みんなトヨタ「アルファード」に似てる!? 中国の“豪華すぎる”「新型ミニバン」4モデルを一挙紹介
くるまのニュース / 2022年12月28日 6時10分
中国でトヨタ「アルファード」のように豪華なミニバンが、ここ数年で数多く発表されました。今回はそんな豪華なミニバンを4モデル紹介します。
■アルファード級に豪華なミニバンたち
中国でトヨタ「アルファード」のように豪華なミニバンが、ここ数年で数多く発表されました。
なかには、「アルファードに似てる」とSNSなどで、話題になったクルマもあります。
今回はそんな中国で発表された“アルファード級”に豪華なミニバンを4モデル紹介します。
■ビュイック新型「GL8」
2022年8月19日に、GM・ビュイックは新型高級ミニバン「GL8」を中国・上海にて発表しました。
ビュイックは、米国のゼネラルモーターズ(GM)が製造・販売するブランドのひとつ。中国国内では、ゼネラルモーターズと中国の上海汽車との合弁会社である上汽通用汽車(以下上海GM)より展開されています。
そしてGL8は、上海GMが製造・販売する高級ミニバン。1999年に中国で初めて導入され、2022年8月までに累計160万台と数多くのGL8が販売されました。
新型GL8では、ビュイックが「より大きく、より表現力豊かになった」と表現する大型グリルを含めたフロントフェイスデザインの変更や、快適機能のアップグレードなどがおこなわれています。
パワートレインには、最高出力約233馬力を発揮する2リッター直列4気筒ターボエンジンを搭載し、これに9速ATが組み合わされます。
ボディサイズは全長5219-5238mm×全幅1878mm×全高1799-1805mmと、全長4945mm(標準ボディ)のアルファードよりも長い車体が特徴です。
新型GL8は最上級モデルとなる豪華な内外装の「Avenir」、ミドルグレードとなるファミリーユースの「ES」、ベースグレードとなり福祉車両モデルも存在する「Legacy」の3つのグレードに大きく分類されます。
価格はAvenirが53万3900元(日本円換算で約1019万円)から、ESが31万7900元(日本円換算で約607万円)から、Legacyが23万2900元(日本円換算で約444万円)からです。
新型GL8について、「アルファードとエルグランドを足して二で割った感じ」「ほぼアルファード」など、アルファードと似ているという意見が、SNSなどでは多く見られました。
一方で、「個人的にはすごくかっこいいと思う!」「アルファードよりも丸みを帯びていて品を感じる」「日本で売って欲しい」など、好意的な意見も見られ、日本でも一定の人気を得られそうな雰囲気もありました。
■デンザ新型「D9」
中国の自動車メーカー「BYD」とメルセデス・ベンツを展開する旧ダイムラー社(現:メルセデス・ベンツ グループ)の合弁会社「デンザ(denza/騰勢)」。
そんなデンザが2022年に登場させた新型電動ミニバンが「D9」です。
新型D9のボディサイズは、全長5250mm×全幅1960mm×全高1920mmとアルファードより一回り大きく、国産モデルでいえばトヨタ「グランエース」(全長5300mm)同等のサイズ感です。
エクステリアでは、フロントフェイスいっぱいに広がるグリルのようなパーツが特徴的。インテリアは、広々とした高級感のあるデザインに仕上がっています。
パワートレインには、モーターのみの純電動BEVモデルと、1.5リッター直列4気筒ターボエンジン+モーターのPHEVモデルを用意。
価格は、PHEVモデルが32万9800元(約640万円)から43万9800元(約853万円)、BEVモデルが38万9800元(約756万円)から45万9800元(約892万円)です。
このクルマについてSNSなどでは、「アルファードのグリルがパクられてる」などグリルの印象がアルファードに近いという意見が見られます。
一方、正式発売前の2022年5月におこなわれた予約販売では、予約開始30分で3000台の注文を受け付け、その後も販売開始から約2か月で3万台の販売を達成しており、現地での好評ぶりが感じられます。
■紅旗新型「HQ9」
紅旗は、1958年に誕生した中国の老舗自動車メーカー「第一汽車」の高級車ブランド。なかでも、紅旗ブランドのフラッグシップセダンとなる「L5」は、犯罪歴や反社会的な繋がりの有無、社会的地位や社会貢献度、経済力、親族などを調査された上で基準をクリアしないと購入できないとされており、国産車で言えばトヨタ「センチュリー」のような存在です。
そんな紅旗が、2022年8月13日に、発表したのが、新型高級ミニバンの「HQ9」。
新型HQ9のボディサイズは、全長5222mm×全幅2005mm×全高1892mmと全長5m、全幅2mを超える巨体です。
パワートレインには、2リッター直列4気筒ターボエンジン+48Vマイルドハイブリッドシステムを採用、これに8速ATが組み合わされます。
エクステリアでは、フロントフェイスに、紅旗車伝統のセンターに配置された赤い加飾を中心に、縦基調の大きなグリルと多めのメッキ加飾で高級感を演出しています。
価格は40万元(日本円換算で約790万円)からとされています。
新型HQ9について、SNSなどでは「アルファードとエルグランドをくっつけたのか?」「面構えがアルファード」など、豪華な印象のフロントフェイスがアルファードのようだという意見が目立ちます。
また、新型HQ9を展開する「紅旗」ブランドは、中国以外の国でもサウジアラビアや、カタール、ノルウェーなどでも展開されており、ここ日本にも2021年に上陸しています。すでにセダンの「H9」を展開しており、ショールームも大阪・なんば駅前にあります。
新型HQ9の日本導入については語られていませんが、もしかしたらその姿を日本で見る日も来る可能性もあるかもしれません。
■Roewe新型「iMAX8 EV」
Roewe新型「iMAX8 EV」
2022年5月5日に、中国の自動車メーカー「上海汽車集団(SAIC)」が、同社が展開する高級車ブランド「Roewe」(ロエウェ)から発売したのが、新型高級EV「iMAX8 EV」です。
ちなみに、2022年5月より前から、同様のボディを使用した、最高出力234馬力・最大トルク360Nmを発揮する2リッターターボエンジンを搭載するガソリン車モデルのiMAX8も存在しています。
新型iMAX8 EVのボディサイズは、全長5016mm×全幅1909mm×全高1782mmと前出のミニバンと比較すると少し小さめですが、それでもアルファードよりも大きめのサイズです。
パワートレインには、容量90kWhのバッテリーと最高出力180kWのモーターを組み合わせ採用。中国独自のCLTC基準では550kmの航続距離を誇ります。
外装は、iMAX8、iMAX8 EVともに、ディテールは異なるもののほぼ共通で、全体的なスタイリングは、後席両側スライドドアを備える大型のミニバンとなるほか、フロントに配された大型のフロントグリルが特徴的です。
内装は、シンプル過ぎない高級感の漂う仕上がりとなっています。
価格は、iMAX8が18万8800元から(約360万円)で、iMAX8 EVの価格は27万9800元(約534万円)からです。
このクルマについてSNSでは、「アルファードとオデッセイのパクリ」「オデッセイのボディにアルファードの顔付けた」など、アルファードとホンダ「オデッセイ」を足し合わせたようなデザインだという意見が多く見られました。
一方「個人的には本家アルファードより好き」「とは言え中国車のレベルが確実に向上していることは分かる」といった中国車のクオリティが上がってきたと感じる意見も一定数ありました。
※ ※ ※
中国で販売されるトヨタ「アルファード」は、輸入車扱いとなり、1か月に販売できる台数も限られており、価格も83万9000元(約1728万円)からと、前出のミニバンとは比べ物にならないほど高額です。
それでも人気なアルファードに対抗するように展開された各社の豪華なミニバンが、今後市場においてどのような動向を見せるのか、注目です。
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