大雪でも無敵! 「軽トラ」や「人気の高級SUV」にも存在!? “戦車”みたいな「クローラー車」3選
くるまのニュース / 2022年12月27日 6時10分
2022年12月22日に、高知県高知市で観測史上最高レベルの積雪となるなど、今冬も寒い積雪の時期が始まりました。そんな積雪でも“無敵”とも言える走破性を発揮可能な「クローラー装着車」が存在します。今回は3台のクローラー装着車を紹介します。
■雪道でも無敵! クローラー装着車3選
2022年12月21日におこなわれた、国土交通省などによる大雪に対する緊急発表では、西日本にも強い寒気が流れ込み、22日夕方から26日頃にかけて、北日本から西日本の日本海側を中心に長期間にわたって大雪となるところがある見込みだと発表されました。また12月22日にも高知県高知市で観測史上最高レベルの積雪となるなど、今冬も凍てつく寒さと積雪が続きそうです。
積雪時や気温が低い時期では、路面凍結などが発生するため、運転に注意が必要です。
そんなときに心強い、無限軌道(クローラー)を装着したクルマを3台紹介します。
■セダンにもクローラ!? 「アルティマ-TE AWD」
日産は、北米を中心に販売しているSUVの「ローグ」にクローラーを装備した「ローグウォリアー」を発表していますが、2019年にはセダンの「アルティマ」のクローラーモデル「アルティマ-TE AWD」を発表しています。
どちらも「モントリオール国際モーターショー」に出展された特別なモデルで、実際に深雪の雪山を走行するイメージ動画も公開されていました。
アルティマ-TE AWDでは、クローラーを装備するほか、大きく張り出したワイドフェンダーが装備され全幅が360mm広がり、最低地上高は80mm引き上げられているため、戦車のような高圧的な印象になっています。またこれに合わせてシャシ、サスペンションなどさまざまな部分の改良もおこなわれています。
このクルマについて、日産カナダの代表「Joni Paiva」氏は以下のようにコメントしています。
「この1台は2019年製のアルティマが持つ魅力を再定義する存在です。それと同時に日産のインテリジェントな全輪駆動があらゆる気象環境下で高い性能を発揮することを証明するものになるでしょう」
アルティマ-TE AWD実売モデルではありませんが、悪路走破性において、他には類を見ない“最強のセダン”といえるでしょう。
■実際に販売された!最強軽トラ三菱「ミニキャブトラック 4クローラー」
三菱の軽トラック「ミニキャブトラック」をベースに、1997年にラインナップされたのが「ミニキャブトラック 4クローラー」。
ミニキャブトラック 4クローラーでは4WDモデルのミニキャブトラックに、クローラーを装備し、泥ねい地や砂地、深雪地帯など、過酷な路面状況を走破可能にしています。
車検証にはタイヤ装着時とクローラー装着時の2種類の諸元が記載され、一般的な軽トラックとして登録できるため、普通免許での運転が可能。
また、一般公道をタイヤとクローラーのどちらでも法的に走行可能となっており、クローラーの必要性が無いときは、通常のタイヤに履き替えて走行することが可能です。
ただし、クローラーユニットはひとつ約70kgもあるので、オーナー自身での交換は困難であったことが推測されます。
パワートレインには、660cc直列3気筒自然吸気エンジンを搭載。これに組み合わせるトランスミッションは5速MTのみ。ベースグレードは2タイプで、標準の荷台とダンプが選択可能でした。
当時の新車価格(消費税含まず)は182万6000円と、ベースモデルの82万6000円よりも、1台分以上高い100万円高でした。
このミニキャブトラック 4クローラー以外にも、過去にはダイハツやホンダも同様のクローラー装着車をラインナップしており、三菱でも2代目「パジェロ」にも設定されていました。
今では社外品で後付のクローラーが入手可能で、スキー場などで特殊な雪上エリアなどでクローラー車が散見されます。
■人気のベンツ「Gクラス」も“クローラー仕様”に!
ドイツ・ミュンヘンに本拠地を置いている、老舗カスタムショップ「delta4x4」が作成したのが、メルセデス・ベンツ「Gクラス」のクローラー仕様車。
delta4x4が制作した無限軌道(クローラー)を装着したメルセデス・ベンツ「Gクラス」
Gクラスといえば、機能性を優先したシンプルなボディデザインが特徴的な、オールラウンダーとしての優れた性能と高級感を合わせ持つ人気の高級クロスカントリーSUVです。
delta4x4は、そんなGクラスにクローラーを装備させたほか、オーバーフェンダーやリフトアップキットの装備、スプリングの換装などさまざまな改造をおこなっています。
Gクラスの生い立ちはNATO向けに開発した軍用車両がベースとも言われており、軍用としてのゆかりが強いせいもあってか、その外観はまるで戦車のような印象です。
このモデルは、あくまでコンセプトモデルのようで、正式な価格は設定されていませんが、市販化されれば、かなりの高額になると推察されます。
※ ※ ※
雪道など悪路ではまさに“無敵”と言っても過言ではないクローラー車は、魅力的ですが、過去には市販車モデルがあったものの、現在日本では存在せず、社外品で後付のクローラーを装備させなくてはならない状況となっています。
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