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スバルに新登場したコンパクトSUV「レックス」 実はかつて「軽」のネーミングだった!?

くるまのニュース / 2022年12月3日 6時10分

スバルは2022年11月に新型コンパクトSUV「レックス」を発表しました。このネーミング、実はかつて同社の軽自動車に使われていた歴史的な名前だったことはご存じでしたか。

■コンパクトSUVとして復活した「レックス」、元々はどんなクルマだった?

 2022年11月11日に発表となったスバルのコンパクトクロスオーバーSUV、新型「レックス」。
 
 スバルとしては初のコンパクトクロスオーバーSUVですが、その車名自体は過去に使われていたものが復活した形です。では以前のモデルはどんなものだったのか、改めて振り返ってみます。

 新型レックスは、ダイハツ「ロッキー」のOEM供給を受けて販売されるもので、内外装のデザインもエンブレム類を除けばロッキーと同じものとなっています。

 レックスの名前が初めて登場したのは1972年7月のこと。「スバル360」の後継車種として登場した「R2」の跡を継ぐモデルとして販売がスタートしています。

 これは年々高級化が進む軽自動車の中にあって、シンプルなR2では太刀打ちできないと考えたメーカー陣が送り出したもので、R2は1969年の登場からわずか3年でバトンを受け渡す形となりました。

 そんなレックスは、R2と同じくリアエンジン、リア駆動(RR)というレイアウトは踏襲しながらも、上級車種のレオーネにも似たフロントマスクとウェッジシェイプのボディデザインと、若者を意識したスタイルをまとっていました。

 当初は2ドアのみだったラインナップも、73年2月には4ドア、74年9月のマイナーチェンジでは3ドアハッチバックを追加。

 75年3月には室内空間を拡大するためにハイルーフ化したモデルも追加すると、78年3月にはガラスハッチを備えた「スイングバック」を設定するなど、さまざまなバリエーションを持っていました。

 搭載エンジンについては、当初R2時代のものをチューニングし採用していましたが、73年10月には排出ガス対策のために2ストロークから4ストロークへとエンジンを変更。

 76年5月、当時の軽自動車の新規格に合わせて排気量を500ccに拡大し、翌77年5月には550ccに変更するなど、こちらも時代に合わせて変化し続けていたのでした。

 ちなみにモデル末期の80年3月には「オートクラッチ」なる2ペダルMT仕様を追加しています。

 これは電磁粉体クラッチを使ったもので、シフトノブに触れることでクラッチが切れ、シフトノブでギアチェンジ後にシフトノブを離すとクラッチが繋がるというセミAT的なものとなっています。

 1981年10月に2代目にフルモデルチェンジを果たしたレックスは、RRから一転、フロントエンジン・フロントドライブ(FF)のレイアウトに一新。また、スズキ「アルト」が先陣を切ったボンネットバンに対抗するため、商用登録の「レックス・コンビ」として再スタートを切りました。なお乗用登録のレックスは、1カ月遅れで登場しています。

 エンジン自体は先代の最終型に搭載されていたものをフロントに積んだ形で、モデル末期に設定されたオートクラッチも継続設定されていました。

 83年9月には法改正によって全車ドアミラーが標準化となり、翌10月には4WDモデルを追加。さらに同年12月には当時の軽自動車トップタイの再校出力(41PS)を誇るターボモデルが追加されるなど、パワーウォーズにレックスも参戦することとなったのです(マイナーチェンジ後には4WDターボも登場)。

■いまでは当たり前の「CVT」を1987年に初採用

 そして1986年10月にはついに3代目となるレックスが登場しました。

 時代の流れに合わせ、スタイルはライバルのダイハツ「ミラ」やアルトに似た、スクエアかつ背の高いスタイルとなりましたが、ホイールベースは一気に40mmも拡大され、ホンダ「トゥデイ」に次ぐロングホイールベースとなり、ライバルを凌ぐ室内空間を実現しています。

 エンジンは引き続き先代と同じくEK23型が採用されましたが、一部グレードには3バルブのヘッドを備えた高出力仕様も設定。また2ペダルモデルはオートクラッチから一般的なトルクコンバーターを使用したオートマチックに改められました。

1989年にマイナーチェンジした3代目 スバル「レックス」の660cc 4気筒スーパーチャージャーモデルは、軽自動車の自主規制枠いっぱいの最高出力64psをマーク![写真は「レックス660VX オープントップ」(1990年)]1989年にマイナーチェンジした3代目 スバル「レックス」の660cc 4気筒スーパーチャージャーモデルは、軽自動車の自主規制枠いっぱいの最高出力64psをマーク![写真は「レックス660VX オープントップ」(1990年)]

 87年6月には、今では当たり前のように採用されているCVTをいち早く実用化した「ECVT」搭載モデルを設定すると、翌年3月にはターボではなく、スーパーチャージャーを搭載したグレードを追加。

 インタークーラー付モデルでは55PSという高出力を誇っています。

 また88年5月には当時の軽自動車としては異例の電動キャンバストップを備えたモデルを追加。その後ミラやマツダ(オートザム)「キャロル」もキャンバストップモデルが設定されましたが、そんなトレンドの先陣を切ったのでした。

 続く89年6月のマイナーチェンジでは、なんとエンジンを2気筒から一気に4気筒へと近代化。さらに90年4月にはさらに改められた軽自動車規格に合わせてエンジンを660ccのEN07型へ一新しています。

 スーパーチャージャーモデルは、軽の自主規制値いっぱいの64PSを発生するまでになったのです。

 その後、1992年3月に後継車種である「ヴィヴィオ」が登場すると、レックスは3世代20年の歴史に一旦幕を閉じることとなりました。

 余談ですが、スバルオリジナルの軽乗用車(バン派生の「サンバー」を除く)で、車名を継続してフルモデルチェンジを果たしたのは実はレックスだけとなっています。

※ ※ ※

 このように実は長い歴史を持つ名前であったレックス。

 それまでの軽自動車とはずいぶん毛色の違う車種とはなってしまいましたが、新しいレックスも多くのユーザーに愛される1台になることを願いたいところです。

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