「お金持ち」はベンツ「Gクラス」必ず持ってる!?「高級本格SUV」富裕層に選ばれる理由は? 庶民も中古なら手が出せる?
くるまのニュース / 2022年10月16日 9時10分
高級車を複数所有する人は、そのなかの1台としてメルセデス・ベンツ「Gクラス」を持っていることが多いようです。なぜGクラスは富裕層に選ばれるのでしょうか。
■Gクラスはステータスの証!
高級車を複数所有するような、いわゆるお金持ちの人は、そのラインナップのなかにメルセデス・ベンツ「Gクラス」が含まれていることが多いといわれています。
高級なSUVやオフローダーならBMW「X6」やアウディ「Q7」、ランドローバー「レンジローバー」、キャデラック「エスカレード」などもありますが、なぜかGクラスの指名買いが多いといわれていますが、どのような理由でGクラスが選ばれるのでしょうか。
都内の輸入中古車販売店のオーナーは、Gクラスを所有する人にはある傾向があると教えてくれました。
「ウチのお客さまでも、複数台所有されている人でそのなかの1台としてGクラスを所有する人が多いです。
Gクラスのほかに、メルセデス・ベンツのセダンやフェラーリ、ポルシェなどスポーツカーといった高級車とあわせて複数所有している方もいらっしゃいます。
ほかのプレミアムSUVではなく、Gクラスの指名買いは良く見受けられます」
その秘密を探るべく、実際にGクラスを所有するMさん(50代・男性)に話を聞くことができました。
複数の会社を経営しているMさんは、Gクラスのほかにポルシェ「カレラ3」を所有。夢のような組み合わせで羨ましい限りですが、なぜGクラスを選んだのでしょうか。
「実はGクラスの購入は、当初考えていなかったんです。ただし同じ経営者仲間がゴルフコンペなどで集まるとみんながGクラスに乗っているので、自分もとなったわけです。
実際に乗ってみると、堅牢なボディと強靭な足回り、ハイパワーなエンジンで大柄なボディなのに速さも一線級。
最新型のプレミアムSUVと比較すると乗り味はスムーズとはいえませんが、Gクラスの独特の剛性感を味わってしまうと、操作系の重さや小回りの効かなさ、ステアリングを切ったあとは自分で戻さなければいけない部分なども許せてしまうんです」
GクラスはSUVを超えたステータスの象徴たるクルマで、とりあえず1台は所有しておくというのが本音のようです。
※ ※ ※
もともとは、NATO(北大西洋条約機構)にも制式採用された軍用車両をベースに一般向けにアレンジして1979年に誕生したメルセデス・ベンツ「ゲレンデヴァーゲン」を発展させたのが「G(ゲレンデヴァーゲン)クラス」です。
なお、「ゲレンデヴァーゲン」とはドイツ語で「オフローダー」を意味しています。
そんなGクラスですが、1979年誕生と40年以上の歴史があるにも関わらず、大きく分類すると現行型は2世代目。実際は2018年にはフルモデルチェンジに匹敵するほどのビッグマイナーチェンジが実施されていますが、形式名は1990年に誕生した「W463型」のままとなっています。
ちなみに、初代(W460型)は1979年から1990年までの約11年、2代目(W463型)は、1990年から2018年(ビッグマイナーチェンジ前)と約28年も継続販売されたほどの超ロングセラーモデル。我々がイメージするGクラスもこの2代目になると思います。
■お金持ちじゃなくても中古車だったら手が届く?
プレミアムカーであるGクラスですが、そんなに人気があるといわれると一度は所有してみたくなります。
我々のような庶民でも中古車ならば手が出せるのか、前出の輸入中古車販売店のオーナーにも話を聞きつつ調べてみました。
メルセデス・ベンツ「Gクラス」
「さすがに初代(W460型)は流通もほとんど見かけなくなりましたが、なにせ2代目(W463型)は29年以上も作り続けられているので流通量も豊富です。
1990年代の車両は古さも出てきますが、ちょっとした旧車としては実用性もありますし、十分現役としてお乗りいただけると思います」
ポイントは、2代目の初期型ともいえる3.2リッターV型6気筒搭載を狙うか、1990年代後半から2000年代の5リッターV型8気筒を狙うか、といったところ。
それでも2000年代前半のモデルでも350万円から500万円前後(!)という驚愕の中古車価格を誇ります。
20年経ってもこの価格を維持しているということは、それだけ下取りも想像以上に期待できるはず。国産のミドルクラスSUVが新車で400万円前後の価格が付けられている現在、メチャクチャに高額とはいえない価格帯だといえるでしょう。
ちなみに当時の新車価格は3.2リッターモデルで1000万円前後、5リッターモデルは1200万円超。20年経ってもその価値が半分近く残っていること自体がすごいことです。
「2000年代のモデルには3.2リッターも5リッターも、ショートとロングがあります。さらにこの年式になると10万kmオーバーの走行距離になってしまいますが、メルセデス・ベンツだけに10万km程度ではヤレもあまり感じることはないと思います。
ただし、電装系などでは経年劣化による細かいマイナートラブルの可能性もありますので、そのあたりのメンテ費用も念頭に選ぶのが良いでしょう」(輸入中古車販売店 オーナー)
インテリアに関しても同様に、高級感は国産のプレミアムカーと比較するまでもなく高級感に溢れています。
また、ステータスの証である高級車ですから、乗るよりも所有、結果として内装が痛むほど使い込まれてもおらず、ほとんど傷んでいない中古車が多いのも高ポイント。ただしウッドパネルは本当のウッドを使用しているので、ひび割れなどにも注意が必要です。
「ご注意いただきたいのは、電装品だけでなく外装部品が軒並み高額なことです。バンパーだけでも数十万円してしまいますし、しっかり治すことができるとはいえ、パーツによってはアッセンブリー交換しかできない箇所もあります。
中古車価格は安くなっても、メンテナンス費用は高級車のままですから、維持費はどうしても高くなってしまうのを多少は覚悟しておく必要があるでしょう」(輸入中古車販売店 オーナー)
また、輸入車好きでは有名な話ですが、同じ車両でほぼ同じ年式なら、排気量が少ないほうがマイナートラブルは少ないといわれています。
確かに5リッターの圧倒的なハイパワーは捨て難い魅力ですが、渋滞にはまってもオーバーヒートの心配が少ない3.2リッター搭載モデルなら税金面でも多少お得ですし(すでに重課対象な車両も多いのですが)、5ドアのロングを選べば、現在でも十分な実用性とステータスを味わうことができるのではないでしょうか。
「またこの年式あたりですと、左ハンドル車が多いのも特徴です。実は大きい車両ほど左ハンドルのほうが運転しやすい(左側ギリギリを視認しやすい)メリットもありますので、ぜひ若い人にこそチャレンジしていただきたい1台です」(輸入中古車販売店 オーナー)
※ ※ ※
ステータスの象徴として真のプレミアムを体感できるGクラスは、20年近く経っても500万円前後という中古車もプレミアムですが、数年乗っても値落ちの心配もほとんどありません。
頑張れば乗れないこともないといえ、所有することに希望が持てそうです。
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