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なぜ交番のパトカーは小さいクルマが多いの? 街中ではトヨタ「クラウン」率高いのに… あえてコンパクトカーが採用される理由とは

くるまのニュース / 2023年4月8日 10時10分

白黒パトカーと言えばトヨタ「クラウン」を見かける機会が多いですが、交番や駐在所などに停まっているのは日産「マーチ」やスズキ「ソリオ」といったコンパクトカーばかりです。なぜ交番などではコンパクトカーが採用されるのでしょうか。

■交番にミニパトが多い理由とは?

 街でよく見かけるパトカーには、セダンタイプやコンパクトカーなど色々な車種があります。
 
 一方で交番には比較的小さいパトカーが配備されていますが、一体どのような理由があるのでしょうか。

 街で見かけるパトカーには、「警ら用無線自動車」、「交通事故処理車」、「交通取締用四輪車」など用途別に分類されており、そのような事情により車種に違いがあるのです。

 たとえば警ら用無線自動車については、主に自動車警ら隊に所属する警察官が運転しており、パトロール活動や事件・事故発生時の初動対応をメインでおこなっています。

 警ら用無線自動車にはトヨタ「クラウン」といった、犯人の追跡などに役立つ機動力の高い車種が使用されています。

 その一方、交通事故処理車については事故が発生したときの実況見分など捜査活動の際に使用されており、事故の処理に必要なコーンや矢印板などの資機材を積み込めるよう日産「キャラバン」、トヨタ「ハイエース」といった大きめの車種が採用されています。

 さらに、地域に最もなじみ深い交番や駐在所のパトカーについて見てみるとスズキの「スイフト」や「ソリオ」、トヨタの「パッソ」といったコンパクトカーが多く使われています。

 なぜ交番や駐在所などでは、コンパクトカーを使用しているのでしょうか。

 交番や駐在所で使われるパトカーの正式名称は「小型警ら車」であり、一般的にはミニパトと呼ばれています。

 ミニパトでは、交番や駐在所の管轄内で発生した交通事故や事件の対応のほか、交通取り締まり、パトロール活動などをおこないます。

 ミニパトの運用について定めた愛媛県警の「小型警ら車運用要領の制定について」という文書によると、ミニパトを配置する場所に関して「本署からの距離が遠く、かつ、広い所管区を担当する駐在所」、「山間、へき地で交通不便な地域の駐在所」、「その他警察活動上特にミニパトカーを必要とする駐在所又は交番」と掲載されています。

 本署とはその地域を管轄する警察署のことであり、同文書では警察署から離れた場所やクルマを利用しなければ活動がしにくい交番・駐在所にミニパトが配備されることが分かります。

 都心部と異なり、地方では交番や駐在所同士の距離が離れていることが多いほか、山間部、へき地などで狭い道路が多数あるため、取り回しのしやすいミニパトが採用されているのです。

 ミニパトに関しては雪道や凍結した道路での走破性が気になるところですが、寒冷地の警察では駆動力の高い四輪駆動(4WD)のパトカーが使用されており、よほどの悪路でない限りは基本的に問題なく走行できるといえるでしょう。

実は意外と多い? ミニパトとはどのようなものなの?実は意外と多い? ミニパトとはどのようなものなの?

 そのほか警察庁が過去に購入したパトカーについて調査したところ、車種は明らかにされていないものの、四輪駆動の警ら用無線自動車が1台あたり約340万円だったのに対し、四輪駆動のミニパトは1台あたり約180万円と価格が抑えられていました。

 ミニパトを導入する理由としては、警ら用無線自動車と比較して購入価格が低く抑えられるという点も考えられます。

※ ※ ※

 地方の交番や駐在所には小回りのきくミニパトが配備されています。

 特に駐在所の管内は活動する範囲が広いうえ山間部などで道幅が狭くなっている場所も多いため、ミニパトでの活動が必須です。

 近くの交番や駐在所ではどのような車種のパトカーを使っているのかチェックしてみると面白いかもしれません。

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