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「ハイブリッド車はコスパ最高!」はホント!? 「ガソリン車」との違いは コンパクトSUVで比べてみた!

くるまのニュース / 2022年10月31日 8時10分

併売でガソリン車とハイブリッド車が同時にラインナップされる車種の場合、果たしてどちらが「買い得」なのでしょうか。コンパクトSUVと5ドアハッチバック車で損得勘定の違いを調べてみました。

■「新車価格の違い」「ガソリン代」「売却時の価格」を徹底比較

 同じ車名でも、パワートレインに「ガソリン車」と「ハイブリッド車」が用意されているクルマがあります。両車の間には価格差もありますが、一体「どちらが買い」なのでしょうか。
 
 人気の高いコンパクトSUVのホンダ「ヴェゼル」と、ハッチバック車「シビック」で、それぞれ比較してみます。

 いまクルマを買う際、悩ましいのが「ハイブリッド車」か「それ以外か」を選ぶ基準です。

 トヨタ「プリウス」に代表されるハイブリッド専用車ならまだしも、現在販売される多くのクルマには、エンジン車とハイブリッド車の設定があります。

 そこで今回は、エンジン車とハイブリッド車の「新車価格の違い」「ガソリン代」「売却時の価格」を比較し、お買い得度を検証してみました。

 税優遇まで含めた購入時の差額、5年・5万km走行という基準のなかで、長期的な出費の中心となるガソリン代と5年後にクルマを処分する際のリセールバリューを総合します。

 計算方法や比較の基準は、次の通りとします。

—–

1.新車価格の違い

 価格は消費税込み。グレードは両車極力同等とし、装備に違いがある場合はそれも加味。

 なおハイブリッドカーは「重量税」や「環境性能割」の優遇がある場合が多いことから、購入時の実質的な価格も考慮する。

2.ガソリン代(5年・走行5万km時に必要な燃料代)

 燃費はエンジン車、ハイブリッドカーともにカタログ燃費(WLTCモード燃費)の80%とし、ガソリンの単価はレギュラー169円、ハイオク179円で計算する。

3.売却時の価格(5年・走行5万km時のリセールバリュー)

 各メーカーが公式Webサイト上で公表している「残価設定ローン」(5年プラン)の最終回支払額を参照する。

—–

 今回はコンパクトSUVのホンダ「ヴェゼル」と、ハッチバック車「シビック」について、それぞれのガソリン車とハイブリッド車のどちらを買うべきか、比較検討してみましょう。

■「ヴェゼル」は「ハイブリッド」が買い!

 フルモデルチェンジ当初から好評で、2022年10月末時点でも半年以上の納車待ちが続く人気コンパクトSUVのホンダ「ヴェゼル」。

 1.5リッターハイブリッドモデル「e:HEV(イーエイチイーブイ)」がラインナップの中心ですが、ベーシックグレードのみ1.5リッターガソリンエンジンモデルも設定されます。

 ガソリン車とハイブリッド車のどちらを買うべきか、比較検討してみましょう。

写真はホンダ「ヴェゼル」ハイブリッドの上級グレード「ヴェゼル e:HEV PLaY」写真はホンダ「ヴェゼル」ハイブリッドの上級グレード「ヴェゼル e:HEV PLaY」

1.新車価格の違い:ハイブリッド車が約38万円(実質約29万円)高い

・「ヴェゼル G」ガソリン車(2WD):227万9200円

・「ヴェゼル e:HEV X」ハイブリッド車(2WD):265万8700円

 価格差は約38万円ですが、e:HEV Xは9万3000円の税優遇もあるので、購入時の実質的な価格差は「28万6500円」に縮まります。

2.ガソリン代(5年・走行5万km時に必要な燃料代):ハイブリッド車が19万8000円安い

・「G」ガソリン車(2WD):カタログ燃費 17.0km/L(WLTCモード燃費)→実用燃費 13.6km/L

・「e:HEV X」ハイブリッド車(2WD):カタログ燃費25.0km/L(WLTCモード燃費)→実用燃費 20.0km/L

 5年・5万km走行に必要なガソリン代は、ガソリン車62万1000円、ハイブリッド42万3000円。

 ハイブリッドのガソリン代は19万8000円安く済みます。

3.売却時の価格(5年・走行5万km時のリセールバリュー):ハイブリッド車が14万7000円高く売れる

・ガソリン車:80万8000円

・ハイブリッド車:94万3000円

 ハイブリッド車は13万5000円高く処分できます。

※ ※ ※

 ヴェゼルの収支決算をすると、ハイブリッドのほうが実質4万6000円安く済むことになります。

 実際の走行距離がもう少し短いとしても、価格差は十分にペイできそうです。

 どうしてもハイブリッドの走行フィールが嫌いといったことでもない限り、ヴェゼルはハイブリッドを選ぶべきというのが結論です。

■「シビック」も「ハイブリッド」が断然お得だが…

 もともとはコンパクトクラスからスタートしたホンダ「シビック」ですが、その後登場した「フィット」にポジションを譲り、ここ10数年は上位クラスへと移行しています。

 そんななか、2021年8月にフルモデルチェンジした11代目の新型シビックにも、ガソリン車とハイブリッド車が設定されているので比較してみましょう。

写真はホンダ 新型「シビック」のハイブリッドモデル「e:HEV」写真はホンダ 新型「シビック」のハイブリッドモデル「e:HEV」

 新型シビックは、当初1.5リッターガソリンターボ車のみで登場しました。

 しかし翌2022年6月にハイブリッド「e:HEV」、同9月にスポーツモデル「タイプR」を追加し、続々とラインナップを拡大しています。

 今回は1.5リッターガソリンターボ車とハイブリッド車で比べてみます。

1.新車価格の違い:ハイブリッド車が約40万円(実質約28万円)高い

・「シビック EX」ガソリン車(2WD):353万9800円

・「シビック e:HEV」ハイブリッド車(2WD):394万200円

 価格差は約40万円ですが、e:HEVは12万2000円の税優遇により、購入時の実質的な価格差は「27万8400円」に縮まります。

2.ガソリン代(5年・走行5万km時に必要な燃料代):ハイブリッド車が25万2000円安い

・「EX」ガソリン車(2WD):カタログ燃費 16.3km/L(WLTCモード燃費)→実用燃費 13.0km/L

・「e:HEV」ハイブリッド車(2WD):カタログ燃費24.2km/L(WLTCモード燃費)→実用燃費 19.4km/L

 なおシビックの場合、ガソリン車はハイオク指定となる点で注意が必要です。

 5年・5万km走行に必要なガソリン代は、ガソリン車68万8000円、ハイブリッド43万6000円。

 ハイブリッドのガソリン代は25万2000円安く済みます。

3.売却時の価格(5年・走行5万km時のリセールバリュー):ハイブリッド車が14万7000円高く売れる

・ガソリン車:115万8000円

・ハイブリッド車:129万円

 ハイブリッド車は13万2000円高く処分できます。

■シビックも「ガソリン車」不利! だが「MT」という飛び道具もある

 新型シビックの収支決算は、5年5万キロのガソリン代差額だけでほぼ回収できるものでした。

写真は新型「シビック」1.5リッターターボ 6速MTモデルの内装・インパネまわり写真は新型「シビック」1.5リッターターボ 6速MTモデルの内装・インパネまわり

 ハイブリッド車は2リッターで、1.5リッターのガソリン車とは年間の自動車税が5000円高いことを加味しても、ハイブリッドのほうが安くつきます。

 ただしシビックの場合、ガソリン車には近年珍しくなったマニュアル仕様(6速MT)の設定(価格はCVT車と同じ353万9800円)があります。

 クルマに趣味性を求める人であれば、希少なガソリンMT車という選択肢を考えても良いでしょう。

 MT車という選択肢なら、シビックの場合さらに高性能なタイプR(2リッターターボ/6速MT)もあります。

 しかしこちらは499万7000円と、およそ145万円も高額なことを考えると、なおのこと1.5リッターターボ車のほうがお得な選択と感じられるかもしれません。

※ ※ ※

 今回比較した2モデルはともに「ハイブリッドがお得」という結論に達しました。

 昨今はガソリン価格が高値で推移しています。

 さらにこの先厳しくなる環境問題への対応を考えれば、低燃費なハイブリッドカーの地位もますます高まるはずです。

 筆者(永田恵一)としても、いま新車を購入するなら、ハイブリッド車を第一に推しておきたいところです。

 ただシビックのように、ガソリン車でしか選べない希少なMT車の存在もあります。

 クルマの電動化が進む中、いずれ近い将来に純粋なエンジン車の新車には乗れなくなりそう……。

 そう考えれば、むしろ「今のうちにガソリン車のフィーリングを満喫しておく」というのも、またひとつの重要な選択肢といえるかもしれません。

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