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なぜ冬になると路上に“白いツブツブ”撒く? 凍結防止の融雪剤とは? ”雪道走行後”放置するとクルマに悪影響も!?

くるまのニュース / 2023年2月8日 6時10分

冬の路上で、白いツブ状の物体が巻かれているのを目撃したことはありませんでしょうか。これは「融雪剤」と呼ばれるもので、融雪剤は雪や氷をとかし、凍結も防ぐためのものです。この融雪剤は、路面の安全性を高める一方でクルマに悪影響をもたらすといいます。

■冬になると道路に撒かれる「融雪剤」って何?クルマに悪影響は?

 冬季、特に雪が降る地域や高速道路では路面凍結防止のために「塩化ナトリウム」や「塩化カルシウム」を主成分とした融雪剤が道路に撒かれます。融雪剤は雪や氷をとかし、凍結も防ぐため、寒冷地におけるクルマの走行などを安全に行えるようにできます。

 しかし、主成分の塩分がクルマのボディや足周り部品などの腐食を早めてしまうデメリットもあります。

 今回は、クルマに融雪剤が付着した時の洗浄方法や放置したままにするとどのような影響が出るのかを解説します。

 融雪剤とは、雪や氷をとかす薬品で、クルマのスリップ事故や歩行者の転倒事故を防ぐために道路上や人が往来する路面に撒布されます。

 人々の日常で危険を回避するために使用され道路、歩道、階段、その他公共施設内など多くの場所で見つけることができます。

 融雪剤の主成分は、塩化カルシウムや塩化マグネシウム・塩化ナトリウムが多く、通常は0度が水の凝固点となりますが、塩化カルシウムなどが凝固点を降下させ0度での凍結を防ぎます。

 塩化ナトリウムは最大マイナス21℃、塩化カルシウムは最大マイナス55℃まで凝固点を下げることが可能です。

 これらの融雪剤は、多量の雪をとかしつつ凍結も防止する性質があります。

 反面、塩分は金属の腐食を促進させる性質もあるが故、金属部品が多くなるクルマには悪影響を与えてしまいます。

 海沿いでは潮風に晒されたクルマがよく錆びていたりしますが、これと同様に「塩害」を引き起こしてしまいます。

■付着した融雪剤を放置し過ぎるとどうなる?

 降雪があった後の道路上はとけた雪で濡れていたりします。特に雪国ではあらかじめ融雪剤が散布されるケースが多いことから、この水には塩分が含まれています。

 そこをクルマが走行すれば、足周りや下回り全般に塩水が掛かることになるでしょう。交通量が多ければ周りのクルマが巻き上げた水が、クルマ全体に降り掛かってくるため、ボディ外装にも付着してきます。

 このような過程で融雪剤が、付着したクルマをそのまま放置すると、クルマの金属部分が腐食しやすくなり、外観はもちろん金属部品が破損する可能性も高まってしまい、安全性の低下や急な故障に見舞われるリスクが増加します。

 また、外装の塗装表面に付着したままにすると、表面のクリア層から劣化していき艶が低下します。

 さらに表面層が劣化していくと塩害が内部にまで進み、ボディの素地を腐食しその先の部品にまで腐食が発生する可能性があります。

 走行中の回転するタイヤは塩水を巻き上げ、クルマの配管周りやエンジンルーム内等の各種部品にも影響を及ぼす事があり、故障に繋がります。

■クルマに付着した融雪剤の落とし方とは?

 融雪剤はクルマに対して悪影響で、安易には無視出来ません。

 もし融雪剤が散布された道を走行し、融雪剤がクルマに付着した場合、速やかに洗車をして塩分を除去することが推奨されます。

 では、融雪剤はどのように落とせば良いのでしょうか。

 融雪剤の塩害を回避するには「塩分」を可能な限りクルマに残さないように注意することです。

 融雪剤を効果的に落としていく洗車としては、クルマの足周りと下部を集中的に洗浄しましょう。

 洗い方は、高圧洗浄機等で塩分をはじめ汚れを飛ばす勢いで洗うのが望ましいです。最近では自動洗車機でも車体下部洗浄がオプションで選択できる場合もありますので、利用するのも良いでしょう。

 手洗いで洗車をする場合、肌の弱い方は融雪剤の影響で肌荒れになる可能性もあります。心配な場合はあらかじめゴム手袋などをして洗車をするようにしましょう。

 冬季は寒い故に洗車はサボりがちになりますが、融雪剤を除去するために夏季や春季以上に洗車が重要になります。

 あまり雪の降らない地域の方であれば大丈夫ですが、雪国住まいの人やウィンタースポーツを楽しむために降雪地域のゲレンデへ行かれる方は融雪剤からは逃げられません。

 雪道や降雪地域を走ったらなるべく早めに洗車をするようにしましょう。

 通勤でほぼ毎日、融雪剤が散布された道を走るような高い頻度でクルマを使う方は週に1回程度、週末のみしか使わないような方でも月に1回は洗車するように意識しておくと良いでしょう。

※ ※ ※

 降雪地域の方々はもちろん、そうでない地域の方も、冬季は融雪剤の影響から完全に回避するのは困難です。

 回避できるとすれば、ガレージ保管で冬季はクルマに乗らないという事になります。

 融雪剤が付着したまま放置するのはクルマの寿命を縮めてしまいますので、愛車を長く綺麗に維持していくには、冬季でもマメに洗車をすることが重要です。

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