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ついにトヨタ新型「クラウンスポーツ」今秋発売! 「デザイン&走り」に期待する声多いが… 新提案「スポーツ」が意味する狙いとは

くるまのニュース / 2023年4月21日 11時50分

トヨタ新型「クラウンスポーツ」の新情報が明らかになりました。そのデザインや車名から「走り」を期待する声が多い一方で、従来のスポーツモデルほど全高や最低地上高が低くはなく「スポーツ」という名称に疑問を持つ声も聞こえています。では、新型クラウンスポーツとはどのようなモデルとなるのでしょうか。

■新型クラウンスポーツは「スポーツ」なのか?

 2023年4月12日、トヨタは新型「クラウンスポーツ」の新情報を公開しました。
 
 スポーツの名を称した新たなクラウンとは、どのようなモデルなのでしょうか。 

 これまで、エクステリアデザインと開発目標値としてのボディサイズなどの限定された情報しか公開されていなかった新型クラウンスポーツ。

 今回、インテリアデザインやパワートレイン、そして「2023年秋から冬」という発売時期などが明らかにされました。

 インテリアは、基本的にはクラウンクロスオーバーのものを踏襲してはいるものの、赤を大胆に用いた配色パターンが用意されるなど、よりスポーティな印象を与えています。

 また、パワートレインにはハイブリッド車(HEV)とプラグインハイブリッド車(PHEV)が用意されるほか、駆動方式は4WD仕様のみとなっています。

 それぞれの詳細なスペックは明かされてはいませんが、そのクーペライクなルックスから、「スポーツ」の名のとおりのスポーティな走りができることが期待されています。

 一方、新型クラウンスポーツに対しては、2022年7月の発表当初より「デザインや走り」に対する期待の声がある中で、「なぜ『スポーツ』の名が与えられているのか」という声も寄せられています。

 スポーティな走りを追求するのであれば、全高や最低地上高をできるだけ低くしたほうが合理的です。

 つまり、セダンやクーペのようなボディタイプが最も適しているというのが従来の考え方でした。

 しかし、クラウン スポーツは、クーペのような流麗なボディラインを持ってはいるものの、全高が1560mmとなっていることからもわかるとおり、あくまでSUVに属するモデルです。

 また、4ドアであることから一定の実用性を保っていることがうかがえます。

 クルマにおける「スポーツ」の意味を考えた時、最も重視されるのは走りの質感であり、実用性や快適性についてはそれほど重要ではありません。

 実際、トヨタ「ヤリス」は4ドアであるのに対し、そのスポーツモデルである「GRヤリス」は2ドアへと変更されています。

 ドア枚数を減らすことで実用性は損なわれますが、軽量化などにより、その分走りの質は向上するというメリットがあります。

 ただ、現在明らかになっている情報では、新型クラウンスポーツがどれほどスポーティな走りができるのかがやや不透明となっています。

 こうした点が、多くのユーザーの疑問を生んでいるのかもしれません。

■「電動化」によってアップデートされる「スポーツ」の意味

 一方、近年のトレンドとなっている「電動化」によって「スポーツ」の意味にもやや変化が生まれています。

 そもそも、従来のスポーツモデルが実用性や快適性を犠牲にしてきたのは、エンジンの存在があります。

 スポーティな走りを実現するためには、重心をできるだけ低く、そして車体の中心に置くことが重要とされています。

 ミッドシップやフロントミッドシップのスポーツカーはそうした考えに基づいていますが、それと引き換えにキャビンスペースは最小限となってしまいます。

 ある程度の実用性を担保しようとすると、フロントにエンジンを置いて後輪を駆動するFRレイアウトを採用することになりますが、重量物が前方に偏るため、前後重量配分の均等化に苦労することになります。

 しかし、電動化の時代ではエンジンはよりコンパクトなものとなったり、そもそも搭載されなかったりします。

 その代わりにバッテリーが大きな重量を占めることになりますが、バッテリーはエンジンに比べて柔軟に配置を変更できるため、低重心や前後重量配分の均等化を実現しやすいというメリットがあります。

 バッテリーの配置によって重心がある程度低く抑えられるのであれば、全高や最低地上高が極端に低くなくてもスポーティな走りが得られることになります。

 つまり、必要十分な実用性や快適性を担保したうえで「スポーツ」の名に恥じない走りも両立させることができるというわけです。

後ろ姿もスポーティな新型クラウンスポーツ後ろ姿もスポーティな新型クラウンスポーツ

 このように考えると、電動化時代のクルマにおける「スポーツ」とは、必ずしも実用性や快適性を損なうことを意味しないことがわかります。

 もちろん、クラウンはあくまでもトヨタのプレミアムモデルであり、「GR86」や「GRスープラ」のような生粋のスポーツカーとは性格が異なることは言うまでもありません。

 ただ、実用性や快適性が高いプレミアムモデルであるからといって、質の高いスポーティな走りができないわけではないということを、われわれユーザー自身もアップデートをしていく必要がありそうです。

※ ※ ※

「実用性の高いスポーツモデル」は、欧州市場で高いニーズがあると言われています。

 実際、メルセデス・ベンツやBMW、アウディといったプレミアムブランドも4ドアのスポーツモデルを多くラインナップしているほか、コンパクトな「ホットハッチ」も定番となっています。

 ポルシェも販売の大部分を占めているのは「カイエン」や「マカン」などのスポーツSUVであるほか、フェラーリやランボルギーニでさえも4ドアのSUVをラインナップに加えています。

 また、欧州市場は世界で最も電動化が進んでいる地域のひとつであり、スポーツモデルであっても電動化は必須と呼べる状況です。

 一方、新型クラウンシリーズは、世界40の国や地域で販売されるグローバルモデル。

 明言こそされていませんが、新型クラウンシリーズが近い将来欧州市場へと導入されることはほぼ確実だと言えます。

 そうなったとき、急先鋒となるのは「実用性の高いスポーツモデル」である新型クラウンスポーツなのかもしれません。

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