春はうっかり運転ミスが起きやすいってマジ!? 気候や生活環境の変化が原因? 注意したい5つのポイントとは
くるまのニュース / 2023年3月25日 11時10分
春は、卒業や入学、就職、転勤などでガラリと環境が変わる人もいます。そんな季節の変わり目は、うっかり運転ミスが増える傾向があるようです。春ならではの「運転に気を付けるポイント」とはどんなことなのでしょうか。
■春の温暖な気候が眠気を誘う!?
そして春の訪れとともに、卒業や入学、就職、転勤などで環境が変わる方も多くなる時期。そして免許を取得した初心者ドライバーが増える時期でもあります。
そんな春先は、うっかり運転ミスでトラブルに見舞われることも増えるといわれています。
春先ならではの運転ではどのようなポイントに注意すべきなのでしょうか。都内の教習所に勤務していた元教官I氏に聞いてみました。
まずは、春に気をつけたいのが「居眠り運転」と「突風や強風」です。これらは春ならではの季節の特徴と関係しています。
「冬の寒さが弱まり日差しが暖かく感じられる春は、ポカポカ陽気と走行中の振動が眠気を誘い、居眠り運転に陥りがちです。
ちなみに居眠り運転という違反はないのですが、居眠りが原因で事故や違反などを起こしてしまうと、安全運転義務違反』と見なされ、行政処分が追加されることもあります。
それ以前に意識がぼーっとしてしまう、漫然と運転してしまう行為は非常に危険です」
また花粉症に悩まされている人も多く、アレルギーの症状を緩和する薬を飲んで運転すると眠気が出るような副作用もあります。
「花粉症の症状だとしても、交通事故の原因のひとつにもなっている『過労運転』(過労や病気、薬物などの影響で正常な運転が困難な状態)と判断されることもあります。
この罰則は非常に重く、違反点数が25点、3年以下の懲役または50万円以下の罰金が科されます。
何より交通事故を起こしてしまうと、相手の怪我の補償や損害に対しての賠償もしなければなりません」(教習所の元教官 I氏)
もうひとつ、春特有の気象現象として「突然の強風」が吹くことにも注意が必要です。
春は移動性高気圧の影響で盆地などの空気が暖められて膨張し、軽くなることで上昇気流が発生。上空の冷たい空気が下に流れ込むことで突風が起きやすいとされています。
「強風だけが原因で事故になることはそこまで多くありません。それよりも、強風に驚いて運転操作をミスしてしまうことが怖いのです。
高速道路などで強風が吹くと、ついステリングを切り過ぎてしまうことがあります。そうなると車線を外れてしまったり、時には横転してしまう危険性すらあります。
長距離を同じペースで移動していると、突然の変化に慌ててしまうものです。強風のときはステアリングをしっかり握り、速度を抑える必要があります」(教習所の元教官 I氏)
■新入学の児童に要注意!
春は入学シーズンであり、新入生として通学する児童が増える時期です。これ自体は非常に微笑ましいシーンなのですが、登下校中の児童にはとくに注意が必要なのだそうです。
「それまでは親御さんに連れられて幼稚園や保育園などに通っていた子が、小学校入学と同時に自分たちだけで登下校するようになります。
なかには近所の友達と一緒に行き帰りすることもあり、友達と一緒の児童ほど予測不能な動きをするものです。
通学路周辺を運転する人は、新入学の児童たちによる突然の飛び出しなどに細心の注意をしてください」(教習所の元教官 I氏)
新生活が始まる春は運転に注意
とくに気をつけたい時間帯は午後から夕方にかけての下校時間だといいます。
放課後は下校する児童はもちろん、公園などに遊びに行く子もいれば、習い事などに通う子もおり、突然車道に飛び出してくるといった事態が想定できます。
通学路周辺に関わらず、ドライバーは細心の注意を払い、スピードを控えた運転を心掛けましょう。
また、高校や大学の卒業前後や春休みに、新たに運転免許を取得した人が増える時期。最近はカーシェアが普及し、自分のクルマがなくても気軽に運転できる機会が増えており、初心者ドライバーが増加します。
「初心者ドライバーは、交通の流れに乗るのに戸惑うことが多いです。またナビ頼りの運転になりがちで、周囲への注意も散漫になりやすいものです。
さらに、前方にほかの車両がいなくても法定速度以下のゆっくり運転になりがちで、周囲のドライバーから邪魔者扱いされやすく、それがさらにパニックを引き起こし慌ててしまうわけです。
周囲を運転するドライバーは、自分たちも初心者だったことを思い出しつつ、初心者ドライバーに合流地点で道を譲ってあげるなど、余裕ある大人の対応をしてほしいです」(教習所の元教官 I氏)
※ ※ ※
もうひとつ、引っ越しや転職など、環境の変化にともなって慣れない土地で運転する機会の増えるのも春の特徴です。
土地勘もなく、よくわからないままクルマを運転しなければいけないこともあり、これは観光地でレンタカーを借りて運転するときも当てはまりますが、ナビ画面と標識を気にしながらの運転になりがちです。
そんな行為は周囲からすればモタモタしている印象を受けるかもしれません。
「法規を守った安全運転は大切ですが、周囲の交通の流れに合わせた運転をすることも大切です。
たとえば目的地が決まっている場合、ナビのルート設定をするときにマップの縮尺を広域に変更し、おおむねの方向性などを把握しておくと良いでしょう。
また車間距離を極端にあけたり、法定速度より遅い速度でノロノロ走るのも逆に危険です」(教習所の元教官 I氏)
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