車のライト消し忘れ! 何時間でエンジン始動できなくなる? ハイブリッド車も要注意な「バッテリー上がり」の対処法
くるまのニュース / 2023年2月26日 9時10分
コインパーキングに駐車中などにルームランプやスモールランプをつけっぱなしにしてしまい、バッテリーが上がってしまったという「うっかりミス」は意外と多いようです。そのようなことを防ぐにはどうすれば良いのでしょうか。
■スマートキーでドアが開かない!? それってバッテリー上がりかも?
外出時、クルマをコインパーキングなどに停めて戻ってきたら、リモコンキーで鍵が開かないという経験がある人も多いでしょう。
バッテリー上がりが原因でクルマが動かなくなってしまうことがありますが、その原因は、ルームランプやスモールランプの消し忘れといった「うっかりミス」が意外に多いようです。
クルマのバッテリーは、エンジンを始動させたりライトやメーター、エアコンなど様々な電装品へ電力を供給するほか、各種コンピュータ制御のバックアップ(予備電源)としての側面も持っています。
走行中はオルタネーター(発電機)によって電装品に電力が供給され、バッテリーも充電される仕組みになっています。
しかし、オルタネーターの故障やバッテリーの劣化、長期間乗らずに停めっぱなしなど、充電がされない状態が続くと電圧が不足していき、最終的にエンジンの始動やドアのロック解除ができなくなるバッテリー上がりが起こるのです。
なかでも、バッテリーを2つ搭載するハイブリッド車のバッテリー上がりは注意が必要です。
ハイブリッドシステムのモーターを駆動させる「駆動用バッテリー」に加え、もうひとつは通常のバッテリーと同様にハイブリッドシステムのスタートやナビゲーション、エアコン、ランプ類などの電力を賄う「補機用バッテリー」が搭載されています。
この補機用バッテリーは容量が小さく、上がりやすいのです。
補機用バッテリーが賄っているスモールランプやルームランプなどは、国産車の場合エンジンをオフにしても通電している状態が続いており、バッテリー上がりが起きないようにきちんとスイッチをオフにする必要があります。
特に近年は自動で明るさを調整する「自発光式メーター」や「オートライトスイッチ」などの搭載で消し忘れるケースが多発しているといいます。
もちろん消し忘れ防止の警告音(ピー音)も発しているのですが音量が小さく、オートライトの装着義務化でヘッドライトの消灯自体がしにくくなっていることもあって、消し忘れが多くなってしまうのかもしれません。
※ ※ ※
スモールランプやルームランプを消し忘れた場合、どれくらいの時間でバッテリー上がりを起こしてしまうのでしょうか。
神奈川県の自動車整備工場に務めるH整備士に聞いてみたところ、一般的なバッテリーは数値上では5時間程度は持つ充電量となっています。
しかし、普段使っているクルマだと満充電の状態はほぼないので、7割程度の充電量でスモールやルームランプをつけっぱなしにした場合、だいたい2時間強で電力を使い果たしてしまう可能性があるそうです。
外出して駐車場に停め、2時間クルマから離れるのは良くあること。つまり、ランプ類を消し忘れた時点で、バッテリー上がりする可能性は非常に高いといえそうです。
■バッテリーが上がったらどうすりゃいいの?
外出先でバッテリーが上がってしまったらどうすれば良いのでしょうか。
近年ではクルマに直接キーを挿したり、リモコンキーのボタンを押さなくても、キー自体を携帯していればドアハンドルを握ったりドアのボタンに触れるだけでドアを施錠・解錠できる「スマートキー」が多くの車種で採用されています。
救援車とつないでジャンプスタート
スマートキーはキー本体と車両側で電波による施錠・解錠を行うため、補機用バッテリーが上がってしまうと、ドアロックを解除できない状態になってしまうのです。
こういった事態に対応すべく、スマートキーには「メカニカルキー」と呼ばれるアナログ式のキーが内蔵されています。そして運転席・助手席のドアにはキーシリンダーがあるので、ここにメカニカルキーを差し込んでドアを開けることができます。
そして、ボンネットを開け、外部から電力を供給するブースターケーブルなどを繋いでエンジンを始動させるのが通常の対応です。
救援車が近くにいればブースターケーブルをつないでジャンプスタートさせることができますが、救援車に頼ることなくエンジンを始動させられる「ジャンプブースター」などを常備しておくといざというときに慌てずに済みそうです。
また、なかには補機用バッテリーがボンネット内にない車種もあり、たとえばトヨタ「プリウス」の場合はトランクの右側にあったりします。また、車種によっては補機用バッテリーがリアシートを外さないとアクセスできないものも存在します。
ガソリンエンジン車でもバッテリーの搭載位置は車種によって違うため、万が一に備えてどこにバッテリーがあるのか把握しておきたいところです。
では、うっかりミスによるバッテリー上がりを防ぐには、どうするべきなのでしょうか。
「やはり、スモールランプを含めたランプ類の消し忘れをしないように心がる、これに尽きます。
個人的にはオーディオやエアコン、ランプ類などの電装系をすべてオフにしてからエンジンを切るようにしていて、これはもっとも電力を必要とする始動時にセルモーターだけに電力が集中できるメリットもあります」(H整備士)
電装系を全部オフにするは、ひと昔前のイタリア車やフランス車などに乗っている人の間では有名な作法。国産車でやっている人は少ないかもしれませんが、バッテリー上がりを防ぐために実践してみるのも良いかもしれません。
「バッテリー上がりと混同しがちなのが、スマートキーの電池切れです。忘れた頃に電池が切れ、大きな故障と勘違いする人も多いのです。
スマートキーが効かないときは、まず電池を交換することからトラブルシューティングしてみてください」(H整備士)
※ ※ ※
クルマのバッテリーの蓄電量はそれほど多くないため、走行して蓄電と放電を繰り返しています。
スモールランプやルームランプの消し忘れという軽度なうっかりミスでもバッテリーが放電し切ってしまうこともあるので、クルマから離れるときは電装系のオン/オフは忘れずにおこないましょう。
また、スマートキーを採用しているクルマでドアが開かないといった場合にもっとも多い原因がスマートキー本体の電池切れ。こうなると、バッテリーが上がったときと同じく、ドアロックすら解錠できなくなってしまいます。
バッテリー上がりを疑う前に、スマートキー本体が電池切れしていないかもチェックするようにしましょう。
外部リンク
この記事に関連するニュース
-
不動車のホンダ「ベンリイC92」をエンジンのプロがレストア! いよいよエンジンを始動します【vol.14】
バイクのニュース / 2024年7月28日 11時10分
-
なぜ「ゲームボーイ」でクルマが盗まれる?“最新セキュリティ”突破する「新たな手口」も登場!? 盗難防止策はある?
くるまのニュース / 2024年7月26日 11時10分
-
盗れないクルマは無い!? 多発する車両盗難、危機的な現状を知る~セキュリティ企画:前編~
レスポンス / 2024年7月13日 11時0分
-
何もしてないのに「バッテリー上がり」した! 真夏の「突然のトラブル」どう防ぐ? いつか起こり得る「エンジンかからない」どう対処するのがOKか
くるまのニュース / 2024年7月6日 18時10分
-
車内電源DIY術! スマホ充電から100V機器まで完全ガイド~Weeklyメンテナンス~
レスポンス / 2024年7月4日 6時30分
ランキング
-
1年金15万円・81歳の母だったが、55歳長男が「私の老後は絶望的です」と悲観する「親の老人ホーム請求額」に驚愕
THE GOLD ONLINE(ゴールドオンライン) / 2024年7月28日 10時15分
-
2女性から自然と「好かれる/嫌われる男性」に共通している“6つの特徴”
日刊SPA! / 2024年7月28日 8時52分
-
3マクドナルドで行列は当たり前…は昔の話。「一切並ばず食事する方法」使わないのはあまりに損
女子SPA! / 2024年7月28日 8時45分
-
4「熟年離婚」「ローン一括返済」「冬のマラソン」65歳をすぎて“やってはいけない”10のこと
週刊女性PRIME / 2024年7月28日 11時0分
-
5恋人としては良いけど… 男性が「結婚をためらう女性」の特徴とは
ananweb / 2024年7月27日 20時15分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
![](/pc/img/mission/mission_close_icon.png)
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
![](/pc/img/mission/point-loading.png)
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください
![](/pc/img/mission/mission_close_icon.png)