「あおり運転」しちゃった人の半数以上が「後悔してない」!? 何がきっかけで加害者になったのか?
くるまのニュース / 2023年4月3日 11時10分
近年「あおり運転」に対する罰則が強化されたものの、いまだにあおり運転をする人は後を絶ちません。一体何がきっかけであおり運転をしてしまったのでしょうか。
■あおり運転の加害者「50代男性」が最多!?
2020年6月施行の改正道路交通法で「妨害運転罪」が新設され、ほかの車両の通行を妨害する目的で、急な進路変更をしたり急ブレーキをしたりする行為は「あおり運転」として厳しく処罰されることになりました。
そんななか、あおり運転の実態に関するアンケート調査の結果を弁護士ドットコムが公表しました。
「あおり運転をしたことがありますか」と尋ねたところ、「ある」と答えたのは22.8%でした。「ある」と回答した人の割合を年代別にみると、50代男性が40.2%ともっとも高く、60代男性が29.6%、40代男性が28.5%でした。女性は50代がもっとも高く13.9%でした。
「どこであおり運転をしましたか」と尋ねたところ、場所は「一般道」が7割超という結果になりました。
あおり運転をしたきっかけについて尋ねたところ、「前の車のスピードが遅かった」(58.7%)がもっとも多く、「急な車線変更で前に割り込まれた」(27.2%)、「向こうから先にあおり運転をされた」(8.5%)と続きました。
さらに、「あおり運転を後悔しているか」についての質問で、「後悔している」のは43.5%、「後悔していない」が56.5%と半数を上回る結果となりました。
あおり運転をしたことが「ある」と回答した人の具体的なエピソードを聞いたところ、さまざまなコメント寄せられています。
「あおり運転されるほうが悪いことが多い。早く進まないのであれば後ろに道を譲るべきだ」(50代男性)
「あおり運転の意識は無かったが、車間距離を詰めすぎて、同乗者にあおり運転になると言われた」(60代男性)
「相手が危険な割り込みをして来たため、指導するために追いかけた」(50代男性)
「家族を乗せて運転していた際、合流車線から来たクルマがこちらを見ずに合流してきたため、急ブレーキと急ハンドルでかわした。家族にも幸い怪我はなく、クラクションを鳴らしたものの、こちらを気にする素振りもなく走行していたため、頭に血が上りあおり運転をしてしまった」(30代男性)
「加害者ではあるが、同時に被害者でもある。急なハンドル操作はあおり運転に見なされる。事故を未然に防げただけありがたいと思えとさえ言いたい」(60代男性)
寄せられたエピソードからは、追越車線をゆっくり走ったり、割り込みをされたりしたことを理由に、自分はあえてあおり運転をしたと正当性を主張する声が散見されたといいます。
一方、あおり運転をされたことが「ある」と答えたのは7割以上となりました。あおり運転に対してどう対処したかを複数回答で尋ねたところ、「道を譲った」(36.7%)がもっとも多く、「何もしなかった」(29.2%)、「スマホやドライブレコーダーで記録した」(8.7%)と続きました。
あおり運転をされた側の体験談も寄せられています。
「後ろから車間距離を詰められ、更にハイビームで運転をしにくくされたため、路肩に寄って道を譲ったら、抜かすタイミングで私のクルマに対し、睨みつけながら何かを叫んでいた」(30代女性)
「高速道路での遭遇が多い気がします。どいて欲しいのか左右に車体を動かしたり、パッシングをされたりしました。避けようにも前も詰まっていることも多く、見えていないのかと思うこともあります」(50代女性)
「高速道路で追い越し車線を走行中、後ろから近づかれて法定速度以上のスピードを出さなければいけなくなった。自分はあおり運転をしないので恐怖を感じた」(50代男性)
「車間距離を詰められ、ハイビームを着けたり消したりする迷惑行為をされた事があります。軽自動車で初心者マークをつけていたせいで、標的にされやすいように感じました」(30代女性)
「片側一車線の道路で法定速度にて走行中に、何度もスピードを上げて詰められたり離されたりを繰り返しされました。停車する路肩も無かったため、逆にゆっくり走行し脇道へ逃げ込みました」(30代女性)
高速道路や片側一車線の法定速度で走行していると、猛スピードで迫られて怖い思いをしたという声が複数寄せられました。また、軽自動車や初心者マークをつけているとあおり運転をされるという意見もありました。
※ ※ ※
あおり運転はささいなことがきっかけとなって乱暴な運転を引き起こし、最悪の場合には重大事故につながる恐れもあります。
そのため、クルマを運転する人同士がゆとりと譲り合いの気持ちを持つことが非常に重要だといえるでしょう。
また、あおり運転を引き起こすきっかけには、「進行の邪魔をされた」「割り込まれた、抜かされた」など被害車両の運転行為がきっかけとなることも多いものです。
どんなきっかけであってもあおり運転を正当化することはできませんが、あおり運転されたと感じたら、自分自身の運転を見直すことも必要なのではないでしょうか。
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