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先生の「クルマ選び」自由度低い? 保護者に配慮して「目立たないクルマ」選ぶ人も… 知られざる教員事情とは

くるまのニュース / 2022年10月29日 7時10分

学校によってクルマやバイクで通勤可能なところもありますが、「自由にクルマを選ぶことができない」という悩みが存在するようです。規則として問題ないものの、保護者や周囲の目を気にせざるを得ない事情が存在するといいます。

■なぜ学校の先生のクルマは地味なものばかり?

 世の中にはさまざまな事情から、クルマ選びを制限されてしまう職業の人がいます。
 
 そのひとつの例として、学校の先生(教員)が挙げられますが、その実態はどのようになっているのでしょうか。

 手に入れたいクルマがあったとしても、さまざまな事情からそのクルマの購入をあきらめざるを得ないときがあります。

 多くの場合、コストや駐車スペース、あるいは実用性などがハードルとなりますが、世の中にはそれらの問題をクリアしていても、欲しいクルマを選びづらい職業というものがあります。

 学校の先生(教員)は、そうした職業のひとつです。

 地方部の学校などでは、教員がクルマやバイクで通勤することが認められている場合があります。

 しかし、そうした学校の駐車場を見てもスーパーカーやチューニングカーなどの「トガッた」クルマはもちろん、スポーツカーや輸入車が並ぶこともあまり多くはないようです。

 青森県の県立高校に通っていたという20代女性は「ほとんどの先生方がクルマ通勤でしたが、雪国ということもあって4WD仕様のクルマが多かったということ以外は、軽自動車やコンパクトなSUVなどの一般的なクルマが多かったと記憶しています」と語っています。

 また、東京都の私立高校に通っていた30代の男性は「私の通っていた高校は教員の待遇が良いことで知られていましたが、それでも目立ったクルマはほとんどいなかったように思います」と話しています。

 もちろん統計的なデータがあるわけではありませんが、マンガやアニメの世界とは違い、目立つクルマで通勤する教員というのは決して多くはないようですが、実際には国公立の教員の通勤に用いる車種に対する規定があるわけではありません。

 しかし、現実的にはやはり無難なクルマを選択するのが一般的だといい、以前まで高等学校にて教員をしていた男性は次のように話します。

「学校により異なるという前提ですが、以前に私が務めていたとある学校では立地が不便な場所にあったことから校長の許可を得ればクルマやバイクでの通勤が可能でした。

 車種に対して明確な規定はないものの生徒や保護者に対してあまりに目立ちすぎることは避けるのが一般的で、立場上さまざまな面で周囲の目を気にしていたのをおぼえています。

 またそれとは別の自動車科のある高校ではクルマやバイクへの理解もあり、スポーツカーなど個性のあるクルマで通勤される教員もいました」

※ ※ ※

 私立の学校においては、独自の規定を設けている場合も考えられますが、具体的な車種まで規定している学校は皆無のようです。

 つまり、基本的にはどんなクルマでも通勤しても問題はないはずですが、現実的には保守的なクルマ選びとなってしまうことが多いようです。

■教員のなかには「好きでもないクルマ」を選ぶケースも

 さらに、教員のなかには「自由にクルマを選べない」だけでなく「特定のクルマを選ばなければならない」という人もいるようです。

 2021年3月、文部科学省は「#教師のバトン」と呼ばれるプロジェクトをおこないました。

 これは、現職の教員が仕事を前向きに取り組む姿を「#教師のバトン」というハッシュタグとともにSNSに投稿することで、教員を目指す学生や社会人に対して教員の仕事を伝えることを目的としたものです。

 しかし、実際には現職の教員による過剰労働や保護者などからの理不尽なクレームの実態を明らかにする投稿があふれたことで、大きな話題となりました。

 そうした投稿のなかには、部活動の顧問として生徒の送迎や荷物の運搬をする必要があることから、独身であるにもかかわらずワンボックスカーの購入を強いられたという内容の投稿も存在。

 また、都内の公立高校などでは教員のクルマ通勤が原則として禁止されているため、週末であっても校内に駐車することが禁止されています。

 一方、部活動によっては練習道具や機材を運搬するため顧問の教員がクルマを利用せざるを得ない場合もあります。

 ただ、その際には近隣の駐車場を利用することになり、その費用は教員の個人負担となるケースがほとんどであるといいます。

 部活動の顧問は、教員の「ブラック化」の温床となっていることがたびたび指摘されています。

 もちろん、部活動の顧問になることが目的で教員を志望する人もいるため、部活動そのものが悪というわけではありませんが「教育」という大義名分のもとに、教員個人の負担が増えるというのが決して良いことではありません。

生徒の保護者や周囲の関係者に配慮してあえて目立たない通勤車を別途購入した人もいるという生徒の保護者や周囲の関係者に配慮してあえて目立たない通勤車を別途購入した人もいるという

※ ※ ※

 また、前出とは別の私立高校関係者は次のように漏らします。

「郊外に位置する本校では、校長に許可を得ることでクルマ通勤をすることができます。その際には車種を伝える必要もありますが、車種が理由で許可が得られなかったという話は聞いたことがありません。

 とはいえ、周囲の同僚を見渡す限り、あまり目立つクルマは選びづらいというのが正直なところです。

 私はオープンカーなども興味があるのですが、実際に購入するとしたらまず通勤には利用しないと思います」

 このように、教員はクルマ選びひとつとっても、さまざまな配慮をしなければならないのが実情のようです。

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