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ニャンだ!? なぜ助手席に「猫」乗っている? 100m4秒で駆け抜ける「SHIP’S CAT」の正体とは

くるまのニュース / 2023年3月24日 17時10分

大胆なフォルムで猫を乗せているユニークなデザインのクルマが注目されています。公道も走行できるようですが、一体これは何なのでしょうか。

■猫がこちらをじろり!この猫車は何!?

 SNSである1台のクルマが注目されています。
 
 そのクルマは、大胆なフォルムで猫の彫刻を乗せているユニークなデザインで、公道も走行できるようですが、一体これは何なのでしょうか。

街中で見かけたらラッキー! 『SHIP'S CAT(Speeder)(2023)』(撮影:南井浩孝 Photo: Hirotaka Minai)街中で見かけたらラッキー! 『SHIP'S CAT(Speeder)(2023)』(撮影:南井浩孝 Photo: Hirotaka Minai)

 SNSでは「なんだこれは…?」という言葉とともに添付された1枚の写真が話題になっています。その写真には、トラックの荷台に載せられたユニークなクルマが写っています。

 ボディの上半分は舞うように波打ち、下半分は鏡体になっている大胆なフォルムで、大きな猫の彫刻を乗せている、とてもユニークなデザインですが、一体どのようなクルマなのでしょうか。

 投稿主のコメントには「気になる……!」との声も寄せられていますが、これは京都芸術大学の教授で現代美術作家「ヤノベケンジ」さんの作品です。

 このクルマについて、ヤノベケンジさんの関係者は以下のように話します。

「猫の彫刻を乗せたオリジナルの電気自動車の名前は、『SHIP’S CAT(Speeder)(2023)』が正式名称です。

 SHIP’S CATは、大航海時代にねずみ退治のために船に乗せられ、ときに船員の心を癒す友やマスコット、あるいは危機察知能力がある守り神として、人間と一緒に世界中を旅した船乗り猫の呼称『SHIP’S CAT』から着想を得たものです。

 若者の旅を見守り、福を地域に運ぶ巨大な猫の彫刻を、福岡のホステルにパブリックアートとして展示したのが最初です。

 国内外で展示されるほか、日本では、福岡、鎌倉、京都、高松、広島、上海にシリーズ作品が常設され、大阪では、大阪中之島美術館のシンボルになっています。

 オリジナルの電気自動車を開発したのは、電気自動車メーカー『GLM』とのコラボレーションで、躯体を提供していただき、ボディを京都芸術大学の共通工房ウルトラファクトリーで制作しています。

 ボディは、手作りの彫刻と同じであるため、『世界最速の彫刻』をコンセプトに、実際公道で走れるようにしました」

※ ※ ※

 躯体が高性能の電気自動車であり、約4秒で時速100キロメートルに達するSHIP’S CATは、まさに世界最速の彫刻であるといえます。

■こだわりポイントや、周囲の人々の反響とは?

 そんな人々の注目を集めるユニークなデザインのクルマには、どのようなこだわりがあるのでしょうか。

 前出の関係者は、こだわりについて以下のように話します。

「デザインとしては、スピーダーと名付けているように、映画『スター・ウォーズ』に出てくる宙に浮く乗り物や『空飛ぶ絨毯』をイメージして、上部はうねりのある曲線にし、下部は鏡体にして周りの風景を反射することで、周囲からは浮いたような雰囲気になるようにしています。

 このように話題になっている理由には、アーティストが単にデザインしたというだけではなく、ボディの成形から塗装、鏡体仕上げ、ペインティングまで、すべて京都芸術大学の工房で作成し、国土交通省から許可を得て公道で走っているというこだわりが詰まっているからなのではないかと思います」

エンブレムにはネズミがひっそりと姿を現している(撮影:南井浩孝 Photo: Hirotaka Minai)エンブレムにはネズミがひっそりと姿を現している(撮影:南井浩孝 Photo: Hirotaka Minai)

 このクルマは作品で、実用車とは異なる特徴を持ちますが、実際に公道を走る姿を見せることにより、さらに興味を持つユーザーも多くいることが予想できます。

 また、このような近未来型のクルマを連想させるようなデザインにより、AIによって安全な自動運転が実現できることが当たり前になる未来や、もはや本当に宙に浮いてしまうのではないか、という期待が膨らむ人もいるかもしれません。

 
※ ※ ※

 ちなみにこの「SHIP’S CAT(Speeder)(2023)」は、誰かに販売したわけではなく、基本的にはヤノベケンジさん自身のクルマとなっています。

 そのため、購入者はいないものの、ヤノベケンジさんは「このクルマを運転していると、見つけた人たちが驚いてこちらを見るのが楽しい」と話します。

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