ついにトヨタ新型「bZ4X」再販決定! 「リコール問題」解決! 原因は「ハブボルトとホイール」だった? 「納車待ち優先」で10月26日より順次再販へ
くるまのニュース / 2022年10月6日 16時40分
2022年10月6日に、トヨタは新型「bZ4X」の再販を発表しました。「使用停止を要請するリコール」を届出していましたが、今回の再販にあたりどのような対策改善がおこなわれたのでしょうか。
■新型「bZ4X」の再販決定! 何が原因だった?
トヨタは2022年10月6日に、新型「bZ4X」の再販を発表しました。
同年6月23日に「使用停止を要請するリコール」を届出していましたが、今回の再販にあたりどのような対策改善がおこなわれたのでしょうか。
新型bZ4Xは、日本市場において2022年4月12日に発表され、同年5月12日からサブスク「KINTO」でリース発売されたトヨタの新たなEV戦略「bZシリーズ」の第一弾モデルです。
当初は5月12日より第1期として3000台分の申込み受け付けを開始し、その後秋口に第2期、以降順次お申し込みを受け付け、初年度は5000台分の生産・販売を予定していました。
グレードは「Zグレード(FWDと4WD)」のみを設定され、18インチタイヤまたは20インチタイヤ、標準ルーフとパノラマムーンルーフがパッケージとして参考価格(消費税込)は、FWDが600万円、4WDが650万円です。
クルマとしては、スバルと共同開発したBEV専用プラットフォーム「e-TNGA」をトヨタ初採用し、低重心・高剛性化により、魅力のある走りを実現。スバルの4WD技術「X-MODE」を4WD車にトヨタ初採用するとともに、X-MODEの新たな機能として「Grip-Control」を搭載しています。
さらに空力性能の追求やボディ・ユニットの軽量化に加え、走行以外の消費エネルギーを抑えるためにヒートポンプ式エアコンやシートヒーター、ステアリングヒーター、前席乗員足元の輻射ヒーター(トヨタ初)といった装備を搭載しています。
こうした工夫により電費性能を128Wh/km、一充電当たりの走行距離(WTLCモード)はFWD車が559km、4WD車が540kmを実現。
充電環境は世界各地域の高出力充電に対応し、DC急速充電で150kWに対応、30分で充電量80%まで充電することが可能です。
日本仕様ではアウトドアや災害などの緊急時に、給電器を接続し、大出力の電力を住宅や家電に供給可能なDC外部給電機能(V2H/V2L)を搭載しています。
さらに「ルーフソーラーパネル」を設定することにより1年間で走行距離1800km(社内試算値)に相当する発電量を生成し、航続可能距離に貢献するほか、充電スタンドがない駐車場などでも充電可能なほか、災害時など緊急時でも太陽光で充電することが可能です。
そんなトヨタの本格量産EVをけん引するべく登場した新型bZ4Xでしたが、前述の通り6月23日に「使用停止を要請するリコール」が届出されていました。
不具合内容としては、タイヤを取り付けるハブボルトにおいて、急旋回や急制動の繰り返しなどで当該ボルトが緩む可能性があるといい、それによりその状態で走行すると異音が発生し、最悪の場合にはタイヤが脱落する恐れがあったといいます。措置対象となったのは約2700台(日本約100台、海外約2600台)です。
その後、同年10月6日に原因の究明が完了し措置内容が決定したことから国土交通省にリコールを届出。その措置内容は新型bZ4X全車のハブボルトを対策品に交換し、一部仕向地に対してはディスクホイールを良品に交換するとし、さらに注意喚起として取扱説明書にもハブボルトに関する記載をおこなうといいます。
ハブボルトの問題に関して具体的には、ホイールとブレーキローター、そしてそのふたつを締結するハブボルトがクルマの駆動力(タイヤの回転方向の力)が規定トルクで締結してもハブボルトが緩むという現象が発生していたようです。
これに対して、全車に新設計のワッシャー付ハブボルトへ交換することでボルトが押さえる力の向上や安定化を図るほか、一部仕向地に対しては製造品質を確保したホイールに交換することで滑りづらくするとしています。
今回、新型bZ4Xのリコールに関してトヨタの執行役員・副社長、Chief Technology Officer・前田昌彦氏は次のように話しています。
「今回、6月のリコール届出から時間を要したのは、『そもそもの設計仕様が大丈夫か』、『製品品質が大丈夫か』といったことや、それぞれの仕入れ状況、各部品の計測などさまざまな要素を検証していくことに時間がかかったからです。
また、原因判明後に対策品となるワッシャー付ハブボルトを新開発することにも結構な時間がかかっていました。
なお、今回のハブボルトに関しては、バッテリーEV固有の問題とはいえず、高いトルクが発生するクルマに共通する部分が主な要因といえます。
生産開始に関しては10月6日に再開しています。その後は、まず納車待ちの人に優先して対応し、その後受注を再開していきます。KINTOに関しては10月26日を予定しています」
※ ※ ※
なお、今回のリコールに関しては新型bZ4Xの姉妹車となるスバル「ソルテラ」も同様の内容しており、すでに納車待ちをしている人を優先して対応がおこなわれていくとしています。
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