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「ランドクルーザー300」納車が進んで「転売ヤー」は涙目? 新車納期は改善傾向! 中古車市場の現状とは

くるまのニュース / 2023年3月31日 7時10分

自動車業界を悩ませていた、新車の長納期化に改善の兆しが見えつつあります。新車の供給不足によって高騰していた中古車相場も、今後は落ちついていくと予想されていますが、その一方で転売を目的としたいわゆる「転売ヤー」はどのような状況なのでしょうか。

■新車納期改善で中古車価格も落ち着きを見せる

 コロナ禍や半導体不足などの影響により、新車の超納期化が問題となっていましたが、改善の兆しが見えつつあります。
 
 新車の供給不足によって高騰していた中古車相場も、今後は落ちついていくと予想されていますが、その一方で転売を目的としたいわゆる「転売ヤー」はどのような状況なのでしょうか。

 近年の自動車業界では、新車の長納期化が大きな問題となっています。

 その背景には、コロナ禍やウクライナ危機による世界的な混乱のなかで、半導体をはじめとするクルマに必要な部品が不足し、思うように新車を生産できないという事情がありました。

 その結果、かつては一般的な国産車であれば2週間から1か月程度で納車されていたものの、近年では6か月から1年程度の納期を覚悟しなければならず、人気車種ではそれ以上というケースも珍しくありません。

 新車の生産が進まないと、中古車市場に流通するクルマも少なくなります。

 さらに、納期を優先するユーザーが中古車を求めるようになったことから、中古車相場も高騰するようになりました。

 新車に近いコンディションの個体は、新車価格を超える値段が付けられることもあるなど、「早く納車される」ということが付加価値となっているのが昨今の自動車業界でした。

 一方、自動車メーカーや部品メーカーなどの努力によって、最近では部品不足も解消を見せ、新車の納期にも改善の兆しが見えるようです。

 各販売店によると、ホンダ「フリード」や日産「ノート」など、新車販売台数ランキングの上位に名を連ねる人気車種であっても、1か月以内に納車されるケースも増えているようです。

 また、そのほかの人気車種についても、納期はおおむね改善傾向にあるといいます。

 自動車販売連合会協会および全国軽自動車協会連合会の統計にもとづく、普通車と軽自動車を合わせた2023年2月の新車登録台数は、前年比120.3%となる42万6727台となっています。

 2022年9月以降、6か月連続で前年超えを達成しており、新車の納車が順調に進んでいるようすがうかがえます。

 さらに、中古車登録台数も前年比101.1%の51万5445台と前年超えとなっています。中古車登録台数が前年を超えるのは、2021年5月以来のこととなります。

 新車の納車が進んだことで中古車市場の需給バランスが改善し、相場の落ち着いた結果として、中古車登録台数の増加へとつながったと考えられます。

 実際に中古車販売を行うA氏は次のように話しています。

「2023年に入ってから、新車の納車状況が改善されはじめたことで中古車市場でも買取価格が落ち着き始めてきました。

 とくに人気車種となっていたモデルでは、その価格差も大きくなっており、転売を目的としていなかったお客様でも気にされているようでした。

 一方で依然として納車が長いことには代わりがなく、車検のタイミングなどで『すぐにクルマが欲しい』というような需要も高いため、まだまだ中古車相場はある程度の高値を維持するのではないでしょうか」

■トヨタ「ランドクルーザー300」の納期改善で「転売ヤー」はどうなった?

 実際、中古車市場を見ると、中古車価格も落ち着きを見せていることがわかります。

 かつては新車価格を超える個体も多かったトヨタ「アルファード」や「ハリアー」は、高年式かつ低走行距離のものでも新車価格と同程度で収まっているようです。

 また、最大4年待ちという異例の長納期が話題となったトヨタ「ランドクルーザー(300系)」は、新車価格のおよそ4倍となる3000万円という値で中古車市場で販売されていたこともありました。

 ランドクルーザーは依然として長納期が続いているものの、以前に比べて納車状況はわずかに改善しているうえ、登場からおよそ2年が経過したことで、市場も落ち着きを見せています。

 ランドクルーザーの中古車価格も、そうした状況を反映しています。

 新車同様の個体は1500万円前後の値段となっているなどまだまだプレミアム価格ではありますが、一時期と比べて相場は数百万円程度下落しているといいます。

 こうした状況は、ランドクルーザーの相場高騰の要因のひとつとなったとされている「転売ヤー」にとっても痛手のようです。

中古車相場は落ち着いてきたものの依然として高値を維持するトヨタ「ランドクルーザー」中古車相場は落ち着いてきたものの依然として高値を維持するトヨタ「ランドクルーザー」

 自動車業界のある関係者は次のように話します。

「ランドクルーザーの相場が最も高騰していた頃は、2000万円程度で売れることもめずらしくなかったため、一部の『転売ヤー』は1500万円前後の価格で仕入れることもあったようです。

 ただ、相場が下落傾向にある昨今では、プレミアム価格で仕入れたランドクルーザーでは十分な利益を得ることができないため、急いで売却する例が増えているようです。

 仕入れ価格にもよりますが、タイミングを逃した一部の『転売ヤー』は、思うように利益が得られないばかりか、場合によっては赤字になっているかもしれません」

※ ※ ※

 このように、新車の長納期化がまねいた中古車価格の高騰は、新車の納車状況の改善によって落ち着きを見せているようです。

 とはいえ、2023年1月に発売された新型「プリウス」のように、新車価格を上回る値段で販売されている中古車もいまだに存在しています。

 中古車価格は、需要と供給のバランスによって大きく変化するため、購入を検討する際にはタイミングをしっかりと見極めることが重要です。

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