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スバルSUVに搭載される「X-MODE」って一体ナニ? 悪路で活躍する四駆制御システムがスゴい!

くるまのニュース / 2023年1月18日 13時40分

スバルのSUV各車には「X-MODE」と呼ばれる電子制御システムが搭載されています。悪路での走破性を高める機能ですが、どのようなシーンで使えば良いのでしょうか。

■極悪路で効果絶大な「X-MODE」

 2021年11月に正式発表された「クロストレック」をはじめ、その前身の「XV」や「フォレスター」「レガシィアウトバック」など、スバルのSUVには「X-MODE(エックスモード)」という機能が搭載されています。

 しかし、スバルSUVのオーナーのなかにはX-MODEを使ったことがないという人もいるかもしれません。X-MODEとはどのような機能で、どんなシーンで使うものなのでしょうか。

 スバルのウェブサイトではX-MODEについて以下のように説明しています。

「たとえば雪道からの発進時や荒れた山道を登坂中にタイヤが空転してしまい、脱出が難しい場合、あらかじめX-MODEのスイッチをONにしておけば、制御が瞬時に介入。エンジン/モーター・トランスミッション・AWD・VDCを統合制御し、4輪の駆動力やブレーキなどを適切にコントロールすることで、スムーズな脱出を実現します」

 X-MODEは滑りやすい路面においてタイヤの空転を防ぐための電子制御デバイスです。かつては4WD車においてタイヤの空転を防ぐために「4WD直結」や「デフロック」といった機械的な仕掛けが組み込まれるのも一般的でしたが、X-MODEは電子的な制御をおこなうことでタイヤの空転を抑えようというもの。目指すものは同じですが、そのやり方が時代とともに変化したといって良いでしょう。

 X-MODEはスイッチひとつでオン/オフでき、オンにすると油圧多板クラッチ(後輪へ送る駆動力をコントロールする)の締結を強めて後輪へ送るトルクを増やしたり、スリップしたタイヤにブレーキをかけて空転を止める制御へと切り替わります。電子デバイスなので、特定のタイヤだけにブレーキを掛けられるなど、緻密な制御が可能です。

 筆者(工藤貴宏)も極悪路で試してみたことがありますが、その効果は絶大。X-MODEがオフの場合は対角線上のタイヤが空転するとその場から動けなくなることがあるのに対し、オンにするとほかのタイヤへ積極的にトルクを送ることで前へ進むことができるということを体験しました。

 スタックしたとき(ぬかるみなどにハマり動けなくなる状態)などにX-MODEを使うと、標準状態(X-MODEオフ)だと脱出できない状況でも脱出が可能になるなど、悪路での走破性を高めることができるのです。

 スタックするほど激しい未舗装のオフロードを走る機会はあまりないかもしれませんが、雪道を走行する機会が多いユーザーなら、X-MODEが活躍する場も多いでしょう。深い雪にはまったときはもちろん、アイスバーンや上り坂での発進といったタイヤが空転しやすい状況でその効果を感じられるはずです。

■車両の改良に合わせてX-MODEも進化

 X-MODEが初めて搭載されたのは2012年にデビューした4代目のフォレスターです。その後アウトバックやXVなどにも採用が広がっていきますが、それにあわせてX-MODEもしっかり進化しています。

 たとえばXVに初搭載された2017年デビューの3代目モデルでは、それまでステアリングを切るとリアタイヤに配分されるトルクが絞られたのに対して、ステアリングを切った状態でもしっかりとリヤにトルクを配分。ハンドルを切った状態で発進する際のスタックや空転を防ぎ、走破性を高めました。

スバル「フォレスター」に備わる「X-MODE」スバル「フォレスター」に備わる「X-MODE」

 2018年登場の5代目フォレスターでは、それまでのオン/オフの切り替えのみから、2モード式に進化。オン時の作動状態を「スノー・ダート」と「ディープスノー・マッド」のふたつから選べるようにしています。

 ちなみに、「スノー・ダート」は従来と同様の制御ですが、「ディープスノー・マッド」はより過酷な状況でタイヤの空転を止めるのではなく、トラクションコントロールによるトルクの絞られすぎを防ぎ、空転を許容しながら前へ進むトラクション重視の制御としました。

 さらに2022年末にデビューした新型クロストレックでは、後退時にもモーターアシストを作動させて前進/後退を繰り返してスタックから脱出する際の脱出性を向上。

 また車速が40km/h以上になると自動的にX-MODEがオフになったこれまでの制御に対し、新型では40km/h以上になるとスタンバイ状態となり、車速が35km/hを下回った時点で再び自動復帰する制御となりました。

 車速に応じて自動で切り替わることで、走行状況に応じて柔軟に対応することが可能になり、雪道を走るときはX-MODEに入れっぱなしでも構いません。

※ ※ ※

 X-MODEはスバル独自の技術なので、組み込まれるのは基本的にスバル車のみです。しかし例外があります。それはトヨタ「bZ4X」です。

 同車はスバル「ソルテラ」と共同開発されたこともあり、悪路走行デバイスとしてX-MODEが搭載されています。

 また、それに付随する機能として極悪路でドライバーがアクセルやブレーキを操作しなくても車速を一定に維持する「グリップコントロール」もソルテラと同様に搭載されています。

 X-MODEが愛車に組み込まれているというスバル車オーナーならば、せっかくのこの機能を使わないのはもったいないことです。雪道を走る際に使ってみてはいかがでしょうか。

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