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「給油ノズルは奥まで差し込む」実はNGな場合も? 吹きこぼれを防ぐために 推奨される「セルフ給油」の方法

くるまのニュース / 2022年11月29日 14時10分

ガソリンを自分のクルマで給油する際、ノズルを給油口に何気なく入れて給油している人も多いでしょう。しかし給油は、ノズルの「差し込み方」によって危険な吹きこぼれが発生するケースもあるといいます。

■「給油ノズルを奥まで」実はNGな場合も?

 最近は、スタッフによる給油ではなく、セルフ給油がメインのガソリンスタンドをよく見かけるようになりました。
 
 セルフ給油の方がスタッフによるサービスがない分、値段が安くなるため利用している人も多いでしょう。
 
 一方でなかには給油ノズルの入れ方によって、危険な吹きこぼれが発生してしまうケースなどのケースもあるといいます。
 
 では、適切な給油ノズルの差し込み方とは具体的にはどういった方法なのでしょうか。

 セルフ給油に関して自動車ユーザー自身で作業するため、なかには「ガソリンが吹きこぼれてしまった」「吹きこぼれたガソリンが体にかかった」といったトラブルが発生したというユーザーの声もあるようです。

 ガソリンは引火しやすく火災につながるおそれがあるため、給油方法には十分注意しなければいけません。

 一般的に吹きこぼれを防ぐ給油方法として、「給油ノズルを車両の給油口の奥までしっかりと差し込む」「給油ノズルのレバーを引けるところまで確実に引く」などの方法が推奨されています。

 では過去に行われた調査をもとに、これらの方法が適切なのか見ていきましょう。

 過去2006年7月に石油連盟や全国石油商業組合連合会など計4団体がおこなった「ガソリン吹きこぼれに関する実態調査報告書」では、スタッフが給油をおこなうフル給油所の77.6%で、過去1年間に吹きこぼれがあったことが分かっています。

 一方でセルフ給油所では95.5%と、セルフ給油の方が吹きこぼれの発生割合が高いという結果が出ていることが明らかといえます。

 この報告書においては、セルフ給油所で吹きこぼれが発生する原因を主に「1.給油方法、注意事項についての周知不足」、「2.給油ノズルと自動車の燃料タンクや給油口の形状等との関係」、「3.給油ノズルの不具合」の3点であると推定しています。

 この結果を受け、その後関係団体と消防庁で給油ノズルの差し込み実験や吹きこぼれの発生実態に関する検証などがおこなわれました。

 給油ノズルの差し込み実験では、7種類の給油ノズルと19台のさまざまな車種のクルマを使って差し込みの深さを「深い」「やや深い」「中間」「中間(バネ)」「やや浅い」「浅い」の6段階で検証しました。

 その結果、当時2005年式の「ミニカ」や「ekワゴン」といった車種では給油ノズルを「深い」状態で差し込むとノズルが給油カバーや金具に当たる結果となったほか、車種によって適度な差し込みの深さや角度の具合が異なることが明らかに。

 この実験結果からは「給油ノズルを奥まで差し込む」という方法が必ずしも適切とはいえない可能性が示唆されているといえるでしょう。

 さらに、吹きこぼれの検証結果では、吹きこぼれが発生する直接的な原因は、給油ノズルが自動的に満タンを感知して給油を止める「オートストップ」の機能が作動しなかった、またはその機能が間に合わなかったためと考察されました。

 オートストップ機能が作動しないのは、給油ノズルの先端にあるセンサー部分が損傷しているか、燃料の給油速度が遅すぎてセンサーが反応しないという原因によるものです。

 燃料の給油速度は給油レバーの握り方で変わり、浅く握ると速度が遅くなります。

 ガソリンが満タン状態の車両への継ぎ足し給油や、よそ見をしながらの給油などでレバーの握りが浅くなると、給油速度が落ちるために吹きこぼれが起きるとみられます。

 また給油口カバーに給油レバーを引っかけるだけの差し込みの浅い方法で給油した場合においても、オートストップ機能の作動が間に合わず吹きこぼれる原因になります。

※ ※ ※

 給油ノズルの差し込み実験やこれらの検証結果をふまえ、最終的に適切なセルフ給油の方法として、以下のような方法が提案されています。

1.給油ノズルを止まるところまで確実に差し込む
2.給油ノズルのレバーを止まるところまで確実に引く
3.自動的に給油が止まったら、それ以上の給油はしない
4.給油後は、給油ノズルを確実に元の位置に戻す

 この結果から一般的に推奨されている給油方法はおおむね正しいといえますが、車種によっては給油ノズルが合わない、給油を開始してすぐにオートストップ機能が作動して給油できないといった不具合が起こる可能性があるかもしれません。

 このため、不具合がある場合には、ガソリンスタンドの従業員に指示を受ける、自動車メーカーに連絡するなどの対策を取るようにしましょう。

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