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「奈良漬け食べたら飲酒運転?」 どのくらい食べたら「基準値」に達する? 気をつけたいアルコール入りの食べ物

くるまのニュース / 2023年2月19日 8時10分

お酒を飲んでからのクルマの運転は絶対にしてはいけませんが、お酒以外にもアルコールの含まれている食べ物や飲み物には気をつける必要があります。では、何をどのくらい食べると飲酒運転の基準値に達してしまうのでしょうか。

■奈良漬け食べたら飲酒運転?

 お酒を飲んでからクルマを運転することは「飲酒運転」となり、絶対にしてはいけない違反行為です。
 
 一方で、お酒以外にも気をつけなければいけない飲み物や食べ物があります。では何をどのくらい食べたり、飲むと飲酒運転の基準値に引っかかるのでしょうか。

 飲酒運転は、「酒気帯び運転」と、「酒酔い運転」との2種類に分けられます。

 そのなかで酒気帯び運転は、呼気中のアルコール濃度が0.15mgを超えて0.25mg未満の状態だと違反点数が13点、90日間の免許停止。呼気中のアルコール濃度が0.25mg以上の場合は、違反点数25点で免許取消処分、免許再取得ができない欠格期間が最低2年間となります。

 人によっても体質が異なるので違いはあるものの、どんなケースであれお酒を飲んでからのクルマの運転は絶対にしてはいけません。

 飲酒運転は呼気中アルコール濃度0.15mg/Lを超えると飲酒運転に該当する数値とみなされるということになります。

 これをお酒の数値で換算した場合、アルコール健康医学協会によると、ビールでは中びん1本(500ml)、日本酒であれば1合(180ml)、焼酎は0.6合(約110ml)を摂取することで酒気帯び運転の基準に触れてしまうと説明しています。

 一方で、お酒以外にもアルコールが含まれている飲み物や食べ物があるため、気をつける必要があります。

 では何をどのくらい食べると飲酒運転に該当してしまうのでしょうか。今回は、日本の成人男性の平均体重65kgで想定して見ていきます。

 例えば酒かすをもとに作った甘酒や、酒かすで煮込んだ汁物料理であるかす汁は、酒かすのアルコール成分が残っており、食べる量によっては飲酒運転の基準を超える可能性があります。

 酒かすには8%ほどのアルコールが含まれていますが、加熱調理すればある程度のアルコール成分は気化するものの完全にアルコールを飛ばすことはできず、2%ほどまでしか下がらないとの実験結果もあります。

 アルコール健康医学協会が示す、血中アルコール濃度の算出式では「飲酒量(ml)×度数(%)/体重(kg)×833」で導き出せるといいます。

 酒気帯び運転の基準値となる呼気中アルコール濃度0.15mgに達するには、血中のアルコール濃度の5倍が呼気の濃度となることを考慮すると、血中アルコール濃度は約0.03%以上である必要があります。

 ここで、アルコール度数2%のかす汁を810ml食べたとすると、上記の式にあてはめると「(810×2)/(65×833)=(約)0.03」となります。

 つまり体重65kgの男性が、200〜250ml程度の一般的なお椀に3〜4杯ほどのかす汁をよそって食べると、酒気帯び運転の基準に達してしまうといえます。

 過去には、かす汁2杯を食べた2時間後に運転したところ、酒気帯び運転で検挙されたというニュースもありました。

 甘酒やかす汁は、使用する酒粕の種類や量によってアルコール度数が異なり、調理方法などによってアルコールを飛ばすことができますが、完全になくなることはないため注意が必要です。

 また、漬物の中にも酒粕が使われたものがありますが、そのうち奈良漬けのアルコール度数は5%程度あるといいます。

 奈良漬けの場合では、体重65kgの男性であれば、およそ330gほど食べると酒気帯び運転の基準に触れる計算です。

 このほか、スーパーやコンビニにはラム酒やブランデーなどのお酒が含まれたチョコレート菓子があります。

 アルコール入りチョコレートは3〜4%のアルコールを含む商品が多く、商品にもよりますが1箱でビール50mlほどと同程度のアルコールを摂取することになります。

 つまり、5箱から6箱ほど食べると酒気帯び運転の基準に達してしまうことになります。

 全国チョコレート業公正取引協議会ではガイドラインを作成しており、原材料に1%以上のアルコールが使われている場合はパッケージに「アルコールが入っています」「お子様や運転時はご遠慮ください」などと記載されています。

※ ※ ※

 これについて、元警察官Bさんは以下のように話します。

「酒気帯び運転の基準値を満たさなかったとしても、アルコールが身体から少しでも検出されれば運転に悪影響を及ぼす可能性があり、そのまま継続してクルマを運転することはできません。

 そのため、大量に摂取しない場合でもアルコールが含まれる食品や飲み物を飲食してからの運転は控えましょう。

 アルコールが少量しか含まれていないから運転できる、という思い込みを持たないことが重要です」

 アルコールの分解能は個人差があるといわれますが、クルマを運転する予定があれば、うっかり飲酒運転にならないためにも運転前の飲食について注意を払ったほうが良いかもしれません。

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