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クルマが雪で埋まると短時間で「危険レベル」に! ガソリン車とEVで検証 一酸化炭素や酸素の濃度はどう変わったか

くるまのニュース / 2022年12月21日 12時30分

大雪でクルマが立ち往生した際、車内の環境はどのように変化するのでしょうか。ガソリン車とEVで一酸化炭素や二酸化炭素、酸素の濃度を計測しました。

■ガソリン車はCO濃度が2分足らずで警報値に到達

 大雪でクルマが立ち往生して、その場で長時間を過ごすことになった場合、車内の環境はどのように変わっていくのでしょうか。また、少しでも長く温かく過ごすにはどのような方法が有効なのでしょうか。

 2021年2月にJAF(日本自動車連盟)が山形県内でガソリン車とEV(電気自動車)を使ってこれらを検証しています。

 まず、雪で埋もれたクルマの中の環境は、どのように変化していくのでしょうか。

 テストでは、ガソリン車とEVを1台ずつ用意し、2台ともエアダクトやマフラーの周辺が見えなくなるよう雪で埋め、さらにクルマの周囲はドアハンドル付近の高さまで雪で覆いました。

 空調は2台とも内気循環でオートエアコン25℃に設定し、60分後の変化を調べます。

 なお、EVは運転席に1人が乗車していますが、ガソリン車は車内に排ガスが流入して一酸化炭素(CO)中毒になる危険性を考慮し、乗員なしとしています。

 テストの結果、まずガソリン車は、車内のCO濃度が1分24秒で警報値の50ppmに到達。これは8時間以上その場に滞在すると人体に悪影響を及ぼすレベルとされているといいます。

 CO濃度はそのまま上昇を続け、テスト開始後18~50分の間は測定値上限の300ppmを記録しました。一方で酸素濃度は下降が続き、13分14秒で警報値(安全限界)の18%に到達。その後も下がり続け、テスト開始後35分で13.2%まで下がりました。

 このようにガソリン車は短時間で車内環境が悪化するため、適切な換気やエンジン停止、そしてマフラー周辺が埋まらないように周囲の除雪が必要です。

 一方のEVは、二酸化炭素濃度は人体に影響があるとされる0.1%を超えず、乗員の体調変化も見られなかったといいます。

 ただし、積雪でドアが開かずに身動きが取れなくなったり、すぐにクルマを動かせなくなったりすることも考えられるため、ガソリン車と同様にこまめな除雪は必要です。

 JAFは、ガソリン車もEVも、雪が降る地域へ行くときは万が一の状況に対応できるよう、除雪用のスコップや防寒具などを車内に備えておくと良いとしています。

※ ※ ※

 警察によると新潟県柏崎市内で2022年12月20日午後、自宅前で雪に埋まったクルマの中から女性の遺体が見つかりました。

 この現場は雪によって停電した地域で、女性は車内で暖を取っていたとみられますが、雪でクルマのマフラーが埋まり、CO中毒の疑いがあるといいます。警察が詳しく調べています。

 また、国土交通省北陸地方整備局によると、大雪でクルマの立ち往生が続いていた新潟県内の国道8号と国道17号は、除雪が完了しクルマの滞留が解消したとして21日午前8時に通行止めを解除しています。

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