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まさか、日産が「ミニバンSUV」を売っていた!? 時代先取りしたクロスオーバー仕様の「セレナ」 短命になった事情とは

くるまのニュース / 2022年10月28日 16時10分

日産のミディアムクラスミニバン「セレナ」がフルモデルチェンジ間近と噂されています。ノーマル仕様に加え、エアロ仕様のハイウェイスターが用意されるといわれていますが、今はやりの「クロスオーバー」スタイルの登場はないのでしょうか。

■15年以上も前に造られていた「セレナ クロスオーバー」!?

 日産のミディアムクラスミニバン「セレナ」に、フルモデルチェンジの噂が聞かれるようになりました。
 
 現行型同様にノーマル仕様に加えエアロ仕様「ハイウェイスター」が用意される見込みですが、近年流行りのアウトドアテイストを感じさせるモデルの復活はないのでしょうか。

 過去に存在したセレナの「早すぎた」クロスオーバー仕様について、あらためて振り返ります。

 2022年10月12日、特許庁が公報するWebサイト「特許情報プラットフォーム J-PlatPat」上へ、日産が「意匠登録」したふたつの「乗用自動車」のイメージCGが掲載されました。

 2台はいずれも箱型で、車名の公表こそないものの、明らかに新型「セレナ」を想わせるデザイン。ノーマル仕様のセレナに加え、大型グリルやエアロパーツを装着したセレナ ハイウェイスターの次期型モデルと思われます。

 セレナのライバルであるトヨタ「ノア」やホンダ「ステップワゴン」も、ノーマルタイプに加え、エアロ仕様のモデルを設定。ノア兄弟車の「ヴォクシー」に至っては、エアロ仕様専用モデルとなっているほど。

 実際各社ともエアロ仕様の販売割合が6割から8割程度を占めているといい、ミディアムクラスのミニバンにエアロ仕様は必要不可欠な設定であることがわかります。

 「ノーマル」と「エアロ仕様」の2ラインナップを用意する流れは、日産、トヨタ、ホンダともにすでに2000年代初頭には確立されています。

 このように「ノーマル」と「エアロ仕様」の2ラインナップが定番化しているミニバン界ですが、過去にはそれ以外のテイストを持つモデルも存在していました。

 なかでも2005年5月に登場した3代目(C25型)セレナは、先代モデルにあったエアロ仕様のハイウェイスターを廃止し、一風変わったテイストのモデル「20RX」「20RS」を新設定しています。

 売れ筋エアロ仕様を廃止してまで投入された20RX/20RSは、当時のプレスリリースに「安定感のあるモダンなキュービックボディをベースに、『都会的で個性的な』イメージ」を与えたモデルだと書かれています。

 バンパーからボンネットにかけてスムージングされたボディ同色のフロントグリルや、前後バンパーからボディサイド下部にかけての「アクセントカラードベルト」でコーディネイトされています。

 メーカーからは明言されてはいませんが、まさにSUVテイストと呼べるもので「セレナ クロスオーバー」とでもいいたい雰囲気です。

 いまあらためて見ると、なかなか新鮮なテイストに感じられます。

 ほぼ同時期の2004年12月に登場したコンパクトミニバン「ラフェスタ」にも、同様のSUV風モデル「PLAYFUL(プレイフル)」が設定されていることから、当時の日産はこの路線を推し進めようとしていた気配もあります。

 ただ、明確に「クロスオーバー」といった特定の名称もなく、わかりづらい20RX/20RSというグレード名に加え、SUVというにはやや中途半端な印象もあるためか、残念ながらユーザーからの強い支持は得られませんでした。

 そのためC25型セレナは、デビューからほぼ1年後の2006年6月、再び売れ筋のハイウェイスターを復活させたところ、早々に人気グレードとなりました。

 そして翌2007年12月のマイナーチェンジでは20RX/20RSが廃止され、ノーマルとハイウェイスターの2タイプ体制に戻されることに。

 結局20RX/20RSは、わずか2年半という短命に終わった不運のグレードとなりました。

 一度消えたエアロ系が数年で復活したというこの事例、やはりミニバンユーザーはエアロ系を好むことが、期せずして実証された格好となりました。

 日産はこの後も大きな冒険はせず、10数年に渡りこの体制を続けています。

※ ※ ※

 クロスオーバーテイストのミニバンといえば、四駆の走破性に振り切った三菱「デリカD:5」が一歩飛び抜けた独自のキャラクターを形成し、アウトドア派ユーザーから根強い支持を集めています。

 ほかには、コンパクトミニバンのホンダ「フリード」にクロスオーバーテイストの装飾を加えた「CROSSTAR(クロスター)」があるくらいといった状況です。

 2022年10月現在、新型セレナの概要について日産からの公式発表はなく、その実態はまだ明らかになっていません。

 アウトドアブームが盛り上がりをみせているなか、ようやく機は熟したといえるタイミングだけに、日産のリベンジに期待したいところです。

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