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なぜ「車載灰皿」消えた? 「昔は定番だったのに…」 同時に「シガーソケット」と言わなくなった理由とは

くるまのニュース / 2023年4月17日 14時10分

昔のクルマには「灰皿」や「シガーソケット」が標準装備されていました。しかし、最近では「灰皿」は装備されなくなり、「シガーソケット」は名称が変化しています。なぜこのような変化があったのでしょうか。

■灰皿やシガーライターはほとんど見かけない?

 ひと昔前のクルマであればほとんどのクルマに備わっていた「灰皿」と「シガーソケット」ですが、最近ではほとんど見かける事がありません。
 
 その背景には、どのような事情があるのでしょうか。

 昭和から平成初期にかけて高い装着率であったものとして「灰皿」が挙げられます。

 実際にJT(日本たばこ産業)が、1965年から2018年にかけて、3万人を対象に調査をおこなった「喫煙者率」のデータによると、1965年の喫煙者率は男性が82.3%、女性が15.7%と高い水準だったことが分かっています。。

 当時は、社外品であえて購入する愛煙家もいるなど、照明付きやアーム付きなどさまざまなスタイルで個性を演出していました。

 そんな灰皿ですが、最近ではほとんど見かけないと言っても過言ではありません。

 その背景について、国内メーカーの広報担当者は以下のように話します。

「2008年頃を最後に、純正装着の灰皿はなくなりました。

 健康志向の高まりから喫煙者が減少し、灰皿よりも携帯電話などに適した収納が要望されるようになった時代背景もあり、純正装着の灰皿は廃止となりました」

 タバコが「身体に悪影響を及ぼす」として広まったのは、英国王立内科学会と米国公衆衛生総監諮問委員会が1962年と1964年に「喫煙と健康」という報告書を発表したことがきっかけだと言われています。

 日本では1987年に厚生労働省が「喫煙と健康問題に関する報告書(たばこ白書)」を発表。

 1996年には「公共の場所における分煙のあり方検討会報告書」として、現在おこなわれているような分煙への取り組み方を発表。

 さらに日本は2004年にWHO(世界保健機構)が2003年に発令した「たばこ規制枠組条約」へ同意したことなども影響し、喫煙者数が減少する要因となりました。

 前述のJT(日本たばこ産業)による2018年時の「喫煙者率」では、男性が27.8%、女性が8.7%となっており、調査開始当初に比べて、現在ではかなり喫煙者が減っていることがうかがえます。

 こうした車内での喫煙ニーズの減少も重なり、純正装着の必要性もなくなってきたので、現在では一部の車両のみ、ディーラーオプションで設定されている状態です。

※ ※ ※

 また、タバコに火をつけるために用いる「シガーライター」も最近ではあまり見かける機会はなくなりました。

 国産新車系の販売店担当者は、シガーライターについて次のように話しています。

「現在ではタバコの絵柄が描かれたいわゆるタバコの火をつけるための『電熱線部分』は残っていません。

 しかしソケット自体は残っており、現在は『アクセサリーソケット』として車載電源として残っています」

 この「アクセサリーソケット」は、最近定番装備となっている市販のドライブレコーダーなどの電源となっていることも多く、タバコに火をつけるという役目からクルマの安全を守るというように役目に変わったと言えます。

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