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「シエンタ」vs「セレナ」! 大小ミニバンが同じ価格帯なら「どっち選ぶ」!? 決め手となる「3つのポイント」とは

くるまのニュース / 2023年2月19日 7時10分

トヨタのコンパクトクラスミニバン「シエンタ」の上位モデルと、日産のミディアムクラスミニバン「セレナ」のベースグレードは共に200万円台後半で、価格帯が重なっています。どちらを選ぶのが良いのでしょうか。その決め手について探ります。

■200万円台後半の予算なら「大きいミニバン」も「小さいミニバン」も買える!

 各社から複数のミニバンが販売される中で、共に売れ筋のコンパクトクラスとミディアムクラスの各ミニバンの価格帯は、ちょうど200万円台後半の辺りでクロスしています。
 
 同じ予算なら、どちらを選ぶべきなのでしょうか。3つのポイントについて、トヨタ「シエンタ」と日産「セレナ」で比較してみます。

 クルマのラインナップと価格帯の一覧表を見ていると「コンパクトクラスの上級グレードと、中級や上級クラスのベーシックグレードの価格が近い」ということは昔から良く見られます。

 それは人気のミニバンも同じです。今回は、コンパクトミニバンのシエンタ「ハイブリッドZ」(FF/291万円)と、ミドルクラスミニバンのセレナ標準仕様「X」(ガソリン・FF/276万8700円)という最新の2モデルを例に、「どう選ぶか」について3つの観点を中心に考えてみます。

 なおシエンタ ハイブリッドのボディサイズは、全長4260mm×全幅1695mm×全高1695mm。これに対しセレナの標準仕様は全長4690mm×全幅1695mm×全高1870mmです。

 まずはひとつ目の観点として、乗って、使ってみた場合を比較します。

 最新のTNGA GA-Bブラットホームや、最新3気筒エンジンなどを使うシエンタ ハイブリッドに対し、20年近く使われたプラットホームとエンジンを改良しながら使い続けるセレナですが、乗ってみるとセレナの余裕が光ります。

 確かにセレナは、プラットホームの古さに起因するフロアの高さが、乗降性の面で弱点となります。

 一方シエンタ ハイブリッドは、車格やボディサイズを考えるとソツなくよくまとまっています。

 それでもセレナは、動力性能をはじめとする車格の高さが感じられ、クルマに余裕があります。

 シエンタ ハイブリッドもコンパクトながらパッケージングも頑張っていますが、キャビンスペースが圧倒的に広いのはやはりセレナです。

 3列目を頻繁に使う、あるいは3列目を使った上で荷物を積むことも多いという人だと、セレナ一択でしょう。

 また7人乗りのシエンタ ハイブリッドに対し、セレナは8人乗りなのに加え、セレナには2列目中央部を前方に移動して左右独立のキャプテンシートのように使える機能など、シートアレンジも豊富な上に、インテリアの質感も車格を反映して、全体としてセレナが優勢といえます。

 ふたつ目の観点として、装備内容を比べてみましょう。

 この2台の装備を大まかに見ていくと、両車標準状態でLEDヘッドライトを装備し、ホイールはどちらもスチール。

 共に最新モデルだけに、前車追従のクルーズコントロールや衝突被害軽減ブレーキなど、先進運転支援機能も多くの機能を標準装備。進路変更時などの事故防止に大いに役立つ斜め後方の警戒機能も標準です。

 その中では、ミリ波レーダーを使い、2台前のクルマの動きも監視する機能を持つセレナがやや優勢です。

 USB電源の個数はシエンタが多く、特にハイブリッドには100V・1500W電源の「アクセサリーコンセント」設定(オプション)もあり、電源関係はシエンタ ハイブリッドがやや優勢です。

 装備内容で最も大きいのは、カーナビやオーディオ関係の違いでしょう。

 というのも、シエンタ ハイブリッドにはディスプレイオーディオが装備されるので、スマホを接続すればカーナビとして使えるなど、非常に便利です。

 対するセレナXは、ディスプレイやオーディオ関係が全てオプションです。

 したがって好みに応じたオーディオやカーナビをプラスする必要があり、この点は総額や利便性に大きな差が出ます。

 またシエンタ ハイブリッド Zには、なかなか賢い駐車アシスト機能「トヨタ チームメイト アドバンスドパーク」が9万3500円のオプションで装着できます。内容を考えればリーズナブルな設定で、大きな強みと言えます。

■3つのポイントのうちアナタが重要視するのは「どの点」なのか!?

 3つ目の観点は、維持費の面です。

 この点はハイブリッドの威力もあり、シエンタ ハイブリッドの圧勝です。

ユーザーの使い方次第で、狙うべきミニバンは変わってきます[左はトヨタ「シエンタ」、右は日産「セレナ」(写真はガソリン車の「ハイウェイスター」)]ユーザーの使い方次第で、狙うべきミニバンは変わってきます[左はトヨタ「シエンタ」、右は日産「セレナ」(写真はガソリン車の「ハイウェイスター」)]

 まず一番大きなガソリン代ですが、カタログ燃費(WLTCモード燃費)は、シエンタ ハイブリッドの28.2km/Lに対し、セレナ ガソリンモデルは13.4km/Lと、倍以上の違いがあります。

 実用燃費をWLTCモード燃費の80%、レギュラーガソリン価格を168円で計算した場合、1万kmあたりのガソリン代はシエンタ ハイブリッドの約7万4000円に対し、セレナが約15万7000円。

 セレナ ガソリンモデルは、シエンタ ハイブリッドに比べ倍以上のガソリン代が掛かる計算になります。

 低燃費なシエンタ ハイブリッドは、エコカー減税が適応となる分で支払総額が安くなるのに加え、自動車税も1.5リッターのシエンタが3万500円、2リッターのセレナが3万6000円という、小さくない差額があります。

 またハイブリッドという点も含め、リセールバリューもシエンタ ハイブリッドの方が高値での処分を期待できるでしょう。

※ ※ ※

 最終的に、クラスの異なるクルマ同士で迷った際の決め手は、ここまで挙げてきた3つのポイントにおけるマルとバツの折り合いに尽きます。

 シエンタ ハイブリッドとセレナ ガソリン車の2台の場合で、改めてまとめてみましょう。

 ユーザーがクルマに求める必要なスペースについて熟考した上で、3列目を使う機会が多いならセレナ、3列目を使う機会は少ない、あるいは小さいクルマの方がいいというならシエンタ ハイブリッド、といったところが基本的な考え方です。

 そのうえで、ハイブリッド車とガソリンエンジン車で大きな差額が出るガソリン代に関しては、ユーザーの走行距離次第です。

 とはいえ、最近は同じクルマ同士を長い目(5年5万km程度)で見れば、ガソリンエンジン車とハイブリッド車の差額はペイする事例が増えています。

 シエンタもセレナもそれぞれ、ガソリンエンジン車とハイブリッド車の両方をラインナップしていて、同モデル同士で比較するとすれば、ハイブリッド車を基本とするのが今のクルマ選びの考え方の主流と言えます。

 そして今回の比較のように、車格が違い価格は近いという場合は、その中でも重要視するポイントは何なのか、その違いに折り合いをつけた上で、より自分に合ったものを選んで欲しいと思います。

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