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なぜ1000万円級のトヨタ「最大級モデル」人気に? 全長6m超えでも不便じゃない? デカすぎ「タンドラ」の購入事情

くるまのニュース / 2023年3月13日 17時10分

トヨタが北米向けに展開しているフルサイズピックアップトラック「タンドラ」。日本でも並行輸入で手に入れることができますが、どのようなユーザーが購入するのでしょうか。

■どのようなユーザーが購入する?

 ここ数年、日本で人気が復活しつつあるカテゴリーが「ピックアップトラック」です。
 
 日本では、2023年現在トヨタ「ハイラックス」のみが新車購入可能ですが、並行輸入ならばトヨタ「タンドラ」などフルサイズピックアップトラックを手に入れることができます。
 
 では、日本でフルサイズピックアップトラックを購入する人はどのような人なのでしょうか。

 かつて1990年代初頭の日本には日産「ダットサントラック」を筆頭に、トヨタ「ハイラックス」、マツダ「マービー」、三菱「ストラーダ」など多くのモデルがありました。

 しかし、日本の多雨という気候や、実用的な外観が要因となって、1990年代後半から徐々に失速。

 現在では、国内ではハイラックスのみの新車販売という状況になっています。

 そんな状況もあって、アメリカからの並行輸入車、逆輸入車のピックアップトラックがファンの注目を集めているのと同時に、売り上げが好調となっています。

 ピックアップトラックの本場と言えば、やはりアメリカ。

 アメリカでは乗用車の販売台数の約2割をピックアップトラックが占めており、年間販売台数ベスト3もピックアップトラックがすべてランクインするほどの人気ぶりです。

 その一方でトヨタは2022年に北米向けのピックアップトラック「タンドラ」を3代目へとフルモデルチェンジしました。

 上位グレードの「キャップストーン」や「1794エディション」は、内外装とも非常にラグジュアリーに仕上げられており、高級SUVにも負けないモデルになっています。

 そんなフルサイズピックアップトラックが日本でも人気になっているようですが、どんなユーザー層にウケているのでしょうか。

 アメリカからの逆輸入車を扱っているアップル岩槻インター店(埼玉県さいたま市)の原田彰人店長に聞いてみました。

「日本でフルサイズというと非常に大きいというイメージを抱くと思います。

 そのため、関東では埼玉や千葉の人が多いのでは…とよく言われるのですが、タンドラなどは都心にお住まいのユーザーに売れるんですよ」

 都心のほうが道路や駐車場などのインフラ状況が悪いように思えますが、実際には違うと言います。

「都心にあるマンションや住宅の駐車場は、大型の輸入車を駐められるようにできています。

 また、商業施設の駐車場も同じ。むしろ、埼玉県あたりの駐車場のほうが大きなクルマを駐めにくいんです。

 最近ではビッグサイズセダンやミニバンと買い替えるカタチで、フルサイズピックアップトラックを買いに来る人が多いですね。

 内外装の装備がいい上位グレードから売れていきます」

※ ※ ※

 ちなみに日本でタンドラを購入すると、平均で見ても1000万円以上。

 相当な高級車ですが、それでも在庫はすぐに売れてしまうといいます。

 購入者にとっては日本では少ないカタチと大きさが魅力のようで、“他人と同じクルマには乗りたくない”という気持ちを刺激するのかもしれません。

■アメリカではなぜピックアップトラックが人気なのか…

 アメリカでピックアップトラックが人気な理由は、日本とは違うポジションにあると言えます。

 アメリカでピックアップトラックが生まれたのは1913年で、フォード「T型」のバリエーションのひとつとして造られました。

 ピックアップトラックと名乗ったのは、ダッジの造った「3/4トントラック」。

 ネーミングの由来は定かではありませんが、ボンネットトラックに比べて荷台が低いので、荷物を拾い上げる(pick up)ように取れるからという説が濃厚です。

 1940年代までは農業や産業などで使われることが多かったのですが、1950年代になると一変。

 アメリカ経済の好景気によって人々のライフスタイルが様変わりします。

 その結果、パーソナルカー時代が到来し、ピックアップトラックが一気に広がったのです。

 アメリカ人の間でサーフィンやオートキャンプなどのアウトドアレジャーが流行したこと、スポーティなエクステリアのモデルが登場したことに加えて、ピックアップトラックは消費税や自動車保険が安いことが需要拡大の要因でした。

 日本だとパーソナルカーは軽自動車ですが、国土が広大で道路が広いアメリカでは、多人数乗車を考えていないピックアップトラックということになったのでしょう。

 ちなみにアメリカでは、女性がスカートで乗り降りできて、子どもの送り迎えができるということで、ステーションワゴンやミニバン、ミドルサイズSUVは「ママのクルマ」と呼ばれています。

 一方、無骨で潔いエクステリアのピックアップトラックは「男のクルマ」とされているのです。

アメリカではパトカーもピックアップトラック? フォード「F-150 ポリス レスポンダー」アメリカではパトカーもピックアップトラック? フォード「F-150 ポリス レスポンダー」

 アメリカではフルサイズピックアップトラックだけでなく、ミドルサイズピックアップトラックも人気です。

 フォード「レンジャー」、シボレー「コロラド」、そしてトヨタ「タコマ」といったクラスです。大きすぎないサイズと手頃な価格ゆえに、主にアメリカの若年層に支持されています。

 フルサイズピックアップトラックと言えば、やはり成熟した男の乗り物。

 2000年代に入ると、高級化が進み、内外装ともゴージャスなモデルがアメリカ国内で増加。クリント・イーストウッドの映画「運び屋」でも、大金を掴んだ主人公が古いフォードのトラックからリンカーン「マークLT」に乗り換えるなど、高級ピックアップトラックは富裕層の証しともなっています。

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