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違反になる? よく見る子どもの「窓から顔出し」乗車 過去には痛ましい事故も… 子どもと安全にドライブする方法とは

くるまのニュース / 2023年5月5日 9時10分

街の交通を見ていると、ときどきクルマの窓から子どもが顔を出している光景を見かけます。このような行為でドライバーが交通違反に問われることはあるのでしょうか。

■子どもがクルマの窓から「顔出し」 違反になる?

 時々、走行中のミニバンなどで子どもが窓やサンルーフから手や顔を出している光景を見ることがあります。
 
 はたから見ていると近くのクルマと接触しないか心配になりますが、子どものこのような行為に関して、ドライバーが何らかの交通違反に問われることはあるのでしょうか。

 まず、クルマに乗っている子どもがシートベルトをせずに窓から身を乗り出していたり、顔を出していたりすれば道路交通法第71条の3に規定する「座席ベルト装着義務違反」や「幼児用補助装置使用義務違反」に該当する可能性があります。

 クルマのドライバーは、自身がシートベルトをすることはもちろん、助手席や後部座席などに座る同乗者にシートベルトを着用させなければいけません。

 原則同乗している子どもが6歳以上であればクルマに備え付けられたシートベルトを着用させ、子どもが6歳未満であれば子どもの発育に応じた幼児用補助装置、いわゆるチャイルドシートやベビーシートを使用する義務があります。

 クルマを運転する際、6歳以上の子どもにシートベルトを着用させなかった場合は「座席ベルト装着義務違反」、6歳未満の子どもにチャイルドシートなどを使用しなかった場合は「幼児用補助装置使用義務違反」としてそれぞれ違反点数1点(反則金なし)がドライバーに科される可能性があるため、注意しましょう。

 過去には、チャイルドシートを使用していなかったために、後部座席に乗っていた2歳の男児がドアを開けて車外に転落し頭を打って亡くなるという事故のほか、車外へ転落した1歳の女児が後続車両にはねられて亡くなる事故も発生しています。

 また2013年には山口県萩市において、大型ワンボックスカーのサンルーフから顔を出していた6歳の女児が高さ制限のある高架橋にぶつかって亡くなる事故も起きており、子どもが窓から身を乗り出せる状態であれば、クルマの外へ転落するだけでなく、他のクルマや道路上の工作物などと接触してしまうおそれもあります。

 子どもをクルマに乗せる際にはシートベルトやチャイルドシートを確実に着用させること、またチャイルドシートは体格に合わせて乳児用、幼児用、児童用などシートの形状を変えたり、ベルトを調節するなど正しい使用方法を心がけることが大切です。

 さらに、クルマの窓から身を乗り出す行為については各都道府県の道路交通規則で明確に禁止されているケースがあります。

 たとえば、道路における禁止行為として、東京都道路交通規則第17条第4号では「みだりに物件を道路上に突き出し、又は車両等の中から身体若しくは物件を出すこと」と規定されているほか、大阪府道路交通規則第14条第5号でも「進行中の車両等からみだりに身体を出し、又は物を突き出すこと」と定めています。

 これらは道路交通法第76条第4項第7号に規定する道路での禁止行為とみなされ、状況によって5万円以下の罰金を科されることがあります。

 窓から子どもが急に身を乗り出すようなことがあれば子どもにとって危険なだけでなく、周りのクルマがそれを避けようとして急ハンドルを余儀なくされるなど、交通事故を誘発するおそれもあります。

 判断能力がない子どもの行為であれば保護者の責任を問われる可能性も考えられるため、ドライバーや同乗している保護者がしっかりと子どもの様子を見ておくことが重要といえるでしょう。

※ ※ ※

 子どもがクルマの窓から顔を出す行為については、シートベルトの違反や各都道府県の道路交通規則に抵触する可能性があり、場合によって保護者の責任を問われるケースも想定されます。

 何より子どもの安全を守るために、子どもにシートベルトを着用させる、子どもが顔を出せない程度まで窓を閉めておく、クルマにチャイルドロックをかけるなどして転落・衝突事故を防止する対策をとりましょう。

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