1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. ライフ

「FF」と「FR」ってどっちがイイ? スポーツカーや高級セダンに「後輪駆動」が多い理由とは?

くるまのニュース / 2022年9月22日 11時10分

クルマの駆動方式としてFFとFRがあります。駆動輪が前輪なのか後輪なのかという違いなのですが、それぞれのメリット・デメリットにはどのようなことがあるのでしょうか。

■FFとFR 違いはナニ?

 クルマを運転する人であれば「FF」と「FR」という言葉を耳にしたことがあるでしょう。

 どちらも駆動方式を表していますが、FFは「前輪駆動(フロントエンジン・フロントドライブ)」、FRは「後輪駆動(フロントエンジン・リアドライブ)のことを指します。

 FFとFRはそれぞれ違った構造となり、運転特性も異なります。両者はどのような特徴があるのでしょうか。

 エンジンの出力がタイヤに伝わるまでの駆動伝達はさまざまな部品装置を介しておこなわれます。エンジン→クラッチ→トランスミッション→プロペラシャフト(後輪駆動車の場合)→デファレンシャル(差動装置)→ドライブシャフト→タイヤという流れです。

 これはFRの伝達プロセスですが、FFにはプロペラシャフトがなく、そのため車体下部の部品点数がFR車に比べて少なく、プロペラシャフトがないぶん、プロペラシャフト固定金具やボルトホール、ボルトなどシャシ加工も不要になり、生産コストを削減することができます。

 また、車内空間を広く確保できるというメリットもあります。

 その一方で、前輪が駆動と操舵を担当することからフロント回り構造が複雑になったり、整備性が悪くなる、アンダーステア(速度が上がるにつれクルマの向きがカーブの外側へ膨らんでいくこと)が発生しやすいといったデメリットが存在します。

 対するFRは、後輪が駆動力を伝達して前輪が操舵を実施するので、車体後方に重量部品を搭載できることから、車体の重量配分がFFよりも優れているのが特徴。

 後輪で駆動力を伝達するのでクルマの自然なステアリング操作が実現でき、コーナリングがスムーズにおこなえるといったメリットがあります。

 しかし、後輪へ動力を伝達するプロペラシャフトという回転部品が必要となるため、FFよりも車内空間が狭くなるほか、製造コストが高くなるなどのデメリットがあります。

■どっちが優れてる?

 では、FFとFRはどちらが良いのでしょうか。

 前述のように、FFはプロペラシャフトが不要になりますが、このプロペラシャフトは車種によりますが2mから3m程度の長さがあり、重量も約20kgとかなりの重さ。

 その部品が必要ないFF車は車両総重量が軽減できるため、燃費の向上も期待でき、近年のエコカーブームにマッチしているといえます。

 そのため、昨今のクルマはFFが増えているのです。

FFスポーツカーの代表 ホンダ新型「シビックタイプR」FFスポーツカーの代表 ホンダ新型「シビックタイプR」

 一方のFRは、特徴のひとつである「車体重量を前後でより均一に配分ができる」というのが優れているところ。

 一般的にコーナリング時には、「ロール(車体左右の動き)」「ピッチング(車体前後の動き)」「ヨーイング(車体左右旋回の動き)」の3つのモーメントが発生しますが、このモーメントは車高が高くてホイールベースが短いクルマほど速度を上げると増加し、ドライバーに疲労などを与える原因になります。

 FRは前後の重量配分が均一で、ホイールベースを長く設計できることから、コーナリングの安定感が増し、さらにドライバーに疲労を与えにくい駆動方式ともいえます。

 このような理由から、スポーツカーや高級セダンはFRを採用することが多いというわけです。

※ ※ ※

 FFとFRはどちらが優れているということはなく、それぞれ得意分野が違っています。

 クルマを購入する際、自分自身の用途に応じた駆動方式を検討してクルマ選びをすると良いでしょう。

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

デイリー: 参加する
ウィークリー: 参加する
マンスリー: 参加する
10秒滞在

記事にリアクションする

次の記事を探す

エラーが発生しました

ページを再読み込みして
ください