交通規制基準」では、一時停止場所は坂などの勾配や道路工作物などで左右の見通しが悪い場所、出会い頭の事故が発生するおそれのある場所などを対象に設置されていると決まっています。

 つまり、一時停止が設けられている場所ではいつも以上に注意して運転しなければいけません。

 何秒停止すれば良いのかなどは法律で明確に定められていませんが、しっかりと停止し、左右をよく確認しながら進むことを心がけると、交通事故防止に有効です。

■意外とできてない? 3つ目のポイントは

 そして3つ目は、「車道から店舗の駐車場などに入るときに、歩道や路側帯の前で一時停止しているドライバー」です。

歩道や路側帯の前でも一時停止をお忘れなく! (画像はイメージ)歩道や路側帯の前でも一時停止をお忘れなく! (画像はイメージ)

 実はこれは道路交通法で定められており、第17条第2項では以下のような規定があります。

「車両が道路外の施設や場所に出入りするためやむを得ず歩道や路側帯を横断するなどの場合には、歩道又は路側帯に入る直前で一時停止し、かつ、歩行者の通行を妨げないようにしなければならない」

 この規定について知らなかったという人もいるのではないでしょうか。

 過去の取り締まりの際、ドライバーが歩道をよく確認しなかったために、クルマが歩行者や自転車と衝突して怪我につながる交通事故も実際にありました。

 特に自転車は走ってくるスピードが歩行者より速く、ドライバーから見て遠くにいるように見えても、数秒後にはクルマの近くまで来ているという可能性もあります。

 このように、歩道上でクルマと歩行者が衝突してしまう事故も発生しているので、歩道や路側帯を横断して店舗の駐車場などに出入りする場合は、歩いている人、自転車などがいないか十分に確認して横断することを心がけましょう。

 このほか私が警察官として交通取り締まりをおこなっていた際に特に嬉しかったのが「交通事故を起こす前に取り締まりを受けて良かった」、「自分の運転を見直すきっかけになった、ありがとうございました」という言葉でした。

 誰しも、交通違反で捕まってしまうのは良い気分ではありませんし、警察官もそのことは十分承知しています。

 ただ、警察官であれば交通死亡事故の現場を経験することも多くあり、交通取り締まりをおこなう根底には「交通事故を発生させない」という想いがあります。

 だからこそ、ドライバーに自身の運転の危険な部分について、少しでも理解してもらいつつ、交通ルールを守った運転を心がけてもらえると嬉しいと感じます。

※ ※ ※

 交通ルールは、頭では理解していても実際に運転してみると十分でない可能性もあります。

 今一度自身の運転を振り返りながら、より一層の安全運転を心がけていきましょう。

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