「エンジンルーム点検しましょうか?」GSスタッフの勧誘どうすべき? 放置するとヤバい不具合ってどんなもの?
くるまのニュース / 2023年3月6日 18時10分
給油するためにガソリンスタンドに立ち寄ったときにエンジンルームの点検を勧められることがあります。点検はしてもらったほうが良いのでしょうか。
■GSでのエンジンルーム点検は実は短時間でできるってホント!?
クルマに給油するときに立ち寄るガソリンスタンドでは、給油中に簡易的なエンジンルーム点検を実施しています。
なかには「エンジンルームの点検どうですか?」と声を掛けられたことがある人もいるでしょう。「忙しくてそんな時間ない」と思われる人も多いかもしれませんが、エンジンルームのチェックはやってもらったほうが良いのでしょうか。
実はこのエンジンルームの点検に所要する時間は、たいていの場合は約5分程度と非常に短時間で済むものです。
大切な愛車のエンジンルームを点検することで次回の交換目安が確認できたり、思わぬところが傷んでいることが発覚することもあり、大きなトラブルを未然に防ぐことができるでしょう。
約5分間の点検でチェックする箇所は、「エンジンオイル」「ウインドウォッシャー液」「ブレーキオイル」「各種ベルトのひび割れ」「バッテリーチェック」「タイヤ・足まわり」「ブレーキパッドの残量確認」「灯火類の確認」「冷却水まわり」など。そのなかでも、エンジンルームではどのような箇所をチェックするのでしょうか。
エンジンオイルの点検では、オイルの汚れ具合を専用のシートを用いてクルマのオーナーに直接見てもらい、汚れの程度や、以前交換したときからどれくらい走行距離が増えているかなどを加味して必要であれば交換を推奨します。ちなみに、エンジンオイルの交換目安は、一般的には走行距離3000kmまたは6か月が目安とされています。
次にブレーキオイルですが、このオイルはブレーキペダルを踏む力を増大させる「ブレーキブースター」の作用にかかわるという重要な役割を担っています。
ブレーキオイルは交換せずに放置すると色が茶色になり耐熱性能が低下するほか、水分を含むと最悪の場合はブレーキング時にブレーキ制動力が著しく低下する「ベーパーロック現象」が起きる危険性があります。
ベーパーロック現象とは、ブレーキング時の熱によってブレーキフルードが沸騰してしまい、油圧がキャリパーピストンまで伝わらずブレーキが効かなくなる現象。この状態は非常に危険なので、ブレーキオイルは年に1回程度は交換することをお勧めします。
通常ボンネット内にブレーキオイルリザーブタンクがあり、目視でチェックすることが可能です。
■エンジンルーム以外で見るべきポイントは?
エンジンルーム内ではないものの、頻繁にチェックしておきたい項目があります。それは「ブレーキパッドの残量確認」です。
ディスクブレーキの場合、ブレーキディスクをブレーキパッドで挟み込んだ摩擦によってブレーキ制動力を確保します。そのため、ブレーキディスク・ブレーキパッドともに、摩擦により徐々に擦り減っていきます。
足まわりはブレーキ関連をチェック
ブレーキパッドの残量は非常に重要です。新品は約10mm程度ありますが、5mm以下または3mm以下になると交換のサインです。
なお、一般的な交換基準は走行距離が3万kmから5万km程度とされていますが、ブレーキ使用頻度により消耗量が異なります。ブレーキパッドの消耗に気付かず乗り続けると、ブレーキディスクを傷つけてしまい、両方の交換が必要となれば整備費用も割高になってしまいます。
ブレーキパッドの残量は「パッド残量計測ペン」などが市販されており、簡易的に測定できますが、専門の整備士にお願いすると良いでしょう。また、ブレーキオイルリザーブタンクの油量が著しく減っていたり、ブレーキング時に異音が発生している場合は最寄りの整備工場で点検をしてもらいましょう。
ブレーキ関係でさらに怖いのが「ブレーキホース」の亀裂です。ブレーキホースはフレキシブルな可とう性のゴムでできており、タイヤ周りが左右に動くことから亀裂が入りやすく、この状態でブレーキングを繰り返すと非常に危険です。
片方1万円程度で交換できるので、年式が経過したクルマなどでは大事に至る前に予防として替えておいたほうが良いと思います。
ほかにも点検時に意外と見つかる不具合としては、ラジエターのアッパーホースやロアホースという太いホース付近からの冷却水漏れが比較的多く発見されます。
これらのホースは冷却水の通り道で非常に重要なパーツとなり、ここから冷却水が漏れているときはオーバーヒートのリスクが高くなるためすぐに修理したほうが良いと考えられます。
もし日常点検で見つけた場合は、最寄りの整備工場で点検することを強くお勧めします。作業自体も冷却水を循環させるウォーターポンプを外したり、エア抜きなど専門的な作業になりますのでプロに任せたほうが安全です。
※ ※ ※
筆者(藤本敬太)がガソリンスタンドでメカニックとして勤務していた時には日常点検の不具合から故障に発展したケースが多くありました。
ガソリンスタンドでのエンジンルーム点検は短時間で不具合を発見してくれるので時間を有効に使いたい人は積極的に活用すると良いのではないでしょうか。
外部リンク
この記事に関連するニュース
-
クルマのメーター内に「光るカメ」出現! 「青いイカ」や「コーヒーカップ」も!? 点灯したらマズい? 新種の「警告灯」どんな意味?
くるまのニュース / 2024年11月25日 9時10分
-
『危ねぇ知らなかった!』危険回避! 知らないと怖いブレーキパッドの交換タイミング~カスタムHOW TO~
レスポンス / 2024年11月23日 6時30分
-
カーディーラーから走行距離2万キロで「ブレーキパッド」の交換を勧められたという「ジムニー」好きの息子。正直「5万キロ」は持つと思っていましたが、交換させるべきでしょうか…?
ファイナンシャルフィールド / 2024年11月17日 4時0分
-
『今すぐやりたい!』知らないと損!エンジンオイルの役割と選び方、交換サイクルの全解説 ~Weeklyメンテナンス~
レスポンス / 2024年11月7日 6時30分
-
ブレーキから“キーキー”音がするけれど、大丈夫!?
バイクのニュース / 2024年11月1日 11時10分
ランキング
-
1「お金がない」「残高を見るのが怖い」その悩みの名は貧困妄想!解決方法を心療内科で聞いてみた
よろず~ニュース / 2024年11月25日 15時0分
-
2話題の「異世界転移チャレンジ」を検証 手首に“690452”と書いて寝ると行ける?
おたくま経済新聞 / 2024年11月25日 15時0分
-
3歯磨きのあとに口をゆすいではいけない…毎日磨いているのにむし歯になる人がやっている「誤解だらけの習慣」
プレジデントオンライン / 2024年11月25日 6時0分
-
4「絶句」 ユニクロ新作バッグに“色移り”の報告続出…… 運営が謝罪、即販売停止に 「とてもショック」
ねとらぼ / 2024年11月25日 13時52分
-
5斎藤元彦知事ヤバい体質また露呈! SNS戦略めぐる公選法違反「釈明の墓穴」…PR会社タダ働きでも消えない買収疑惑
日刊ゲンダイDIGITAL / 2024年11月25日 11時3分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください