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レクサス「高級SUV」のド派手カスタム仕様お披露目!「LX600」で過酷競技にJAOSが参戦する理由とは

くるまのニュース / 2022年11月15日 16時10分

SEMAショー2022にオフロード車パーツの老舗メーカー「JAOS」が21年ぶりに単独出展しました。そこではJAOSがバハ1000に参戦するレクサス「LX(競技仕様)」がお披露目されました。

■バハ1000とはどんな競技?

 オフロード車パーツの老舗メーカー「JAOS」がバハ1000に参戦するために製作されたレクサス「LX(競技仕様)」がSEMAショーでお披露目されました。

 BAJA(バハ)1000とは、毎年メキシコのバハカリフォルニア半島で開催される非常に過酷なオフロードレースです。

 1967年に始まり、2022年で55回目となる世界でもっとも権威があり、歴史のあるオフロードレースとして知られています。

 スコアインターナショナルが運営するこのレースは、バハ1000のほかにバハ500やバハ400などのレースがあり、1000や500は大体の走行距離(マイル)を意味しています。

 近年はエンセナダからラパスまでの828.25 マイル(約1330km強)をぶっ続けで約20~30時間かけて走ります。

 バハ 1000 には、トロフィートラック、ダートバイク、バハ バグ、バギーなど、多様なクラスが設定されており、すべて同じコースで競技がおこなわれます。

 過去55年間の歴史を振り返ってみると、総合優勝(4輪)の車両はほとんどがフォードやシボレーのピックアップトラックですが、過去2回(93年と98年)トヨタSR5(ハイラックス)が “アイアンマン”アイバン・ スチュワートが単独(ドライバー1名)で総合優勝を飾っています。

 2輪ではホンダが1968年に総合優勝を勝ち取ったのを皮切りに合計で優勝31回、同じくカワサキ10回、ヤマハ2回となっており、2輪では日本勢が多く総合優勝を飾っています。

 このバハ1000に、レクサス「LX600」にてエントリーすることを発表したのはオフロード車パーツの老舗メーカー「JAOS」です。

 そのバハに参戦する競技車両が11月1日から4日に開催されたSEMA ショー2022のJAOSブースで公開されました。

 LX600は2021年11月に開催されたSEMAショーのレクサスブースで初めて一般公開となり、日本では2022年1月の東京オートサロンでお披露目。

 高級SUVであるLX600で走る1300kmの過酷なオフロードレースに、なぜ高級SUVで過酷な競技に参戦しようと思ったのでしょうか。

 JAOSブースにて、同社の赤星大二郎社長に話を聞きました。

―― LX600でバハ1000出場を決めた理由を教えてください。

 2022年1月の東京オートサロンでオフロード仕様としてカスタムされたLX600を出展しました。

 そのときに『LXで何かレースに出られないだろうか』と漠然と考えていました。

 1989年に日本より16年も早く北米での展開が始まったレクサスは、北米がいわば母国といえる存在。

 その北米でオフロードのレースといえば…ということで歴史と伝統のあるバハ1000へのエントリーを考え始めました。

―― 企画から完成まではどれくらいの時間がかかっていますか?

 約半年です。クルマが届いたのが2022年3月でまずはすぐにフレームからすべてバラバラにするところから始まりました。

 見た目は市販のLX600と大きく変わらないように見えますが、中身は完全なレースマシンとしてリビルトされています。

 バラすときは早かったのですが、完璧にきれいに組み上げるのには時間も手間もかかりましたね。

 それから時間との戦いでした。ギリギリで仕上がった感じです

 もっとスムーズに行くかと思っていましたが、リリースされたばかりのクルマで私たちの経験値がないこともあり予想以上に時間がかかりました。

 カスタムというより、クルマを作り直したといったほうがいいかもしれません。

■LX600にはどのような改造が施されているのか

―― 世界一過酷なオフロードコースといわれるバハ1000対策としては?

バハ1000は1300kmもの距離を一昼夜で走る過酷なデザートレースです。

 同じ砂漠のレースでもダカールラリーとは違って大きな石や岩があちこちに転がっている荒地を一気に高速で駆け抜けるレースとなります。

 私たちがエントリーするのは「ストックフルクラス」(市販車無改造クラス)でエンジンは基本的に純正です。またサスペンションも純正ですが追加するのはOK。

 車高はボディリフトによって5インチ(約12.7センチ)ほど上がっています。

 タイヤはトーヨータイヤのオープンカントリーの35インチをはいていますが、この35インチのタイヤを納めるための改造およびボディの強化をしているといっても良いかもしれません。

車高はボディリフトによって5インチ(約12.7センチ)アップ。タイヤはトーヨータイヤのオープンカントリーの35インチを装着(撮影:加藤博人)車高はボディリフトによって5インチ(約12.7センチ)アップ。タイヤはトーヨータイヤのオープンカントリーの35インチを装着(撮影:加藤博人)

―― SEMAの会場で事前車検を受けたと聞きました。

 バハの主催者であるスコアインターナショナルの担当者がブースに来てくださり主にロールケージなどの安全装備を確認いただきました。

 というのも我々は今回、FIA基準に則ってロールケージを製作しましたが、スコアはアメリカの組織なのでインチ基準のパイプを使用するのが前提でした。

 そのあたりの基準について事前にメールで質問しておりましたが、現場のやりとりでは「SCOREよりFIAが厳しいからFIA基準であれば大丈夫」と太鼓判を押してくださいました。

―― 2022年の目標を教えてください。

 まずはバハの舞台に立って、走り始めることですね。

 出たばかりのクルマでもありマシン作りに時間がかかったこともあってプレランもできていません。

 そしてナビは3人用意していますがドライバーは能戸知徳選手1名となります。

 ドライバーは「完走」を目標にしていますが、初出場、初めてのクルマで1300kmのオフロードを走ることはかなりハードだと思っています。

 2022年がプレランで2023年が1回目くらいの気持ちでいこうと思っています。

「足らないところは何か?」12時間でも走ることができれば、いろいろな問題点もたくさん見えてくるでしょう。

※ ※ ※

 最後にドライバーである能戸選手は次のようにコメントしてくれました。

「2022年で55回目を迎える歴史ある世界屈指のデザートレースに参戦できることを嬉しく誇りに思うのと同時に責任ある職務を全うしなければならない緊張感に包まれています。

 そのなかでも最大限に自分のパフォーマンスを発揮し、長い長いレース時間になると思いますので、一瞬の速さよりも一定のペースを守って走ることに専念したいと思います」

 JAOSが初めてエントリーするバハ1000のスタートは11月18日(現地時間)。

 今回、4輪車で日本チームとしてエントリーするJAOSとLXの健闘を祈るばかりです。

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