1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. ライフ

あれ?「スマートキーが作動しない!」 突然発生する「車の鍵トラブル」 電池切れじゃない「意外な原因」があった?

くるまのニュース / 2022年10月9日 7時10分

クルマのスマートキーですが、突如として「エンジンの始動が出来なくなる」「ドアの開閉が出来なくなる」といったトラブルに見舞われることがあります。通常であれば電池切れが疑われますが、そのほかにもさまざまな要因が考えられるようです。

■電波障害? 電池切れ? それともメカトラブル? スマートキーの意外な落とし穴とは

 さまざまなクルマの装備のなかで、機能しなくなると不便だなと感じるものは多種あり、とくに「スマートキー」は、その筆頭といえる装備ではないでしょうか。
 
 そのスマートキーですが、突如として「エンジンの始動が出来なくなる」「ドアの開閉が出来なくなる」といったトラブルに見舞われることがあります。通常であれば電池切れが疑われますが、そのほかにもさまざまな要因が考えられるようです。

 身に付けておくだけで、ドアの解錠・施錠、エンジンスタートなどができるスマートキー。

 これが機能しないとなると、相当なパニックに陥ると思います。

 先日、知人のAさんが愛車でこんな経験をしたといいます。

 いつものように駐車場に向かい、車内に入りました。

 ところが、いざエンジンを始動させようとしたら、ウンともスンとも。

 リモコンやクルマのバッテリーをチェックしたり、ハンドルロックやATポジションなども確認したそうですが、とくに異常なし。

 メカニカルキーを使って始動を試みましたが、これもNG。

 Aさんは途方に暮れて、JAFのロードサービスを要請。

 かけつけたJAFスタッフもAさんと同じ確認をひと通りおこなった結果、「これは完全にメカトラブルですね」といわれ、結局購入した販売店に入庫することになりました。

 さらにレッカー車が到着し、後から来たそのJAFスタッフも確認作業をおこないましたが、やはりエンジンはかからず。

 いよいよ、レッカー車にけん引させるという段階になったとき、なんといきなりエンジンが始動。

 AさんもJAFスタッフもワケがわからず、とりあえずその日は帰宅。

 後日、ディーラーでリモコンキーを確認し、各部も点検。

 さらに診断機にもかけましたが、異常が発生したというデータさえも残っておらず、結局「ノートラブル」で返却されたそうです。

 この話を聞いたときにふと思い出したのが、2018年に長崎で発生した大規模なスマートキーのトラブルです。

 長崎界隈のユーザーのスマートキーが、突如まったく無反応になるという事象が発生したことがあります。

 その数は200件超え。結局原因はわからずじまいでしたが、一説では米軍の使用周波数をリモコンキーが干渉したのではないかといわれています。

 そもそも、スマートキーのシステムはどうなっているのでしょうか。

 リモコンを持ったユーザーがクルマに近づく、またはドアのセンサー部に触れると、クルマに搭載されている発信機から電波が発せられます。

 その電波をリモコンキーが受信すると、今度はリモコンキーが応答電波を発信。

 それをクルマのセンサーが受信すると、解錠やエンジン始動がおこなえるようになるのです。

 日本には電波法があるため、スマートキーシステムが発する電波の出力は非常に微弱です。

 そのため、同じ様な周波数の電波が近くで発せられると、電波干渉を受けやすいといわれています。

 スマートキーを採用している車種の取り扱い説明書を読んでみると、リモコンを携帯電話などの電子機器の近くにおくと、トラブルに繋がる恐れがあると記載されています。

 実は当時のAさんも、リモコンと一緒にポケットWi-Fiを携行していたことが分かりました。

 さらに駐めていた駐車場の脇には、携帯キャリア会社の大きな中継器アンテナが設置されていたようです。

 しかし、こうしたことが要因でスマートキーの電波干渉が発生するとしたら、現代社会では頻繁に起こりうることになります。

 JAF広報部に問い合わせたところ、「そういったデータや統計はまったくないため、そういった事例についての問い合わせには答えられない」とのこと。

 しかし、自動車販売会社のメカニックは次のように語ります。

「電波干渉と思われるトラブルは、ごく稀にあります。

 例えば、ガレージシャッターのリモコンの電波が、スマートキーの周波数に極めて近いことがありました。

 しかし、これがトラブルの原因かどうかは決めきれないというのが本音です。

 お客さまにこうしたトラブルが発生した場合、私どもでは関連したと思われる機器の周波数を計測。

 スマートキーと近い場合は、キー側を交換するという対応をさせていただいております」

 ちなみにとある自動車メーカーにも確認しましたが、1年に少数の問い合わせがあることから、そういった事象があるのではないかといいます。

 しかし、どうしてエンジントラブルに繋がるのか、その要因や仕組みまでは把握できないようです。

■急に電池の減りが早くなった? もしスマートキーが使えなくなったら、どうすれば…

 また、リモコンを携帯電話などと一緒に携行していた場合、むしろ多いのはリモコンの電池切れ。

 クルマが発するのと近い周波数の電波をリモコンが感知し、結果ひたすら応答電波を発信して電池切れに繋がるようです。

 また車外でキーを保管する場合に、近くに電波を発する家電や電子機器などの側に置いても、やはり電池切れになるといいます。

 その一方でリモコンの電波が何かに遮断されて、正常に作動しないというケースもあります。

 例えば、バッグのなかでリモコンがタバコの銀紙に触れていたとか、アルミ製の弁当箱の横にあっただけで、トラブルの原因に。

 保冷バッグのなかにキーを入れていたため、電波が遮断されていたというような事象もあったといいます。

 さらに前出の販売会社メカニックによれば、車内でも置いた場所によっては、電波が届かないというケースもあるとのこと。

 もしトラブルに見舞われた場合は、落ち着いてトラブルシューティングをおこなうことが肝要です。

スマートキーが作動しなくなったら、内部の鍵でドアを開閉出来るスマートキーが作動しなくなったら、内部の鍵でドアを開閉出来る

 まず、リモコンに入っているメカニカルキーで、ドアの解錠・施錠をすることができます。

 次にリモコンの電池がなくなっていないか、説明書に書かれた手順でチェック。

 もし電池がない場合は、スターターボタンにリモコンのエンブレム側を直接ふれさせることで、エンジン始動が可能になります(ホンダ車は操作が異なります)。

 電波干渉の恐れが考えられる場合は、電波を発信するものを一旦リモコンから離して、エンジン始動を試みてみましょう。

 Aさんの場合のように、小一時間経ってから急にエンジンがかかるということもあるので、多少時間をおいてから試してみるのも手かもしれません。

 非常にレアなケースとはいえ、実際に発生する可能性もあるスマートキーの電波干渉。

 あるということを知っておけば、イザというときに心構えも多少違ってくるのではないでしょうか。

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

デイリー: 参加する
ウィークリー: 参加する
マンスリー: 参加する
10秒滞在

記事にリアクションする

次の記事を探す

エラーが発生しました

ページを再読み込みして
ください