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軽自動車のナンバーなぜ右側? 普通車は左右中心なのに…真ん中だと不都合な「軽特有の事情」とは

くるまのニュース / 2023年4月30日 11時10分

軽自動車の前面に付いている黄色いナンバープレートは、多くの場合、中心ではなく特に右側にずれています。なぜ片寄った位置に取り付けられているのでしょうか。

■エンジンルーム内の配置がプレート位置に影響

 軽自動車の前面に付いている黄色いナンバープレートは、普通車やバス・トラックのように取付け位置が左右真ん中ではなく、多くの場合、右側(向かって左の運転席側)に付いています。なぜ中心からずれているのでしょうか。

 ナンバープレートが中心からずれて付いている理由は、エンジンなどを効率良く冷やすためです。

 軽自動車のサイズは、全長3.4m以下、全幅1.48m以下、全高2.0m以下と規格で決まっています。このため、エンジンルームも必然的に普通車よりも狭く設計されます。

 エンジンルームの奥行が限られているため、ラジエーターなどの補器類を設置する場所も制限を受けます。そのためラジエーターは、エンジンの前ではなく、トランスミッション側にずらして配置されることがほとんどです。

 ラジエーターはエンジンの熱で温まった冷却水を、走行風に当てることによって冷やしています。

 エンジンルーム内でこのラジエーターは、走行風を受けやすいようにフロントグリルのすぐ後ろに配置されるのが一般的ですが、スペースに制限のある軽自動車だとそう単純にはいきません。

 エンジンルームをコンパクトにまとめるために、エンジンはフロントグリルのギリギリまで場所を取ることになります。

 そのため、ラジエーターなどの冷却部品は、スペースの確保しやすい後方のトランスミッション側に配置することが一般的です。

 そしてラジエーターに走行風を当てるため、ナンバープレートは中心からずらして取り付けることになります。

 エンジンルーム内とラジエーターに走行風をしっかり当てるためには、ナンバープレートをエンジン側にずらして通風部を確保するのが合理的なのです。

■ふた代わりにもなるナンバープレート

 軽自動車のナンバープレートが中心からずれている理由は、ラジエーターなどの冷却性能を確保するため、ということが理由です。

 走行風による冷却が必要な補助具は、ラジエーターのほかにもエアコンコンデンサーやエンジンオイルクーラーなどがあります。

ホンダ「N-BOX」のエンジンルーム。限られたスペースで補記類が効率良く配置されているホンダ「N-BOX」のエンジンルーム。限られたスペースで補記類が効率良く配置されている

 ちなみにクルマのナンバープレートはネジで簡単に取り外しが可能なので、プレートをふた代わりにしている車種も存在します。

 裏側に作業用のサービスホールを設けて、エンジンのオイルフィルターを交換しやすく設計しているのです。

 オイルフィルターの交換が容易にできるということは、整備性の向上やメンテナンスコストを抑えることにもつながります。

※ ※ ※

 軽自動車でナンバープレートを中心からずらして取り付ける理由は、エンジンルームに走行風を効率良く取り入れるための工夫であり、構造上の事情によるものです。

 ちなみにEVはエンジンを搭載していないため、走行風を取り込む必要がありません。そのため、グリスレスデザインを採用するモデルもあります。

 今後、グリスレスの軽EVが増えるとデザインの幅が広がり、新たなナンバープレートの取り付け位置が出てくる可能性もあるでしょう。

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