アルファード超えの「オデッセイ&シエナ」が凄い!? 2000万円超え「LM」も! 全長5m超巨大ミニバンの特徴とは
くるまのニュース / 2022年12月13日 14時50分
トヨタ「アルファード」といえばラージミニバン&高級ミニバンの代名詞です。しかし、アルファードを超えたミニバンもいくつか存在しますが、どのようなモデルがあるのでしょうか。
■アルファードを超える? 凄いミニバンとは
2022年は国産ミニバンが豊作といえる年でした。各社から登場するミドルミニバンにはさまざまな特徴がありますが、存在感のあるデザインや高機能といった部分では、トヨタのラージミニバン「アルファード」と比べられることもあります。
そうしたなかで、アルファードを超える国産ミニバンがいくつか存在します。どのようなモデルがあるのでしょうか。
日本でのミニバンは、コンパクトミニバンとしてのトヨタ「シエンタ」やホンダ「フリード」がラインナップ。
ミドルミニバンとしては、トヨタ「ノア/ヴォクシー(2022年1月発表)」、ホンダ「ステップワゴン(2022年5月発表)」、日産「セレナ(2022年11月発表)」、三菱「デリカD:5」など、2022年は豊作でした。。
そしてラージミニバンとしては、トヨタ「アルファード/ヴェルファイア」、日産「エルグランド」、そして2022年9月で生産終了となったホンダ「オデッセイ」が挙げられます。
そうしたなかで、2022年11月の登録車台数ランキングでは、昨今の超納期化問題があるものの、4位シエンタ、10位アルファード、11位ステップワゴン、12位フリード、13位ノア、14位ヴォクシー、16位セレナとなっていました。
このなかでアルファードは、ラージミニバンかつ高級ミニバンとなり、価格帯もほかのモデルよりも高めですが、ランキングTOP10にはほぼ君臨し続けています。
そんな日本で人気なアルファードですが、海外市場に目を向けるとアルファードよりも大きなミニバンかつ凌駕する豪華な仕様が存在します。
そのひとつは、オデッセイ(北米仕様)です。
1994年に登場した初代オデッセイは、1999年に2代目になるまで約5年の間に日本で43万3028台を販売されました。
その後も順調にフルモデルチェンジを繰り返してきましたが、2013年に登場した現行となる5代目は生産工場の関係で日本での販売を終了しています。
その一方で、中国や北米などの市場では独自の進化を遂げて2022年12月現在も販売されています。
中国では、日本とほぼ同じ仕様をホンダの現地合弁会社「広汽ホンダ」がオデッセイとして、もうひとつのの合弁会社「東風ホンダ」が「エリシオン」として展開。
さらに北米では、初代が小さすぎるとの声を受けて、2代目は全長5105mm×全幅1935mm×全高1740mmの専用ボディを採用したモデルとして登場しました。
現行オデッセイのボディサイズは、全長5212mm×全幅1994mm×全高1735mmとさらに巨大化。
エクステリアデザインは2020年7月のマイナーチェンジで大きく変更されています。
クローム調のデザインを備えたブラックアウトグリルやLEDヘッドライトの採用に加え、リアはウインドウ下部にグロスブラックのトリムを追加することで、力強いスタイルに一新。
現在でも、独特のスタイリングを持つ巨大ミニバンとして販売されています。
インテリアデザインも日本仕様とは異なり、シフトはスイッチ式が取り入れられたり、メーターは「シビック」に近いデザインとなっています。
さらに、2列目シートの背もたれを前に倒してほぼフラットな状態に折りたたむことができ、シートアレンジ次第でさまざまな荷物を載せることが可能です。
3列目シートの背面にフックを追加したり、スマートフォンなどの充電コードを収納するスロットを備えたセンターコンソールなど、機能性も追求しました。
また同じ北米でトヨタは、「シエナ」という巨大ミニバンを展開しており、1997年に初代シエナが北米市場で発売され、その後フルモデルチェンジを重ねています。
現行シエナは、2020年末より販売された4代目シエナです。3代目シエナまではガソリン車を搭載していましたが、4代目シエナからはハイブリッドのみを設定。
シエナは北米市場向けのミニバンとして展開されていましたが、4代目シエナは米国工場で生産して、カナダ、メキシコ、台湾、韓国に輸出。さらに中国では地場生産して販売をしています。
4代目シエナ(XSE)のボディサイズは、全長5184mm×全幅1993mm×全高1770mm×ホイールベース3060mmです。
エクステリアデザインは、象徴的な日本の新幹線からインスピレーションを得て、滑らかでスピーディな造形を実現しました。
ヘッドライトは高い位置に配置され、ボディ後方にかけてスタイリッシュなデザインとなります。
大きく開口されたフロントグリルは、下方向に広がりを見せつつ押し込み、最端にLEDフォグランプを配置することで低重心なスタイルを強調しました。
4代目シエナは、「ヴェンザ(日本名:ハリアー)」や「RAV4」、セダンの「カムリ」や「アバロン」と同じTNGAプラットフォーム「GA-K」を採用し、2列目にキャプテンシートを備えた7人乗りと8人乗りを設定しています。
※ ※ ※
なお、4代目シエナや北米、中国でのミニバン市場について、シエナの開発担当者は過去に次のように話していました。
「北米ではファミリーカーとなり、ノアヴォクと同じ子どもなどを乗せることや、ホンダUS『オデッセイ』やクライスラー『パシフィカ』など競合車も多いため価格を抑えたクルマです。
また、米国ではこれまで『サッカーマム(子どもを習い事に通わせる母親)』向けのクルマとしても認知されていたこともあり、4代目シエナではもっとスタイリッシュでカッコいいデザインを目指して開発しました。
購入された米国のお客さまからは『1にスタイル、2に燃費』となっています。
一方の中国ではまったく異なり、富裕層向けのラグジュアリーMPVで『もっと豪華装備が欲しい』という声があります。
またアルファードが中国でブランドをつくったことや、ビューイング「GL8」が昔からあったこともありますが、大きく潮目が変わったのは中国で一人っ子政策をやめてからミニバンが注目されてきたことが大きいです。
ホンダでも『オデッセイ/エリシオン』などもラインナップされたこともあり、トヨタでは初の現地生産ということで2021年末からシエナを投入しました」
■アルファードよりもサイズ・価格・装備を凌駕する2000万円超えのミニバンとは
オデッセイ(北米仕様)やシエナは、あくまでもファミリー層に向けたミニバンとして展開されています。
その一方で、一部のアジア地域で展開されているのが、アルファード/ヴェルファイアをベースにレクサスのこだわりを詰め込んだ「LM(LM300/LM300h)」です。
LMは、レクサスが上海国際自動車ショー2019で高級ミニバン世界初公開した高級ミニバンです。
主にアジアの富裕層向けとして展開されレクサスブランドの新たなフラッグシップモデルとして大きな注目を集めました。
LMのボディサイズは、全長5040mm×全幅1850mm×全高1945mm、ホイールベース3000mmとなります。
エクステリアデザインは、クロムメッキの大型スピンドルグリルやLEDヘッドライト、Lデイタイムランニングライトがレクサスらしさを表現。サイドには「L」クロムトリムが配置されるなど、アルファードとは違った高級感を付与。
シートレイアウトは、3列シート7人乗り/2列シート4人乗りを設定し、2列シート仕様の4席レイアウトは、「移動ツール」の概念を超えた空間を演出しました。
後席には、スマートフォンやタブレットの接続が可能な26インチディスプレイを搭載。
その下のキャビネット(シルバーインクの装飾ボード)には2本のワインなどを入れることができる冷蔵庫(14リットル)を搭載しています。
また、2列シート仕様の前席と後席の間には、色を変えることができる専用プライバシーガラスを採用することにより、プライバシーと静粛性を確保しました。
テレビや冷蔵庫まであるレクサス「LM」
このように日本では、高級ミニバンの代名詞として君臨するアルファードですが、海外ではオデッセイ(北米仕様)やシエナといった巨大ミニバンが存在。
さらにレクサスではアルファードを超える高級ミニバンとしてLMを展開するなど、単なるファミリー層向けの多人数乗車需要を満たすだけではないモデルもありました。
※ ※ ※
なお、一部報道では中国で販売されるオデッセイを日本仕様に仕立て直し、日本での再販売計画もあるようです。
またLMは、2023年にフルモデルチェンジが噂されており、これまでのLMを凌駕するデザインや機能・性能が期待されます。
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