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高速料金未払いは必ずバレる! 故意の「不正通行」は処罰の対象!? うっかり払い損ねたときの正しい対応は?

くるまのニュース / 2023年1月12日 16時10分

ETCレーンの突破や通行券の不正入手など、高速道路の「不正通行」は立派な犯罪です。不正通行をすると一体どうなるのでしょうか。またETCのトラブルなどで、意図せずに「未払い」な状態になることもありますが、どう対処すればいいのでしょうか。

■悪質な「不正通行」は刑事罰が科される可能性も

 高速道路のETCレーンを突破したり、通行券を不正に入手するなど、「不正通行」は犯罪行為です。
 
 その一方で、ETCゲートが開かないなどのトラブルで仕方なく突破し、意図せず正規料金を支払わない状態(未払い状態)になることもあります。

 年末年始は帰省や旅行などで高速道路を利用する機会の多い時期だけに、何かしらの不具合でETCゲートが開かずに不正通行してしまうという事態は避けたいところです。

「ETCレーンの突破を繰り返していた人物が逮捕」といったニュースを耳にすることがありますが、高速道路の不正通行は立派な犯罪行為で、悪質な場合は刑事罰が科せられるのは当然です。では、どのような行為が不正通行にあたるのでしょうか。

「ETCレーンで停車表示&開閉バーが閉じているのに、故意に開閉バーを押し破って通行」「一般車線で通行料金を支払わずに通行」「軽自動車で登録されたETC車載器を料金の高い車両に積み替えて通行」「ETCカードの交換などで通行区間を偽り、正規料金の支払いを免れて通行」といった行為が該当します。

 このなかで多いのが、バーが閉じているのに強引に押し破って通行するケースと、バイクなどでバーの脇をすり抜ける、または前走車のゲート開閉タイミングに合わせて一緒に通行するといった不正通行のケースが多いようです。

 しかしゲートはうまく不正突破できたとしても、ここから先が大変。

 高速道路には複数の監視カメラが設置されており、犯行の瞬間がしっかりと記録されているのです。しかもこの監視カメラでは車種やナンバーだけでなく運転手も撮影。さらにETC車載器情報と車種やナンバー情報の一致なども判別されています。

 故意による不正通行はいわずもがな罰則の対象になってしまうわけです。

 2018年には、福岡県の運送会社による年間250回ものETC不正利用が発覚、摘発されるなど、「ETCカードの交換による正規料金の不正未払い」も相変わらずあるようです。

 これは別方向から来たクルマ同士が中間地点となる高速道路のSA/PAでETCカードを交換し、料金の不正未払いを繰り返すという一種の詐欺行為にあたります。

 さらに、事前に割安な通行料金となる軽自動車で登録されたETC車載器を、排気量の大きい普通車などに積み替えて利用する目的での「ETC車載器の載せ替え」も多く、詐欺罪などで逮捕・検挙されることもあります。

 今やETCの利用率は9割を超え、首都高では有人式料金所を減らしETCのみに切り替えを急ぐなど、ETC利用が必須となっています。それでもETCだって機械ですからトラブルが発生しない可能性はゼロではありません。

 じつは不正走行の多くは、ETC車載器の不具合やETCカードの挿し忘れや期限切れなどのケースも多いといわれています。

 なかでもレンタカーやカーシェアで自分のETCカードを挿入し忘れたり、有効期限切れだったパターンもあり、走行中は「未払い」状態に気づかず、後から未払いの連絡を受けて気づくケースも多いようです。

 ちなみに不正通行をして未払いのままだと、道路整備特別措置法の第26条「免れた通行料金と割増金(免れた通行料金の2倍に相当する額)を徴収」に該当します。

 さらに遅れるほどに延滞金も重なるのですから、不正通行と認定される前の料金未払いのうちに正規料金を支払うようにしたいものです。

■「うっかりミス」が原因で未払いになったときの対応は?

 うっかりで料金未払いになってしまった場合はどう対処するべきなのでしょうか。

 その場合、該当する区間を運営する高速道路会社の「お客さまセンター」などに申し出ることがベストな対応のようです。

 その際に、名前や住所、電話番号だけでなく車両番号(ナンバー)、日時や通行した料金所名などの情報も必要になります。

 あとは未払い分の料金をETCカードで支払うか、銀行振込やコンビニ払いで精算するわけですが、ETCカード以外での支払いだと、一部区間を除き上限料金が請求されてしまうので、できる限り期限切れしていないETCカードを用意しておくのが良いでしょう。

ETC車載器のトラブルで未払いとなることもETC車載器のトラブルで未払いとなることも

 実際にETCトラブルによって不正通行(実際は料金未払い)をしてしまった人に話を聞いてみました。

 都内で自営業を営むSさん(50代男性)は、つい最近中古の輸入車を購入したばかり。年式は古めですが、走行距離が短めだったことや、ETCなどの装備も充実していた車両を購入したそうです。

「いままでも何台か輸入車を乗り継いできましたが、ETCのトラブルはありませんでした。今回も純正ETC車載器が装着されていたので、問題なく利用できると思ったのですが…」

 クルマを乗り換えてすぐに首都高を利用する機会があり、有効期限内のカードを挿入し、いざ首都高のETCレーンへ。しかし開閉バーが開かなかったのだとか。

「幸いインターホン越しに係員と話ができて、とにかくそのまま走ってくれとのことでした。最初はETCゲート側に不具合があるのかと思っていました」

 しかし帰り道も同じように開かず。そのときやっと装着されているETC車載器が作動していないことに気がついたそうです。その後、購入したショップから紹介された電装会社で、テスターにて作動不良を確認。慌てて新しい社外品のETC車載器を購入したといいます。

 では未払いとなった通行料はどのように支払ったのでしょうか。

「首都高のウェブサイトの『首都高ETC課金(訂正)フォーム』で入口名や経路、出口名、ETCカード番号に加え、車両番号(ナンバー)などを入力しました。

 後日『未払いの請求案内』などは来ていないので、先方がチェックした画像データなどと記載内容が一致していたので後処理できたのだと思います」

 このケースのように、中古車に装着済みのETC車載器が作動するかについては、中古車の販売店では完全にチェックできないことは注意したいところです。

 中古車販売店に聞いてみたところ、たいていの販売店は中古車を仕入れた時点で「動作OK」のインジケーターが点灯するかを確認する程度。原則として中古車は展示してある現状での売買のため、ETCを専用テスターにかけたりしないそうです。

「私の場合、とにかくETCが正常に作動するものだと思い込んでいたので、かなり焦りました。

 ただETCの不具合による未払いはよくあるみたいで、もしうっかりミスで開閉バーが開かなくても、落ち着いて設置されたインターホン越しに係員の指示に従えば、トラブルにまで発展しないで済みます」(ETCトラブルで料金未払いとなったSさん)

※ ※ ※

 故意によるETCの「不正通行」は厳しく取り締まられるべきだと思いますが、うっかりミスやETCの不具合による未払い状態の間は大きな問題にもなりませんし、罰則も適用されません。

 これを高速道路の管理会社から請求が来ても放置していると不正通行と見なされ、割増金も加味され倍額に、さらに遅延すると年利10.75%の遅延金も追加で支払う必要が生じてしまいます。

 もし開閉ゲートが開かない状況になっても、できるだけ冷静に状況を把握し後日早めに支払い手続きすれば、面倒なトラブルは回避できそうです。

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