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レンタカーで困惑!「給油口」の位置なぜバラバラ? ガソリンスタンドでトラブルも… 車種ごとに場所が異なる理由とは

くるまのニュース / 2023年3月20日 17時10分

レンタカーや人のクルマを借りたときなどに、ガソリンスタンドで給油口の位置がわからず困った経験がある人は少なくないでしょう。一体なぜ給油口の位置は車種によって左右が異なるのでしょうか。

■給油口の位置、なぜ左右バラバラ? 統一できないの?

 クルマを使用していると、電気自動車でない限りは定期的にガソリンを入れる必要がありますが、実はその際に開ける「給油口」は車種によって位置がバラバラで、車体の右側あるいは左側に取り付けられているかが異なります。

 しかもこれはメーカーごとで違うというわけでもなく、つまり「トヨタは右側」「ホンダは左側」などの決まりもありません。

 自分が所有しているクルマであれば自然と位置を覚えられるでしょうが、これがレンタカーや人から借りたクルマだった場合には、給油のためにガソリンスタンドに立ち寄った際に左右どちらのレーンに行けばいいか分からず、焦った経験を持つ方も多いのではないでしょうか。

 ハンドルの位置のように、給油口の場所もすべてのクルマで統一されていれば困ることもなさそうですが、なぜ給油口の位置はバラバラで統一されていないのでしょうか。

 給油口に関するルールや基準について調べてみると、2022年12月23日に公開された「自動車道路運送車両の保安基準」の第15条:燃料装置の、細目告示第1節18条、第2節96条、第3節174条、に以下のように定められています。

■燃料タンクの注入口及びガス抜口は、次に掲げる基準に適合すること。
・通常の運行において燃料が容易に漏れない構造であること。
・露出した電気端子及び電気開閉器から200mm以上離れていること。
・座席又は立席のある車室の内部に開口していないこと。

 さらに、適用整理12条には以下のような記載もありました。

■燃料タンク及び配管は、次に掲げる基準に適合すること。
・堅ろうで、振動、衝撃等により損傷を生じないように取り付けられていること。
・当該自動車が衝突等を受けた場合において、燃料が著しく漏れるおそれの少ない構造であること。
・排気管の開口方向になく、かつ、排気管の開口部から300mm以上離れていること。

 これらを見ると、「露出した電気端子及び電気開閉器から200mm以上離れていること」や「排気管の開口部から300mm以上離れていること」など、引火を防ぐために給油口はマフラーなどの高熱や電気を帯びる場所からの距離を取る必要があるようです。

 また、旧車に見られたようなリヤ側に給油口が配置されるクルマが現在では一般的でなくなった理由も、「排気管の開口方向になく」という基準によるものと考えられます。

■「給油口」の位置を決定づける要因は?

 では、こうした安全面以外でも給油口の位置を決定づける要因はあるのでしょうか。国産自動車メーカーのデザイン担当者は、過去の取材に以下のようにコメントしています。

給油口の位置は左右バラバラ、この車種では「右側」給油口の位置は左右バラバラ、この車種では「右側」

「給油口の位置は車種ごとのデザイン性によっても決定されますが、それ以上に位置を左右するもっとも大きな要因は“燃料タンクが設置された場所”とタンク周辺の構造物です。それらを避けながら、可能な限り配管ルートが最短となるように給油口は設置されることが多く、構造上と見た目の両面に問題がない場所に配置されています」

※ ※ ※

 このように、給油口の位置は安全性に加えて、設計の問題や製造コスト、デザインのまとまりといった様々な要因によりボディ左右どちらに設置されるかが決定されるため、どちらか一方に統一することは現実的ではなさそうです。

 なお、レンタカーを借りた際など、給油口の位置が運転席から分からない際には、実はメーターパネルを見ればその位置を判断することが可能です。

 パネルに表示されている「給油機」のアイコンをよく見ると、左右どちらかに小さな三角形のマークが付いており、これは給油口の位置を指し示しています。

 ガソリンスタンドで左右どちらのレーンに行くべきか分からない際などには、ここを見れば困ることはなくなりそうです。

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