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高速道で「緊急停止!?」 万が一の事態にドライバーは「何をすべき」? 二次災害を防ぐ「緊急時の3原則」とは

くるまのニュース / 2022年12月29日 9時10分

年末年始は帰省やレジャーのために高速道路を利用する機会が増えます。事故や故障でやむを得ず路肩などに停止した場合、当事者や後続車のドライバーはまず何をすべきなのでしょうか。

■やむを得ず路肩へ停止しても「路上に立たない!」

 高速道路を走行中、やむを得ず路肩などに停止してしまった場合に、ドライバーはまずなにをすれば良いのでしょう。
 
 警察庁は万が一の事故や故障などの緊急事態から二次災害を防ぐための「緊急時の3原則」を発表し、ドライバーらの行動指針について示しています。

 高速道路を走行中、交通事故や故障などの緊急事態が発生して車両を停止することがあります。

 ただ緊急事態とはいえ高速道路上で車両を停止することは、本線上はもちろん、路肩でも大変危険です。

 近年では、高速道路の本線車道や路肩で路上に降り立った人が、後続車など他の車両にはねられ死亡する事故が多発しています。

 高速道路は歩行者が進入しない自動車専用道路であるため、後続車のドライバーも路上にまさか人が立っているとは思わず、気付くのが遅くなってしまうことが多いのです。

 さらに一般道路よりも車両の走行速度が速いので、死亡事故につながりやすくなっています。

 このような人対車の死亡事故を防ぐために、高速道路における緊急時の3原則について警察庁が発表しています。

 具体的には「路上に立たない!」「車内に残らない!」「安全な場所に避難する!」の3つです。

 まず最初にすべきなのは、やむを得ず高速道路の本線で駐停車する際に、後続車に対して安全措置をおこなうことです。

 車両のハザードランプ(非常点滅表示灯)を点灯させ、できるだけ路肩に車両を停車させます。停車させてもハザードランプは点灯させたままにしておきましょう。

 その後、停車した車両の後方、後続車から見えやすい場所に三角停止表示板(警告反射板)や発煙筒など停止表示機材を設置もしくは使用し、車両が停止していることを周りに知らせます。

 人対車両の死亡事故は、夜間にとくに多く発生しており、停止表示機材を使用していなかったことによる歩行者発見の遅れが、事故の原因のひとつといわれています。

 夜間は昼間に比べ視界が悪く、後続車へ危険を知らせる処置の重要度が増します。

 そのためには高速道路を走行する前に、停止表示機材がクルマに搭載されているか、また発煙筒の使用期限が切れていないかを事前に確認しておくことが大切です。

 三角停止表示板や発煙筒の使い方も事前にチェックしておくと、いざという時に慌てずに済みます。

 こういった安全処置を速やかにおこなうのは大切なことですが、その際にも路上にそのまま立っていてはいけません。

 一般道路では故障や事故の際、車両のそばで電話連絡をする運転手の姿をよく見かけます。

 しかし高速道路ではクルマのそばに立っていたり、事故の相手と口論をしていたりするところを後続車にはねられてしまう死亡事故が多いのです。

 車両を停止させた時には停止表示機材を使用したうえで、乗員は路上には立たず、速やかに路肩へ退避して安全を確保するようにしましょう。

■「車内に残らない!」そして「安全な場所に避難する!」

 停止表示機材を使用していたとしても、高速道路上で停止したまま車内に残ることも危険です。

 寒い冬場などはとくに車内へ留まりたくなりますが、たとえ路肩であっても、停車していることに気が付かず後続車が衝突してくることがあります。

 クルマのなかだから安全だとは思わず、ドライバー、乗員ともに道路外へ速やかに避難するようにしましょう。

 事故後の緊急連絡を車内でおこなっていたため、後続車に追突されてしまったというケースもありました。

 そのような処理も、まずは速やかに避難をしてからおこなうようにします。

快適に速く走ることができる高速道路ですが、思わぬトラブルが発生することも! 緊急退避後は速やかに路肩へ移動し安全を確保しましょう[画像はイメージです]快適に速く走ることができる高速道路ですが、思わぬトラブルが発生することも! 緊急退避後は速やかに路肩へ移動し安全を確保しましょう[画像はイメージです]

 避難する際は、後続車への安全措置を適切におこなったうえで、ガードレールの外側など道路外の安全な場所へ速やかに移動、待機します。

 同乗者も必ず安全な場所に避難してもらいましょう。また避難後に忘れ物などを取りに戻るのも大変危険です。

 一度安全な場所まで離れたら、事故処理が済んで安全が確認できるまではクルマに戻ってはいけません。

 安全地帯まで離れたら、携帯電話や近くの非常電話で緊急事態を報告します。

 緊急通報先としては110番や、道路緊急ダイヤル「#9910」があります。

 非常電話は高速道路上に1キロメートルごとに設置されており、受話器をあげれば道路管理者の交通管理室に繋がるようになっています。

 その際は、故障もしくは事故の場所、停止場所、負傷者の有無などを伝えるようにします。

 高速道路の路肩には、一定区間ごとに数字が刻まれた「キロポスト標識」と呼ばれる距離表示があるので、まずはそれを伝えることが大事です。必要に応じてレッカーの手配などもしておくといいでしょう。

 また、車両が動く状態であれば、サービスエリアやパーキングエリアなど近くの安全な場所に車両を移動させるようにします。

 基本的に路肩は、故障時などのやむを得ない場合を除き、走行したり駐停車したりすることは禁止されています。

 自身が走行している際も、電光表示板やハイウェイラジオで故障車や事故、落下物などの表示を確認し、進路前方の危険を早めに察知しておく必要があります。

 もしそのような表示を確認したら速度を落とし、前の車両が急停止した場合に備え、十分な車間距離を取るようにします。

 故障車だけではなく、近くや物陰に歩行者がいる可能性も考え、二次災害をおこさないよう注意して走行するようにしましょう。

 渋滞によって減速や停車をする場合や、落下物や停車中の事故車両を見つけた場合など、異常事態を発見した際はハザードランプを利用し、後続車の追突を避けるようにします。

※ ※ ※

 高速道路は一般の道路とは違うという認識を持ち、事前準備をしっかりすることも大事です。

 トラブルを未然に防ぐためにも、オイルやタイヤなどの車両点検は確実におこない、停止表示機材の確認をするだけでなく、自身の体調も整えたうえで走行することが重要となります。

 高速道路を走行する際には常に、先に述べた「緊急時の3原則」を思い出し、適切な行動をとりながら安全運転を心がけましょう。

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